「日経平均株価が史上最高値を更新した」(RFI・BBC)

日経平均株価が史上最高値を更新した」(RFIBBC









(Le Nikkei, l'indice de la Bourse de Tokyo, balaye son record historique de 1989)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20240222-le-nikkei-l-indice-de-la-bourse-de-tokyo-balaye-son-record-historique-de-1989





東京証券取引所の日経指数が1989年の歴史的記録を塗り替える





東京証券取引所は1989年12月に達成した歴史的記録を更新した。木曜日には2.19%上昇して、1989年12月29日の38,957ポイントを僅かに上回る39,098ポイントとなり、史上最高値を記録した。東京証券取引所は金融・不動産バブルの崩壊から立ち直るのに34年掛かったことになる。バブル崩壊の直後から日本は30年を超える失われた成長に陥っていた。





発表 2024年2 月22日 13:09







2024年2月22日、日経指数が新記録を更新した時の東京証券取引所。© ISSEI KATO / REUTERS





記者 RFI






報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル



東京証券取引所は、中国株式市場の不運と米中間の政治的緊張から恩恵を受けている。同取引所は外国人投資家が中国から資金を引き揚げて日本に投資するための代替的な役割を果たしている。彼らは円安に引き寄せられている。円安は外国で作られた日本企業の利益を人為的に吊り上げているからだ。



2020年からウォーレン・バフェット「効果」が存在している。この有名な米国人投資家は日本の最大手の商社に多額の投資をしている。彼は日本企業の収益性とガバナンスの改善に衝撃を受けている。結局のところ、それらの企業は株主に関心を持っている。





欧米よりも割安な株式市場



東京・CLSA銀行のエコノミスト、ニコラス・スミス氏は、日本企業には膨大な手元資金があると指摘する。彼らは再編を進めており、合併や買収の数を増やしている。そして、その時価総額は米国や欧州の市場に比べてまだ割安だ。



日本は新たな時代の夜明けを迎えそうだ。日本人は徐々にデフレ精神から抜け出しつつある。彼らは物価の上昇を受け入れ始めている。企業は大幅な賃上げに同意している。東京証券取引所は改善を続けることになりそうだ。日経平均株価は、2023年に既に28%上昇(この10年間で最高の年間実績)したことに満足せず、今年初めから更に著しく上昇した(+17.5%)。結局のところ、日経平均株価は34年前の水準に戻ったに過ぎない。





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(Japon: l'indice Nikkei cartonne, un bon signe pour l'économie du pays?: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/podcasts/aujourd-hui-l-%C3%A9conomie/20240223-japon-l-indice-nikkei-cartonne-un-bon-signe-pour-l-%C3%A9conomie-du-pays





今日の経済





日本:日経指数が好調なのは、この国の経済にとって良い兆候か?





発表 2024年2月23日 08:39





日本は不況に陥っている。円安、更には悲惨な人口動態が重しとなり、同国はドイツに利する形で世界第3位の経済大国の地位を失った。しかし、日経指数は1989年の歴史的記録を破ったところだ。この2つの対照的なサインを理解するのは難しい。







東京のスクリーンに映し出された日本の日経 225 指数、2024年2月22日。© AP/Eugene Hoshiko





日出ずる国で奇妙なことが起きている。特に、東京証券取引所がこれを証明している。投資家は円安から恩恵を得ている。日本銀行の通貨緩和政策を考慮すると、この状況は今後も続くと彼らは予想している。



実際には、この政策は2022年から政策金利を大幅に引き上げた米連邦準備制度欧州中央銀行などの他の主要中央銀行が実施している政策とは逆のものだ。この値動きのお蔭で日本株は外国投資家にとって割安になっており、日本企業の輸出利益も増加している。





不動産危機が中国の重しとなる



また、東京証券取引所中国の金融市場低迷による恩恵も受けている。中国経済は不動産危機の重しを受けて出遅れている。台湾周辺における米中間の地政学的リスクを認識している大手国際ファンドの運用者たちは、資金を中国から日本に移すことを選んでいる。



