「辺野古問題・米軍の存在・国連での知事演説ーアジア地政学の中心・沖縄で、」(Sputnik日本・VOA・RFI)
(Sputnik日本)
https://sputniknews.jp/20230906/vs-17005012.html
【視点】沖縄県民VS辺野古基地 憤慨は当然 だが、なぜ状況は永遠に変えられないのか
2023年9月6日, 06:20 (更新: 2023年9月6日, 17:37)
© Dmitry Gavrilov
タチヤナ フロニ
日本の最高裁判所は辺野古の米軍基地の建設を中止しようとする沖縄県の上告を棄却した。沖縄県民が何度も米軍基地に対する不満を主張しても、毎回日本の権力に押しとどめられ、失敗の終わるのはなぜなのか。スプートニクは専門家に見解をたずねた。
沖縄県側のコメント
沖縄県庁、知事公室、辺野古新基地建設問題対策課は最高裁の棄却について、スプートニクからの取材に次のようにコメントしている。
「判決が出たというところで、県としては、最高裁判所に憲法が託した法の番人としての矜持と責任のもと、地方自治の本旨を踏まえた公平中立な判決を最後まで期待していただけに、極めて残念であります」
沖縄知事「地域外交で平和構築」 復帰51年、辺野古強行を批判
5月15日, 06:03
沖縄住民にはわずかな譲歩でいい
ロシア科学アカデミー、世界経済国際政治研究所、日本経済政治グループを率いるヴィターリィ・シュヴィトコ氏は、この状況は沖縄にとっては残念ながら袋小路状態だとして、次のように語っている。
「市長というのは選挙で選ばれた地位です。ですからどんな市長も住民の意見に立脚して行動します。住民は長年、米軍基地と隣り合わせで暮らすなかで多くの問題や嫌な思いを味わってきました。これと同じく知事も自分の活動の中では常に沖縄県の米軍基地に対する県民の見解を反映させています。ただし、この状況を変えることはほぼ非現実的であることは分かっています。主たる原因は沖縄県民の不満にかかわらず、日本政府は住民にはわずかな譲歩を行うだけでよいとする明確な立場をとっているからです。しかも、譲歩をするのは最も重要度の低い、些細な問題に関してだけであって、沖縄への米軍基地配備に関する現在の立場は変わりません。
米国にとって沖縄は戦略的に有利な地理的位置にあり、すでに作られた軍事インフラの多さを考えれば、米国が沖縄から自発的に撤退することは決してありません。つまり、米国人が自発的に沖縄を離れることはないでしょう。このようにして、島に米軍基地がある限り、島民と国の権力との対立は、少なくとも、あと数世代は続くでしょう。つまり、現在の地政学的状況では、事実上、それは永遠に続く宿命です」
【視点】起こりうる戦争の人質となる沖縄の人々
5月21日, 17:30
シュヴィトコ氏は、地元の裁判所は地域住民の見解により基づいて行動としても、最高裁は国の指導部の立場を反映するとして、さらに次のように語っている。
「こうした中で島民は米軍基地を少なくとも沖縄県の外に移設するよう求めてきました。しかし、最大の普天間基地の移設は同じ島の別の場所に行われたに過ぎません。基地と隣り合わせの住宅地には非常に危険です。住民が憤慨するのは最もですが、状況を変える手立てはありません。沖縄は日本の国全体の規模からするとあまりにも面積が小さいため、その住民の立場は日本の最高権力者にとって必須事項にはなりようがないのです。さらに、もし基地が他の地域に移されれば、そこの住民とも同じような問題が起きるます。当然、政府はそれを望んでいないわけです」
仮に新しい場所に移設した場合、日本政府は、軍事基地の近隣住民の安全要求をもう沖縄のように長く無視することはできなくなるはずだ。沖縄は、すでに基地のあるがゆえに、我慢を強いられている。
