「福島第一原発 核燃料デブリの試験的取り出し作業を完了」(RFI・Sputnik日本・中国網日本語版)
(Fukushima: un echantillon de debris radioactifs provenant des reacteurs a ete analyse; RFI・AFP)
https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20241105-fukushima-un-%C3%A9chantillon-de-d%C3%A9bris-radioactifs-provenant-des-r%C3%A9acteurs-a-%C3%A9t%C3%A9-analys%C3%A9
福島:原子炉から取り出された放射性デブリのサンプルが分析された
火曜日、技術者たちは日本の福島原発の損傷した原子炉内部に存在するデブリの放射線レベルを分析した。これらのデブリはロボットを使って採取されたもので、2011年に福島原発が津波に襲われてから初めて採取された。
発表 2024年11月5日 17:04
記者 RFI・AFP
福島原発の原子炉格納容器から放射性デブリのサンプルを採取できた。これは特殊なロボットのお蔭だと、同発電所を運営する東京電力(TEPCO)が週末の間に発表した。
火曜日、東京電力の高橋邦明氏は記者団に対し、サンプルの放射線レベルが測定され、これは次の段階に進むのに十分な低さだったと語った。東電は更に入念な検査を行うためにこのサンプルを研究施設に輸送することを望んでいると、同氏は述べた。
デブリを扱うための専用ロボット
13年余り前に壊滅的な津波に襲われた発電所の原子炉内部には、約880トンの放射性デブリが残っていた。2011年3月11日に津波が福島原発を襲って冷却装置を溶かし、チェルノブイリ以来最悪の原子力災害を引き起こしたとき、福島の6基の原子炉のうち3基は動いていた。
放射性デブリの回収を狙って9月中旬に始まった実験には、原子炉内部の状態に関する手掛かりを調べるために微量のサンプルを研究することも目的としていた。デブリには非常に高レベルの放射線が含まれているため、東電は内部で動かすために放射線に耐えられる特殊なロボットを開発する必要があった。
デブリの除去は、同原発の廃炉事業の中で最もデリケートな課題と見なされている。除染と解体の作業には数十年掛かる見通しだ。
非常にデリケートな課題
2023年8月末、日本は原発構内で貯蔵していた水を太平洋に放出し始めた。この工程は国際原子力機関(IAEA)により有効性を認められていたが、特に中国はこの作戦を激しく批判し、対抗措置として2023年夏から日本の水産物の輸入を全て停止した。数カ月後にロシアがこれに倣った。
しかし中国政府は9月、全面禁輸措置を講じていた日本産水産物の輸入を「段階的に」再開すると発表した。
?これも読む:日本:福島に近い女川原発の原子炉1基が再起動[投稿者の和訳]
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日本 福島
(Sputnik日本)
https://sputniknews.jp/20241107/19291325.html
福島第一原発 核燃料デブリの試験的取り出し作業を完了
2024年11月7日, 13:07
c AP Photo / Hiro Komae
東京電力は7日、福島第一原子力発電所2号機で行われている核燃料デブリの試験的取り出し作業で、直径5ミリ程度、 重さ3グラム以下の核燃料デブリを専用の容器に収納し、作業を完了したと発表した。NHKなどが報じた。
作業を巡っては今月2日、2011年の原発事故後初めて、装置でつかんだデブリを格納容器の外に出したと発表された。7日午前の作業では、デブリの放射線量を測定し、作業に問題がないことを確認した上で、運搬用の容器に収納したという。
取り出したデブリは茨城県の日本原子力研究開発機構(JAEA)などに運ばれ、本格的な取り出し作業や保管方法に向けた検討が行われる。
福島第一原発2号機での核燃料デブリの試験的取り出し作業は、当初は8月22日に着手する予定だった。しかし、装置のパイプ取り付けの順番が誤っていたことなどが判明し、2度中断。10月28日、約1ヶ月半ぶりに作業が再開した。
