福島の請求書が支払い不可能な東電 (DW English):阿修羅♪

福島の請求書が支払い不可能な東電 (DW English):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/125.html





(TEPCO unable to foot the Fukushima bill: DW English)

http://www.dw.de/tepco-unable-to-foot-the-fukushima-bill/a-17017060







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原子力



福島の請求書が支払い不可能な東電





福島原発は制御下にあるという日本のユーティリティ企業・東電の主張は虚偽であることが分かった。放射性物質は海に漏れ続けており、政府が介入せざるを得なくなっている。





日本政府は、1年前から電力会社・東京電力(TEPCO)の主要な株主となっているが、経営への干渉は控えていた。



同社は、損壊した福島第1原発の対応を自力で行わねばならない状況にあり、また、地域を放射能で汚染させたたために、その損失に対して補償金を支払わねばならない。この怠慢な姿勢がいまや政府を苦しめており、発電所の下にある汚染された地下水が2年も前から太平洋に漏れていることを、政府が認めざるを得なくなった。



そして、その量は全然小さくない−最近の推計によれば、毎日約300トンの水が海洋に流れ込んでいる。メディアの報道によれば、オリンピック規格の水泳プールを約1週間で満たすのに十分な水だ。



この水漏れが福島沖の海底にもたらした結果について、先日、東京大学生産科学研究所の調査グループが発見したことを発表した。日本メディアの報道によれば、調査グループを率いたブレア・ソーントン博士は、「私たちは福島原発の周辺で、周囲よりも放射線量が5〜10倍大きい、直径が数10〜数100メートルのスポットを突き止めた」と語った。





手に余る



チェルノブイリ以来最悪の原子力災害を受け、日本政府はこのユーティリティ事業者に2つの矛盾した指示を与えた。1つ目は、津波への適切な準備をしてこなかったのは東電だから、この原子力災害がもたらすコストは全て東電が負担すべきこと。2つ目は、東電は国から受け取った援助資金を返済できるよう、コスト節約策の導入とリストラを行い、収益を出す体質をできるだけ速やかに取り戻すこと。





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下河辺和彦・東電会長(左)は、政府に財政援助を求めた





現実問題として、自力で福島第1の事故の請求書を支払うことが、東電には決してできないだろう。数ヵ月前、下河辺和彦・東電会長は、国の支援がなければ今にも債務超過に陥るだろうと警告した。損壊した原子炉の解体費用は100億米ドルを超すだろうと、当初見積もられていた。東電は既に30億ドルを使っており、汚染の除去にはその5倍かかるだろうと予想している。つまり、東電は2014年3月までに、106億ドルの新たな資金が必要となるだろう。





現金の注入



はっきり言うと、こうした費用を全て賄うだけのお金が東電にはない。さらに、放射能漏れの規模について先日出された報告によって、日本政府もそれを認めるに至ったようだ。安倍晋三首相は経済産業大臣に、放射能汚染水の保管・浄化のために、東電の取り組みを支援するよう命令した。



いまや納税者のお金が、支援のために使われることになる−その初回分は、4億米ドルもの大金だ。東電はそのお金を使い、これまで試験されたことのない技術を使って、地下水を隔離し漏出を防止させるために、土壌を凍らせて地下に壁を造るだろう。この試みは費用が高い−数年にわたり大量の電気を消費するため、維持費が相当かかるのだ。





汚染地下水



政府による財政への介入は、損壊した原発用地を浄化する能力が東電にあるかについて、新たな疑念を呼び起こした。評論家たちは、数ヵ月前の原子炉冷却装置の故障のことを指摘している。それは、ネズミのために電気回路がショートして発生したものだった。



地下水漏れもまた、東電の無能さを反映したものかも知れない。地下に新たに障壁を建設したために、地下水の水位が上昇したのだ。東電統括部長・尾野昌之氏によれば、「こうした水漏れは、私たちには制御できない。」





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東電・尾野昌之部長「こうした水漏れは、私たちには制御できない」





汚染水の量は増加を早めている。結局のところ、解決策は太平洋に放水するしかないだろう。「事態は東電の能力を超えている」と、かつて原子力技術者だった評論家の後藤政志氏は語り、東電があらゆる手を尽くしても、独力での完璧な解決は無理と付け加えた。





発表:14.08.2013

文章:Martin Fritz / sri

編集:Sarah Berning











(投稿者より)



ドイチェ・ヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦ください。



文章の最後の部分の解釈に不安があります。テキストには、"adding that while the company was doing all in its power, the simply were no perfect solutions." と書かれてあります。ここは、「東電があらゆる手を尽くしても、独力での完璧な解決は無理と付け加えた。」と訳しておきました。