オピニオン 国内 沖縄 米国 政治
―参考―
(In Japan's Okinawa, China Tensions Prompt Changing Views of US Military Bases: VOA)
https://www.voanews.com/a/in-japan-s-okinawa-china-tensions-prompt-changing-views-of-us-military-bases/7263357.html
東アジア
日本の沖縄では中国との緊張が米軍基地への見方の変化を促している
2023年9月11日 午後1時11分
ヘンリー・リッジウェル
ファイル―2018年3月24日、米海兵隊のMV-22オスプレイ航空機が日本最南端の沖縄島・宜野湾市の米海兵隊普天間飛行場で見られる。
日本・那覇—
中国との緊張の高まりと2022年のロシアによるウクライナ侵攻の衝撃の中で、日本の南の島・沖縄の米軍基地に向けた住民の感情は変化しているようだ。
米国は沖縄に約3万人の実戦部隊を抱えている。彼らは密集した住宅地区の真ん中にある基地を含め、本島各地の多数の基地に配備されている。
第2次世界大戦では、沖縄の住民の4分の1を死亡させた3ヵ月に亘る過酷な戦闘の末に米軍が島々を占領したが、ワシントンはその終結以降、島々に大きな軍事的存在を維持してきた。
沖縄は日本の国土の1%を構成するに過ぎないが、国内の全米軍基地の70%を抱えている。軍事施設の閉鎖を求めて活動してきた沖縄の新聞・琉球新報の編集長・島洋子氏は、これらは長年に亘り地元住民との緊張の原因となってきたと説明した。
「今の60代・70代の人たちは、親から受け継いだ[第2次世界大戦における]沖縄戦の記憶があり、過去には基地反対運動にも参加していたので、この問題に対する思いが強いのです」と、島さんはVOAに語った。
航空機の騒音、交通事故、そして、沖縄に配備されているオスプレイ航空機の安全上のリスクが認識されたことにより、基地への地元の反対が高まっている。
1995年に3人の米海兵隊員が12歳の少女を強姦した事件を契機に、基地の閉鎖を求める大規模な抗議行動が発生した。
姿勢の変化
世論調査によると、住民の約70%が沖縄は不当な負担に耐えていると考えている。日本の本土が更に多くの米軍基地を抱えるよう求める声が度々上がっている。
しかし、感情は徐々に変化しているようだ。若い人たちには米国の存在にそれほど否定的な見方をしない傾向があると、島氏は述べた。
「米軍基地への積極的な支持は無いが、米軍基地は既に存在しているのでどう仕様も無い、日本を守るためにも基地は必要だ、と若い人たちは感じている」と、島氏は述べた。
台湾の緊張
沖縄の人々はその痛ましい歴史を痛切に感じている。沖縄は地理的に、地政学的な緊張が高まる最前線に位置している。
台湾は沖縄の西に数百kmのところにある。晴れた日には、沖縄諸島の最西端・与那国島から台湾の海岸線を眺めることが出来る。
ファイル―2023年4月10日、北京で放送された夕方のニュースの中で、台湾周辺で先頃終了したジョイントソード演習で中国戦闘機の操縦士が親指を立てる様子が、屋外スクリーンに映し出された。
中国はこの1年間、台湾を自国の領土の一部と見なしている台湾周辺での軍事演習を強化している。これらの演習により中国が侵略を始めるのではとの懸念が高まっており、沖縄県民は自分たちの島が更に広い範囲の紛争に巻き込まれるのではと懸念していると、島氏は述べた。
「沖縄が標的になる可能性は高い。なぜなら、米軍基地が現在ここにあるだからだ。だから、標的になってはいけない。つまり、[沖縄の]基地負担を軽減しつつ、東アジア諸国を更に緊密にするための外交努力を促すという理想を追求すべきだ」と、彼女は述べた。
