「75年目のヒロシマ・ナガサキ」(RFI)

「75年目のヒロシマナガサキ」(RFI)









(Japon: 75 ans après, Hiroshima lutte contre l'oubli: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20200806-japon-75-ans-apr%C3%A8s-hiroshima-lutte-contre-oubli





日本:75年目のヒロシマは忘却と戦う





発表 2020年8月6日07:46・更新 2020年8月6日08:57







歴史上最初の原爆攻撃から75周年を迎えた2020年8月6日、平和公園の中にあるヒロシマの犠牲者の慰霊碑の前に男性がいる。Philip FONG / AFP





フレデリック・シャルル






8月6日、日本の広島で史上初の原爆爆撃から75年目の記念式典が開かれる。これに続き3日後に2発目についての記念式典が長崎で開かれる。今日、広島は忘却と戦っている。放射能を浴びた最後の生存者―「ヒバクシャ」―たちが消えつつある。彼らの平均年齢は85歳だ。忘却との戦いの中で、今年の広島はコロナウイルスの世界的大流行による痛手も受けた。





記者はRFI東京特約記者





コロナウイルスの世界的大流行は、ヒロシマを殆ど忘れさせる迄に日本人の恐怖を支配している。原子爆弾を思い出す記念行事の大部分が中止された。日本の小学生はウイルスのために、平和公園・爆心地に築かれた慰霊碑・原爆の「おぞましい博物館」に団体で訪問することが出来なくなった。また、ウイルスは放射能を浴びて今なお存命の最後の「被爆者」たちを、自宅や市内の病院に閉じ込めている。彼らの大部分に、自分の体験を語る力は最早殆どない。



放射能を浴びた被害者たちの物語を保存して忘却と戦うために、広島市被爆者の体験を伝承する事業を始めた。原爆を生き延びた人たちと長年を掛けて関係を築いてきた男性・女性が伝承者となる。彼らは被爆者たちの物語を集める。事実だけでなく、彼らの感情や彼らが表現できない苦しみもだ。最後の被爆者たちが死ぬ時には、伝承者たちが彼らの記憶を伝える。日本の少年少女たちにとって、ヒロシマは学校で学ぶ歴史の1ページに過ぎず、戦時中の日本帝国軍の残虐行為などこれに先立つ事柄によって目立たなくなることも度々ある。





日本は核兵器を配備するのか?



広島と長崎の原爆爆撃は、日本に核兵器廃絶を支持する平和運動を生み出した。安倍晋三首相は平和憲法を見直そうとしている。日本人の大多数はいまなお終戦時に米国人の手によって書かれた憲法に拘っている。彼らは安全保障のために米国の核の傘に依存している。



しかし、世界で初めて原爆を落とされた国・日本は、未だに国連核兵器禁止条約に署名していない(投稿者による和訳ヒロシマの記憶の風化は安倍晋三氏に有利に働いている。首相は現実主義者を自任している。日本は北朝鮮だけでなく、中国からの核の脅威にも直面している。彼の党は北朝鮮のミサイル攻撃に対する防衛的打撃力を獲得するよう提案している。安倍晋三氏は日本を他の国々と同じように、必要な場合には核兵器配備国にしたいと考えている。





►これも読む:日本:1945年に広島の「黒い雨」を浴びた人々がやっと被爆者として認められた(投稿者による和訳





日本 歴史 核・原子力 第2次世界大戦























(Japon: Nagasaki se recueille, 75 ans après la bombe atomique: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20200809-nagasaki-recueille-75-ans-apr%C3%A8s-bombe-atomique





日本:原爆から75年、長崎は黙祷する





発表 2020年8月9日08:18・更新 2020年8月9日08:30







1945年8月9日、米空軍B-29が長崎に原爆を落としたために、この都市は荒廃した。AFP





RFI





広島の3日後、米国は別の1つの原子爆弾、今度はウラン爆弾よりも強力なプルトニウム爆弾を日本の南端の方の長崎に落とした。これは70,000人の犠牲者を出し、そのうち20,000人は即死した。8月9日日曜日、日本で2番目の被爆都市の75年目の記念式典で、田上市長は日本政府に対して国連核兵器禁止条約に署名しこれを批准するよう宣言を発表した。これには40カ国が批准している。世界初の被爆国・日本は今日までこれをずっと拒否してきた。





RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル





軍事的観点からは不要だった2番目の核による虐殺の犠牲者―日本は既に負けていた―となったために、長崎市は東京に対して、なおのこと国連核兵器禁止条約の署名(投稿者による和訳を拒否したことを非難する権利があると考えている。



この日曜日、長崎に来ている安倍晋三・日本首相は田上富久市長に返答しなかった。日本はその安全を米国の核の傘に依存している。安倍晋三氏は、必要な場合にはヒロシマナガサキの国に原子爆弾を配備できるよう平和憲法を見直そうとしている。



北朝鮮はミサイルを使って日本を脅迫している。国連の報告によると、北朝鮮は核弾頭を小型化して弾道ミサイルに搭載するまでになったようだ。この脅威に直面して、日本は平壌に対する防衛的打撃力を獲得しようとしている。





教皇によれば、核抑止は「偽りの安全」だ





昨年11月に長崎で、教皇フランシスコは平和を保証する核抑止の論理を否定した。彼によれば、これは「世界の緊張を悪化させる偽りの安全」だ。



長崎に放たれたプルトニウム爆弾は、広島のよりもずっと恐ろしいものだった。その生存者たちはしばしば惨たらしく火傷した顔と変形した体を見せることになる。





►聞く:教皇:長崎と広島で平和を説く







長崎、2020年8月8日:1945年の日本で2本目の原爆の爆発から75年目の記念式典で、物理的距離を尊重して黙祷を捧げる。Reuters





日本 第2次世界大戦 米国