日本の玄関先、ロシアが「海の砦」を構築へ(チャイナネット):阿修羅♪





http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2017-06/12/content_41011560.htm

http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2017-06/12/content_41011560_2.htm





日本の玄関先、ロシアが「海の砦」を構築へ





タグ: クリル諸島 マトゥア島 ロシア 太平洋 艦隊





発信時間: 2017-06-12 15:42:31 | チャイナネット






ロシアのRIAノーボスチは8日、「クリル諸島のマトゥア島、ロシア太平洋艦隊の新基地になるか」と題した記事を掲載した。要約は下記の通り。



ロシア国防省とロシア地理学協会がクリル諸島(千島列島)のマトゥア島(松輪島)に第2陣として派遣した調査隊は8日、ドヴォイナヤ湾から上陸した。太平洋艦隊の艦艇は100人以上の軍人と学者、30点の技術装備を輸送した。



国防省はマトゥア島に太平洋艦隊の艦艇の港を建設し、空港を再建する計画を発表していた。セルゲイ・ショイグ国防相は「再建を検討しているが、再建だけではなく、この島を積極的に開発する」と述べた。



国防相調査センター、地理学協会、海軍は6−9月にかけて、同地域の地図を作成し、サルィチェグ火山、水文地理、海底の大陸棚の状況を調査し、さらに沖合の海洋生物図を作成する。マトゥア島の面積は52平方キロメートル未満だが、これほど注目を集めていることには理由がある。



海軍はクリル諸島に港を建設する可能性を模索する。長距離航空兵もこれに興味を持っている。マトゥア島での2回の調査は、工期の確定を目的としている。大規模な新海軍基地、太平洋艦隊の物資・技術支援基地の建造を終える前に、それを完了しなければならない。1回目の調査は2016年5−7月に行われた。



マトゥア島はクリル諸島中部に位置し、ペトロパヴロフスク・カムチャツキーから670キロ、日本の北海道から740キロ離れている。行政上は、サハリン州の管轄下に置かれている。第二次大戦中、マトゥア島は日本最大の海軍基地の一つだった。島の原住民は狩猟生活を送るアイヌ人で、1875年に日本の軍人から追い払われた。ソ連国境警備隊が1945年にマトゥア島に駐留し、その後は防空部隊が駐留した。マトゥア島の軍事施設は2000年に封鎖され、その後15年間は無人島となった。



マトゥア島は海の砦に似ている。登ることの出来ない切り立った崖、過去の軍事施設により厳重に守られている。日本が建造した道路、軍用空港の滑走路、用途不明の広い地下建築物の保存状態は良好だ。



マトゥア島南西部には、艦艇の停泊に用いやすい、安全な海峡がある。日本人の埠頭はここにあった。マトゥア島は1930年代より、日本人がカムチャツカに拡張するための飛び板になった。ロシア連邦空挺兵は1945年8月、抵抗力をほとんど失った日本人を発見した。投降した3800人の兵士・将校は2000丁の銃を持っており、パイロット、船員、砲兵はほとんどいなかった。特殊な地位を占めるマトゥア島には、現在も多くの秘密が隠されている。



ロシアは海をはさみ12カ国と隣接しているが、そのすべてがロシアに対して友好的なわけではない。米国は現在もロシアを軍事的・政治的にけん制している。日本はロシアに占領された、択捉、国後、歯舞、色丹の4島(日本名・北方四島)に目を光らせている。そのためロシアが極東の防衛を強化するのは、非常に合理的に見える。ロシアは2015年より統一的な沿岸防御システムの構築を開始した。同システムはクリル諸島ベーリング海峡を制御し、海軍進出ルートを守り、海軍の戦略核兵器の能力を高める上で不可欠だ。鉄のようなクリル諸島防御ラインの構築は、非常に効果的だ。



クリル諸島で新たな部隊が創設され、現代的なインフラの建造が続いている。ロシアは国後島で最新型の地対艦ミサイル「バル」を、択捉島には地対艦ミサイル「バスチオン」を配備した。この2島にはさらに、機関銃・砲兵師団が駐留した。国防省はカムチャツカに初の「バスチオン」部隊を配備し、さらに2018年にはチュクチ方面に新たな沿岸防衛師団を配備する予定だ。



大規模な軍事建設には十分な理由があり、日本のビジネスニュースサイトも「米海軍のオホーツク海での活動を放置すれば、ロシア全体の国防戦略の根幹が損なわれる。またロシアは北方の航路開発を急いでおり、クリル諸島沖の軍事インフラの強化が必要になっている」と認めている。



オホーツク海は現在、地対艦ミサイルによって守られている。新型ミサイルは、サンフランシスコやオハイオなどの州の核兵器基地から4000海里離れた場で、戦略原潜が戦闘巡航を行う接近阻止・領域拒否エリアを構築するため役立てられる。



クリル諸島とカムチャツカは、ロシアの堅固な海の砦になるべきだ。小さなマトゥア島はこの目標を実現する上で、重要な意義を持っている。





「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月12日