米国と日本は、県都の北にある最も物議を醸している施設の1つである普天間飛行場を、遠く離れた沖縄東海岸・辺野古の海岸線に移転することで合意した。現在、辺野古湾で新しい滑走路の建設が進められている。
しかし、この動きは法的な問題により繰り返し延期されてきた。批評家たちは、移設は沖縄の負担軽減には成らず、この地区におけるサンゴ礁の脆弱な生態系を破壊するだろうと主張している。
地元の支援
日本と沖縄には中国の自己主張の強まりに対処する用意が必要で、それは米軍の存在を受け入れることを意味すると、沖縄の指導者たちは述べる。
「中国からの安全保障の脅威はより具体的になっている」と、日本の国会への沖縄の議員・島尻安伊子氏は語った。
12月、中国は空母「遼寧」に沖縄本島のすぐ南にある宮古海峡を航行させ、台湾に向かって延びる列島を横切らせた。
島尻氏は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻は、侵略と大規模な戦闘の可能性が依然として存在することを多くの沖縄県民に思い出させたと述べた。
「何が起こるか誰にも分からないので、その可能性に備えておく必要があると感じている沖縄の人は沢山いると思います」と、彼女はVOAに語った。
ファイル―2016年6月19日、反米軍基地抗議者たちが国会議事堂前の集会でスローガンを叫ぶ。
意見は分かれる
VOAに語った沖縄の住民たちは、米軍基地について様々な見解を示した。
「日本の平和が守られるのなら、それは良いことだと思う」と、沖縄の県都・那覇市の学生、キシモト・タロー氏は述べた。「米軍基地が有っても無くても私の生活は大きく変わることは無いと思うので、私は余り心配していない。」
60代のヤギ・アヤコ氏は基地の閉鎖を望んでいる。
「結局、私の祖父母は第2次世界大戦を経験した。だから、基地が無かった方が私は幸せだった」と、彼女は述べた。
退役した元自衛隊員ニシメ・カツフミ氏は、沖縄には米軍が必要だと述べた。
「米軍が支援に来ないと自衛隊は日本を守れない。台湾問題のこともある。ウクライナ戦争のニュースを見ると米軍の力は絶対に必要だと思う」と、彼は述べた。
(L'île d'Okinawa au cœur de la géopolitique asiatique: RFI)
https://www.rfi.fr/fr/podcasts/fr%C3%A9quence-asie/20230916-l-%C3%AEle-d-okinawa-au-c%C5%93ur-de-la-g%C3%A9opolitique-asiatique
アジア地政学の中心にある島・沖縄
発表 2023年9月17日 00:01
美食・100歳以上の人々・白い砂浜で有名な沖縄に向かおう。太平洋とシナ海の間に位置する日本の最南端の島には、日本への返還から50年を過ぎた今でも32の米軍基地が置かれている。沖縄県民の怒りとこの諸島の地政学的役割を理解するために、『アジア地政学の中心にある島、沖縄』(«Okinawa, une île au cœur de la géopolitique asiatique» Géorama社刊)の著者であるエミリー・ギヨネ氏がRFIの質問に答える。
2023年5月2日、日本南部、沖縄県名護市辺野古沖の海域。日本政府は米軍の飛行場を県内の別の地域からこの地域に移転する計画を立てている。AP
RFI:あなたの本は、特に島の最近の苦悩の歴史に関する情報の宝庫です。かつて琉球王国だった沖縄の運命は 1945 年に後戻り出来ない程に変わりました。何が起きたのですか?