特にウォーレン・バフェット氏に関連する波及効果が存在した。この有名な米国の億万長者・慈善家は、2020年から複数の日本企業に賭けていた。昨年、彼は東京証券取引所の健全性を信頼していると改めて主張して、日本の大手商社・複合企業5社の資本への出資を増やした。



この全てから私たちはどのようなな教訓を学べるか?日本は、30年間苦しんできたデフレから少なくとも一時的には脱却した。今はインフレが少し強過ぎる位だ。しかし日本国民は、これが最終的に賃上げ[投稿者の和訳を促すことを期待している。この国は成長の潜在力を高めるために経済改革を大いに必要としている。





コインの裏側



この脆弱な状況において、日本企業は以前よりも株主を大切にするようになっている。配当を通じて、または、それと同じだけ頻繁に物議を醸すメカニズムを通じて。彼らは自社株の一部を買い戻すことで証券の価値を人為的に吊り上げることを躊躇しない。これは実体経済に再投資される代わりに株主の富裕化に貢献するものだ。



これは、1980年代末に日本が経験した危険な投機バブルの時代を思い出させる。今のところバブルには成って無いが、専門家は警戒を続けている。日本は東京が金融センターとして魅力を持ち続け、それが国全体の経済に利益を齎すよう努力を続ける必要がある。





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記者 アグニエシスカ・クモール





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(Nikkei: Japan's main stock index closes above 1989 record high: BBC NEWS)

https://www.bbc.com/news/business-68313411





日経:日本の主要株価指数終値で1989年の過去最高値を超える





2月22日







EPA-EFE/REX/Shutterstock

日経225が史上初めて3万9000円を突破した






記者 大井真理子

ビジネス記者





日本の主要株価指数終値で最高値を更新し、34年前に記録した過去最高値を超えた。



日経平均株価は木曜日に2.19%上昇し、39,098.68で取引を終えた。



これは、1980年代の取引最終日だった1989年12月29日に記録した終値ベースの最高値38,915.87を上回った。



米国の半導体大手エヌビディアが人工知能プロセッサーの需要に牽引されて好調な収益を発表したことを受け、アジアのテクノロジー株が上昇した。



日本経済が不況に陥っているにも係わらず、堅調な企業収益を受けて世界の投資家がこのベンチマーク指数に戻りつつある。



また、日本の通貨安は海外市場における製品価格を安くするため、日本の輸出企業の株価上昇に役立った。





日経平均株価は、数年間に亘る株価と不動産価格の高騰を経て、過去最高値を更新した。



日本経済が経済危機に襲われたため、その天井から3年も経たないうちにベンチマーク指数はその価値のほぼ 60% を失った。



それ以来、日本は経済成長が殆ど、あるいは、全く無く物価が下落する、デフレとして知られる状況と闘って来た。



デフレは経済に悪影響を及ぼす。なぜなら、消費者は持続的な価格の低下により将来は更に安くなるという期待を持ち、高額商品の購入を控える傾向があるからだ。



先週、日本経済が2023年の最後の3ヵ月で予想外の景気後退に陥ったことを公式統計が示した。



同国の国内総生産GDP)は2023年最後の3ヵ月で前年比マイナス0.4%と予想を下回った。



この更に前の四半期に日本経済は3.3%縮小した。



また、この日本の内閣府の数字は、同国が世界第3位の経済大国の地位をドイツに奪われたことを示している。



この最新の数字はこの時期の日本の経済成長のついての最初の見解であり、今後に修正される可能性がある。



2四半期連続の経済縮小は通常、定義上テクニカルな不況と見なされる。





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―参考―













(投稿者より)



「この2つの対照的なサインを理解するのは難しい」«Des signaux contrastés que l'on a du mal à comprendre» 、緩和的通貨政策とコロナ対策の財政支出により刷られた大量の資金が市中に回らずに市場に回っています。更には、不況が日本よりも酷い中国の資金が日本に流れたり、日本株が世界に比べて割安なことから世界の投機資金が日本に流れています。



ただ、日本経済それ自体は不況にあり、世界的な景況観も悪化していることから、この株高が長く続くことについては疑問視されています。実際、この話題を扱うメディアは少なく、BBCも日本語サイトには翻訳記事の掲載はありませんでした。