「爆発騒ぎで岸田文雄首相が避難、要人警護は今も問題。」(RFI・BBC NEWS JAPAN・Sputnik日本)











(Japon: le Premier ministre Fumio Kishida évacué après une explosion suspecte: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20230415-japon-le-premier-ministre-fumio-kishida-%C3%A9vacu%C3%A9-apr%C3%A8s-une-explosion-suspecte





日本:爆発騒ぎで避難する岸田文雄首相





発表 2023年4月15日 11:48







2023年4月15日、岸田文雄・日本首相が出席したイベントで発煙弾を使用し、取り押さえられた時の容疑者。AP





RFI






4月15日土曜日、岸田文雄・日本首相は大阪の西65kmにある和歌山県の漁港で開かれた公職選挙の集会に出席中、「発煙弾」に似た物体による爆発の後に無事に避難した。この事件は、安倍晋三元首相の暗殺から1年も経たないうちに発生した。また、日本は今週末にG7のいくつかの閣僚会議を開催する。





報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル



首相が雑賀崎の漁港で地元の特産品を味わっている時に白煙が上がり、続いて爆発音が鳴り響いた。若い男が彼の方に発煙弾を投げた所だった。彼は直ぐに警察に取り押さえられた。岸田文雄氏は無事に避難した。彼は来る衆議院補欠選挙で自身の保守政党の候補者を支援するために来ていた。



この事件による負傷者は無かった。犯人の身元が分かっている。それは24歳の男性だが、首相を狙うよう彼を駆り立てた理由は不明だ。メディアの報道によると、彼は「業務妨害」の容疑で逮捕された。この恐ろしい事件の後、岸田文雄氏は選挙活動を再開した。



2022年7月の安倍晋三元首相の暗殺事件から、日本ではいまなお動揺が続いている。その容疑者は、安倍氏統一教会として知られる文氏の教派[投稿者の和訳との関係を非難していた。統一教会が自分の家庭を壊したと、彼は非難していた。この国では政治的な暴力事件は稀だが、それ以来、警察は要人を保護するための対策を強化してきた。



今週末、日本はG7の外相会合と環境相会合を開催する。5月中旬にはG7首脳会議が広島で開催される。





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日本 岸田文雄 安倍晋三











BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/65284152





岸田首相の演説会場に爆発物投げ込む、男を現行犯逮捕 和歌山市衆院補選応援で





2023年4月15日







Reuters

筒状の爆発物を岸田首相に向かって投げ込んだとみられる男を警察が取り押さえた






岸田文雄首相が15日午前11時半ごろ、衆議院和歌山1区の補欠選挙の応援で訪れていた和歌山市内で、演説を始めようとしていたところ、筒状の爆発物が投げ込まれた。白い煙が上がった後、爆発音がしたが、岸田首相はその場から避難し、けがはなかった。





岸田首相はこの日、和歌山市雑賀崎漁港を視察。魚の試食を終えて演説を始めるところだった。



朝日新聞NHKが伝えた住民撮影の現場映像では、岸田首相の演説直前に筒状のものが投げ込まれ、振り向いた首相を、SPが一気に取り囲みその場から離れさせる様子が映っている。







EPA

こちらに背を向けた岸田首相に向かって、筒状の爆発物が投げ込まれた(15日、和歌山市






目撃者の1人は、何かが投げ込まれた後に煙が上がったと話した。男が拘束されて数十秒後に、爆発音が響いた様子を捉えた現場映像もある。



現場の複数の映像には、容疑者とみられる人物を周囲の人たちが取り押さえた後、複数の警官やとびかかり、覆いかぶさっている様子が映っている。複数報道によると、周りの人たちが男を取り押さえた際、男は銀色の筒状のものを手に、ライターに火をつけるような手の動きをしていたという。







容疑者と思われる男性に複数の警官が覆いかぶさった様子





和歌山県警は、威力業務妨害容疑で男を現行犯逮捕したと発表。男の身元は、兵庫県川西市に住む木村隆二(きむら・りゅうじ)容疑者(24)という。調べに対し、事件などについて「弁護士が来てから話す」と供述しているという。