エミリー・ギヨネ:1945年、沖縄は米国と日本の間で過酷な戦闘が行われた場所でした。それが沖縄戦です。戦闘は1945年4月から6月までの3ヵ月間続きました。日本の地での最初の戦闘だったため、日本兵は通常よりも非常に粘り強く戦いましたが、最終的に日本は負けました。
この戦闘では12万3,000人の民間人を含む24万人の死者を出しましたが、これを切っ掛けに沖縄での米軍基地建設が始まりました。実際、米軍は1945年11月に日本本土への上陸を計画していて、沖縄はこの上陸の前線基地としての役割を果たす予定でした。最終的には米国は日本の激しい抵抗を考慮して原爆を使うことを選びましたが、避難に間に合わなかった島の民間人たちは気が付くと爆弾の下に連れ出されていました。そのため、民間人の犠牲者数が非常に多いのです。
もう1つの重要な日は、沖縄が日本の他の地域から20年遅れて米国の占領からやっと独立を取り戻した1972年です。しかし、この出来事は米軍基地の存在に殆ど影響を与えませんでした。何故ですか?
島の住民たちはいつも、島は3度犠牲になったと言っています。1度目は1945年の沖縄戦、2度目は1951年のサンフランシスコ条約署名の時で、米国は日本の占領を終了したのに沖縄の占領はその時には無期限に延長されました。そして、3度目は1972年です。実際、1972年には地元住民たちは島が日本に還ることを支持し、米軍基地が少なくとも削減されることを期待していましたが、実際にはそうは成りませんでした。返還の結果、日本本土にある多数の米軍基地は閉鎖され、その一部は沖縄に再配備されたのです。そのため、1972年の後では沖縄における米軍の存在は大きくなっています。
沖縄に基地を集中させるというこの意向があったために、地元住民たちは日本の領土の他の部分と比べて自分たちが差別されていると感じています。勿論、日本の指導者たちはこの問題について決して真実を語らないでしょうから、彼らが正しいかどうかを知るのは難しいです。しかし、これらの基地は戦略上の理由から主に沖縄に集中しているようです。専門家たちによれば、沖縄はアジア諸国や様々な緊張地域との関係で中心の近くに位置しているため、立地的に有利です。もう 1つの説明は、組織的・調整的・戦略的な理由から軍事力を 1 つの拠点に集めておく必要があるというものです。
あなたは作品を通じて沖縄の人々の声を伝えています。あなたの印象に最も強く残った証言は何ですか?
これは第2章の沖縄戦で家族のほぼ全員を失ったウエハラさんの証言です。この男性は立ち直る力についての本当の例です。彼はこれらの全てを非常に忍耐強く穏やかに語り、とても平和的です。彼は特に、教師に成りたかったのに学業が出来なかったと説明しています。彼は家族を持ち3人の子供が学業を終えるのを待ってから、48歳で再び学業を始めました。
もう1つの証言は、第5章を構成するフェミニスト活動家でありソーシャルワーカーでもあるタカザトさんの証言で、彼女は1972年に沖縄が日本に返還された時に売春婦たちが非常に深刻な健康状態に置かれていたことについて詳しく語っています。それというのも、米軍基地周辺では売春が多かったのですが、1972年に日本の売春防止法が沖縄で施行されたため売春宿は閉鎖され、タカザトさんの話では数多くの売春婦が身体的にも精神的にも重い病気に罹っていたため、入院しなければ成りませんでした。これら2つの証言が私の心に最も強く残りました。
特に中国と米国の対立により地政学的に緊迫した状況の中で、今日の住民はどのような精神状態にあるのでしょうか?