国内 原発 福島
(中国網日本語版)
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2024-11/15/content_117547885.htm
福島核燃料デブリ取り出し、9つの原則を遵守せよ
タグ:東電 福島 原発 核燃料
発信時間:2024-11-15 10:02:14 | チャイナネット
日本の東京電力(東電)はこのほど、福島第一原発2号機から試験的に約5ミリ・約0.7グラムの核燃料デブリを取り出し、格納容器から運び出したと発表した。2011年の福島原発事故発生後の核燃料デブリ取り出しは初。
核汚染水と異なり、核燃料デブリは通常、放射性物質の濃度がより高く、放射性同位体の半減期もより長い。周辺国の人々が東電の善後処理、特にこの「大事業」を100年続けることに不安を抱くのは極めて正常だ。東電の福島原発事故発生前後の対応は、これが天災であるだけでなく人災でもあることを十分に証明した。このような会社が自覚的に各種基準及び規定を遵守し、原発事故の善後処理を自ら審査・監督することに期待する結果は想像に難くない。
そのため今後の日本政府は、国際原子力機関(IAEA)の核燃料デブリ取り出し・輸送・保管プロセスの9つの基本原則(人々の健康を守る原則、環境保護の原則、国境を越える保護の原則、次の世代を守る原則、次の世代に不適切な負担を強いない原則、国家法体系に組み入れる原則、放射性廃棄物の発生を抑制する原則、放射性廃棄物の発生及び管理の各段階の相互依存の原則、廃棄物管理施設の安全を保証する原則)を東電が遵守するよう、厳しく監督する必要がある。
具体的にはまず、核燃料デブリの取り出しにより起こり得る二次汚染について、東電は関連国際条約及び規定を厳守し、核燃料デブリの取り出しから処理までの全プロセスの監督管理を強化し、放射性廃棄物管理機関の臨界問題及び生じる余熱の排除の問題を適切に解消しなければならない。同時に定期的にIAEAに安全状況を報告し、日本政府及び外部機関からの監督と評価を受ける。
次に、核燃料デブリ取り出し中に何度も技術的問題が生じ作業が中断されたことについて、日本政府と東電はロボットや核防護などの技術分野の研究開発費を増やし、より有効な処理案を出すべきだ。
最後に、核燃料デブリの処理が長期的な取り組みになることを考慮し、東電と日本政府は30?40年という予想処理期間を調整し、100年を基準に長期的で持続可能な計画を策定・実施するべきだ。国際機関と周辺諸国を含む、効率的で透明な監督管理・意思疎通・調整メカニズムを形成し、日本が福島原発事故の善後処理を適切に行い、環境回復を実現できるという国内外の人々の信頼を取り戻すべきだ。こうして初めて次の世代に「美しい地球」を残すことができる。
(筆者=劉久・哈爾浜工程大学人文社会科学院教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年11月15日
(投稿者より)
日本では原発に係わる全てにおいて弱者の犠牲のもとに強者が利便を享受する構造が存在しますので、私は原発を推進する意見は全く持っていないのですが、技術が進歩するのはそれ自体は良いことです。今回の成功は福島復興への一里塚になるものです。
ところで福島の事故の数年後に、放射能そのものを減衰する技術として、私の知る範囲では1つには微生物の活用、もう1つはナノ銀の活用が民間から提言されました。夫々についての情報はある程度は認知されていました。
他にも私の知らないところで突破口となるべき技術はいくつも存在する筈ですが、政府や業界はこれらを試すこともせずに放置しました。彼らは自分に手の届く範囲の技術だけを用いて廃炉の作業にこのまま何十年と掛け続ける考えのようです。
「鉄のトライアングル」は自らの利権に結び付かないものを無視するという性格を持っているようですが、時代も変わりつつありますので、そろそろ考え方を変えても宜しいかと思われます。
最近の報道では、関電・高浜1号機が運転50年を迎え、国内最年長の現役原子炉となったことや、原子力規制委員会が原電・敦賀2号機の不合格を正式に決定したこと、東北電・女川2号機が発送電を再開したことが伝えられています。