Reuters

現場で現行犯逮捕された木村容疑者






首相は事件後、和歌山市内で衆院補欠選挙の応援演説を終えた後、飛行機で羽田空港に戻った。そこからさらに、衆院補選が同様に行われている千葉5区に移動して、街頭演説に臨んだ。



事件後にはツイッターに、「いま私たちは、私たちの国にとって民主主義にとって最も大切である選挙を行っています。この国の主役である皆さん1人1人の思いをしっかり示して頂かなければなりません。その思いで私は街頭演説の場に立ち続けます。この大切な選挙を、ぜひ国民の皆さんと力を合わせて、最後までやり通す覚悟です」と投稿した。



昨年7月には、安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃で撃たれる事件があり、要人警護体制の見直し・強化が進められる中での事件となった。







EPA

和歌山での事件後、千葉県市川市で街頭演説に立った岸田首相(15日)









<解説> 岸田首相は無事だ……しかし ―― シャイマ・ハリルBBC東京特派員





今回の攻撃の動機はまだ不明だ。しかし、昨年7月の安倍元首相殺害事件が、果たして模倣犯を生み出したのか、問われることになるだろう。



日本の選挙戦では、国政選挙だろうが地方選挙だろうが、候補者と有権者の距離が非常に近い。政治家は集まった有権者に近寄り、握手をして、直接言葉を交わしたがる。



これには警備上のリスクが伴う。ただし日本では政治家が暴力で襲われる事件はきわめて珍しいため、かつては街頭演説などの警備は緩やかなものだった。



しかしもはやそうはいかない。安倍氏が殺害された後には、警察庁長官と県警本部長が引責辞任した。政治家の警備は強化された。しかし同時に、緊張感も高まっている。



今日の攻撃の詳細が明らかになれば、なぜこの国の総理大臣があのように攻撃されやすい状態にあったのか、問われることになるだろう。元総理が9カ月前に暗殺されたばかりなのだから。





(英語記事 Japan PM evacuated after explosion at speech / Japan Kishida smoke bomb attack sparks memories of slain PM





関連トピックス 政治 法律 日本 アジア 警察











(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20230418/15719618.html





【視点】日本の要人警護 かつても今も変わらぬ問題





2023年4月18日, 17:35







© AFP 2023





タチヤナ フロニ





日本で、いわゆる「一匹狼」が国の指導者を狙う事件が続いている。最近では、安倍晋三元首相が殺害された。そしてそれからわずかな期間を経て、また同じような事件が起きた。衆議院補欠選挙の応援演説会場で、岸田首相に対し、新たな襲撃が行われたのである。今回の事件をある種のパターンと見ることができるのか、「スプートニク」が取材した。最近の事実から、一度の出来事は偶然で済ますことができるが、同様のことが二度続けば、傾向とみなすことができるかもしれない。そしてもしそうであれば、まさに現在このような現象が起きている前提条件は何なのだろうか、そしてそれはなぜなのか。





今もはっきりしない動機



中国・近代アジア研究所、日本研究センターのワレリー・キスタノフ所長は、このような事件が2度起きたからといって、それが傾向であるということはできないと指摘する。





「逮捕された容疑者の証言を聞く必要があります。今回の犯行にはさまざまな理由があるでしょう。しかも、必ずしも社会に対する不満を表すものだったとは言えません。たとえば、単に脅かしてやろうと思っただけかもしれません。というのも、安倍元首相が殺害されたとき、これは政治的な理由によるものだろう、民主主義に対する挑戦かなどと推測されていました。



しかし後に、被害者が安倍元首相を襲った理由はきわめて個人的なもので、家族の崩壊の原因となった統一教会への恨みだったことが分かりました。犯人は最初、統一教会の指導者に自らの恨みをぶつけようとしましたが、うまくいきませんでした。それで安倍元首相は、事実上、たまたま犠牲となってしまったのです。今回、岸田首相を狙った24歳の容疑者はまだ若い青年です。そんな若者が何か深い哲学的な考え、コンセプチュアルあるいはた世界観に関わる動機を持っていたとは思えません」






【まとめ】岸田首相の演説先で爆発 事件の経緯と今分かっていること

昨日, 18:23






名声への欲望か?