沖縄県民も日本人も、日本は特に中国と対峙し、更には北朝鮮とも対峙することから米国が必要だという意識を持っています。日本の世論は中国に対して非常に否定的な認識を持っており、列島に重く伸し掛かるリスクを意識しています。ウクライナでの戦争はこの認識を更に強くしました。彼らは中国が台湾を狙っていることについて、欧州とアジアの状況が良く似ていると考えており、また、特に大部分の沖縄県民は日本には米国が必要であるとの意識を持っており、そのため、必ずしも米軍基地が沖縄や日本から離れることを望んでいません。
►これも読む:日本:米国の返還から50年の沖縄は、戦略的前線基地であり続ける[投稿者の和訳]
彼らが望んでいるのは、沖縄の基地の一部が日本の他の場所に移転されるにせよ、完全に沖縄から離れるにせよ、日本の領土における基地の配置が更に公平になることです。それは彼らの夢ですが、難しそうです。残念ながら誰も基地を望んでおらず、米軍司令部は時間の無駄を避け、リソースの調整を更に適切に行うために基地を沖縄に集めることを望んでいます。
また、これらの基地は環境への有害な影響を及ぼすために、住民たちが拒絶反応を起こしています。
実際、多くの環境問題があり、特にベトナム戦争中に沖縄で保管されていた枯葉剤の樽が後になって見つかりましたが、それらは土壌と水を汚染していました。沖縄での最近のデモでは、環境保護にも焦点が当てられています。なぜなら、人口10万人近くの大都市の中心部に位置する基地が、島の北部の別の場所に移転されるからです。そこは自然がとても豊かな地区です。したがって、2つの新しい基地が海に建設される予定ですが、最後のサンゴ礁がこの湾にあるため、問題が発生しています。
そして、この湾やサンゴに餌を取りにやって来る絶滅途上の大型海洋哺乳類であるジュゴンがおり、このことが問題を引き起こしています。しかし、米国も日本もこのことを考慮しませんでした。非常に強い反対にも係わらず基地の建設工事が始まったからです。もう1つの新基地建設予定地である高江は山の中に位置し、そこに広がる原生林には希少な鳥類を含む多くの生物が生息しています。ですからそこも状況は酷く、彼らは基地のための別の場所を見つけられないのかと考えられています。
今後数年間はどうなると思いますか?住民たちは新たな紛争から逃れる手段を持っていますか?
米国の戦略は、世界的に大規模基地の数を減らし続ける方向で進んでおり、沖縄も恐らくこれに含まれるでしょう。そして、これらの大規模基地を補うために、米国はより迅速な介入を可能にする目的で、世界中に点在する多数の小規模な基地を当てにしたいと考えています。これは、テロリズムなどの新たな脅威の性質に関連しており、最早ある国から別の国への脅威だけでは無くなっています。
沖縄に基地が集中していることや沖縄がアジアの紛争地域に近いことには不都合な点もあります。なぜなら、実際にミサイルの射程に入って標的になる可能性があるからです。これは、住民たちが基地を日本の他の場所に移転させたいと考える理由の1つでもあります。しかし、米国と日本の政府は違う方向を取っています。
►これも読む:沖縄住民は投票により米軍基地移転への反対を決めた[投稿者の和訳]
もう1つの変化は、日本が防衛の分野で自主性を更に高める傾向にあることです。これは、米国が日本に対する要求であり、また、与党・自由民主党(LPD)の中で日本の政治家たちがそれを望んでいるためです。したがって、一部の米軍基地が日本の基地に置き換えられる可能性があります。飽くまでも可能性ですが。
とにかく、例えそれがどの当事者の利益にも成らなくても、アジアにおける紛争のリスクは実際に存在します。確かなことは、紛争が起きた場合には第2次世界大戦の時と同様に、沖縄の住民たちが最前線に立つことです。大きく異なるものになることは確かですが、住民たちには現実的なリスクが存在するのです。
記者:イェレナ・トミッチ
同じテーマについて続けて読む:
日本 米国 中国 防衛 第2次世界大戦
(Sputnik日本)
https://sputniknews.jp/20230919/17142034.html
沖縄・玉城知事、国連で米基地建設を批判 日本人の反応は
2023年9月19日, 16:02
© AP Photo / Eugene Hoshiko
