日本:国会が原子炉の運転期間を60年超に延長する法案を可決する (RFI)
(Japon: le Parlement vote une loi prolongeant les réacteurs nucléaires au-delà de 60 ans: RFI)
https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20230531-japon-le-parlement-vote-une-loi-prolongeant-les-r%C3%A9acteurs-nucl%C3%A9aires-au-del%C3%A0-de-60-ans
日本:国会が原子炉の運転期間を60年超に延長する法案を可決する
5月31日水曜日、日本の国会は原子力発電所の運転期間を現在の40年から60年を超える期間に延長するという、物議を醸す法案を最終的に承認した。また、国内を分断したこの法案では、新世代原子炉の開発も視野に入れた研究に多額の予算が割り当てられている。
発表 2023年5月31日 13:23
岸田文雄・日本首相。REUTERS - MONICAH MWANGI
文 RFI
これは、ウクライナでの戦争発生によりエネルギーショックが引き起こされてから数ヵ月後の昨年夏に、国内で原子力発電を復活させるために岸田文雄首相が発表した措置の1つ[投稿者の和訳]だった。日本の原子力安全委員会(NRA)は2月に承認を与えた。5月31日水曜日、国の電力供給の安全性を向上させると共に気候変動目標の達成を支援するために、この法案は最終的に可決された。
この措置により、2011年の福島の大災害を受けて日本に導入された新しい原子力安全基準に適合させることを目的とした原子炉の停止期間や、裁判所による暫定的な命令に関連した原子炉の停止期間を、全体の使用期間から除外することが可能になった。また、新しい法律は原子炉が少なくとも30年間使用された後、10年毎に原子力規制委員会による検査を受けることを義務付けている。
非常に激しい海底地震に関連した日本・東北沿岸の巨大津波により引き起こされた原子力災害のために、日本の全ての原子炉が停止した。国内では理論的には33基の原子炉が運転可能だが、相当に高い安全基準をクリアして再稼働したのは僅か10基に過ぎない。
再生可能エネルギーを重視する
福島原発[投稿者の和訳]を壊滅させたこの事故から12年が経過した日本では、原子力発電の復活は当然のことでは無い。各種世論調査によれば、原子力の復活を支持する回答者は半数を辛うじて上回る(51%~53%)。しかし、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーを重視すべきだと考える日本国民は更に多い(60%~70%)。これらの分野では日本は他の主要先進国に比べて非常に遅れていると、現地のRFI特約記者ブルーノ・デュバルが報告している。
「これだけ多くの地震に見舞われることや、福島で経験したことを踏まえると、この国で原発を増やすことが心強いかどうかは分からない」と、この日本人女性はRFIのマイクに打ち明けた。「このような問題について、こっそりと法律を採決するのは良くない。住民投票が行われるべきだ」と、この法案に反対するデモから余り遠くない場所で、この問題について別の通行人はそう願う。「原子力はクリーンエネルギーだ。地球に悲惨な影響を与える石炭火力発電所とは違う。そのため、原子炉を再稼働することで地球温暖化ともっと上手に闘うことが出来るようになる」と、この東京都民は意味深長な意見だ。
現在、日本では9基の原子炉が稼働しており、その何れもが列島の西または南西に位置している。
(参考 AFP)
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(投稿者より)
まず、原発の存在に反対です。
次に、理由は何であれ、安全で無い方向に物事を進めるのは感心しません。安全に対する感覚が麻痺していくからです。他の業種なら誰も納得しないはずです。