一方、キスタノフ氏は、今回の容疑者は、安倍元首相を銃撃した山上徹也被告のように有名になろうと思っただけだった可能性もあると指摘する。





「つまり、山上被告の行動に感銘を受けたのかもしれません。前回の事件については、あらゆるメディアが取り上げました。つまり、安倍元首相を殺害した被告は世界的な名声を手にしたわけです。しかも、日本のメディアの報道のトーンは、被告への同情も感じられるものでした。

つまり、統一教会のために大きな苦労を強いられ、貧しい家庭に育った被告が今回のような犯罪を犯したことは理解できるというような論調もあったのです。今回、岸田首相に攻撃を行った容疑者にも、思いもしないような動機があるかもしれません。抵抗することもなく、身柄を拘束された被告ですが、警察の調べに対しては黙秘を続けています。今の段階では、岸田首相を殺害しようという意図があったかどうかも分かっていません」




一方、国際警護会社CCTTの代表で、国際ボディーガード協会の副長官兼アジア地域統括責任者の小山内秀友氏は、今回の事件について、リアノーボスチ通信からの取材に対し、日本の警察は安倍元首相の銃撃事件の後、多くの教訓を得たと述べている。



実際、今回の岸田首相の事件では、警護はプロフェッショナルな動きをした。



しかしそれでも(悲劇的な結果にはならなかったとはいえ)事件そのものを未然に防ぐことはできなかった。ワレリー・キスタノフ氏は、「日本の警察は、今回は安全措置をとったが、またもや大きな失敗を許した」と述べている。





「その原因は明白です。イベントは街頭で行われましたが、事実上、群衆はまったくコントロールされていませんでした。そのことについては日本のメディアも指摘しています。しかし、広島で開かれるG7サミットでは、さすがに厳格な安全策が講じられることになるでしょう」












何世紀にもおよぶ要人殺害の伝統



とはいえ、日本の歴史を見れば、狂信者による要人、政府高官に対する襲撃事件は少なくない。こうした歴史的な事件の中には、日本の政治家以外が狙われたものもあるとキスタノフ氏は指摘する。





「1891年、ロシアの皇帝ニコライ2世は、日本を訪問した際、もう少しで殺害されるところでした。当時はまだ皇太子でしたが、日本の狂信者に頭部を2度切りつけられたものの、なんとか死は免れました。1932年には日本の犬養毅首相が不運にも殺害されました。また1960年には、東京での演説中に、日本社会党党首の浅沼稲次郎が刺殺されています。こうした事実は、日本が安全、警護という意味で優れた国であるとは言えないことを物語っています。つまり、19世紀にも、20世紀にも、21世紀にも、この国では政治家や首相に対するドラマティックな襲撃事件が起こってきたのです」




しかも、浅沼氏が刺殺される瞬間を撮影した「毎日新聞」のカメラマン長尾靖氏の写真は、ピューリッツァー賞を受賞していることも注目に値する。







安倍晋三元首相襲撃事件

安倍元首相の銃撃事件 1960年代には2件の政治テロ事件も

2022年7月8日, 20:24






厳格に管理されていても殺害に使用される武器



しかしながら、日本で起こっている政治家に対する攻撃事件が、たいていの場合、襲撃を受けた者が死ぬという悲しい結末に終わっていることには驚かされる。キスタノフ氏は、国内では銃などの武器に対する管理は厳しいはずなのにと指摘する。





「日本で銃器所持の許可を得るのは非常に難しいことです。つまり、ピストルや狙撃銃を手に入れるというのはほぼ不可能です。にもかかわらず、安倍元首相の事件のように、ほとんどの事件で犠牲者が死亡しています。しかも使われたのは自家製の単純な銃だったのです」




一方、政治家は選挙演説を終えた後、一般的に、聴衆の中に入っていく。そこには大勢の人がおり、有権者と握手を交わし、直接、投票をお願いする。



ジャパンタイムズ紙は、日本にこうしたスタイルが存続する以上、選挙演説における政治家たちの安全状況が近い将来、大きく変わることはないだろうと指摘している。





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(投稿者より)



岸田氏については以前に演説会場で拝見したことがあります。足下から頭頂までスッと伸びてゆったりと歩く姿の美しさが印象に残っています。



事件の背景は良く分かりませんが、自民党の多難な前途を暗示しているように思えました。