沖縄県の玉城デニー知事は18日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で開かれた国連人権委員会で演説し、米基地建設への反対や基地負担の集中への批判を訴えた。日本各メディアが伝えている。
国際舞台で沖縄と国が対立
NHKなどによると玉城知事は、「米基地が集中し、平和が脅かされ、意思決定への平等な参加が阻害されている沖縄の状況を世界中から関心を持ってもらうために、私はここにきた」と述べた。また、米海兵隊普天間基地の名護市辺野古への移設についても反対姿勢を示した。
「日本政府は新基地建設を強行している。民主的に行われた県民投票で沖縄の有権者が明確に反対したのにも関わらずだ。軍事力の増強が周辺地域の緊張を高めることを恐れている。これは沖縄県民の平和を希求する思いとは相容れない」
玉城デニー
第8代沖縄県知事
玉城知事の演説を受け、ジュネーブ国際機関日本政府代表部の塩田崇弘公使参事官は答弁権を行使。「沖縄における米軍駐留は、地政学的理由と安全保障上の必要性に基づいており、差別的意図はない」と正当性を主張した一方で、「基地負担を軽減することは政府の重要な責務だ」と述べた。
沖縄の米軍基地問題
【視点】沖縄県民VS辺野古基地 憤慨は当然 だが、なぜ状況は永遠に変えられないのか
9月6日, 06:20
ネット上の反応は
このニュースに対し、ヤフーニュースのコメント欄では読者からは様々な意見があがった。一部では沖縄の長年の基地負担に理解を示す声もある。
「本土に住む我々からすると米軍基地が出来る事には抵抗がある。沖縄県だけに負担してもらうのはムシが良すぎる」
tak********
「沖縄県は米軍基地全撤退を訴えてるわけではない。こんなにあるのに更に沖縄に押し付けるのは不公平じゃない?と言ってるだけ」
iku********
一方、沖縄の米軍基地は日本の安全保障上必須だとの指摘も相次いだ。
「沖縄の今までの苦難には日本人は理解を示すべきだが、基地は必要。しかも有用な場所の方が国民の安全が守れる」
**(*´-`)*****
「沖縄県にアメリカ軍がいることで、色々な問題もあるけれど、今の生活を維持したいのであれば、このままの方がいいと思う。アメリカ軍がいることで、中国は好き勝手やりづらくなっている」
ldp********
沖縄の米軍基地問題
【視点】起こりうる戦争の人質となる沖縄の人々
5月21日, 17:30
一方、沖縄県民や同じく米軍基地を受け入れている山口県民だという投稿者からのコメントもみられた。
「沖縄県民として一言。もうこの件は飽きているのが一般市民レベル。どんな事しても辺野古は絶対にできるし、工事も進んでいる。まだ諦めて、保証の充実の議論をしたほうがいい」
vam********
「私は山口県ですが岩国に米軍基地があり、気分は良くないし騒音問題もあるが、国防を思えば致し方ない。その代わり国からの恩恵があり、市政にも活用している。沖縄には国からの恩恵がないのか。もしくは、恩恵は要らないから米軍基地を縮小してくれと言ってるのだろうか。恩恵なしで沖縄が成り立つのか疑問だ」
tan********
関連記事
沖縄の米軍基地問題 国内 沖縄 アメリカ軍 国際 国連
―参考―
- 日本政府代表部が玉城知事に反論:沖縄に米軍駐留「差別的な意図ない」、国交相も辺野古の設計変更申請の承認を勧告へ(Pars Today)[2023.9.19]
- Okinawa governor takes case against US military bases to UN panel in Geneva (STARS AND STRIPES) [2023.9.20]
(投稿者より)
記事を御紹介した米国とフランスの見方は受け入れ難いと考えて居られる方々もいると思いますが、世界はそう見ている、ということです。知っておくのは悪いことで無いでしょう。
ところで、2024年の米大統領選は民主党はケネディ、共和党はトランプ。両者とも米国の戦争経済を終わらせる強い意思を持っており、どちらが勝っても在日米軍は撤退、という見方があります。
7月に北京を訪問した知事は今年度中に更に台湾を訪問するとのことです。良く動いて居られます。今後に注目したいです。