「NATOの標的は中国」(Sputnik日本)

NATOの標的は中国」(Sputnik日本)









https://sputniknews.jp/20220928/nato-13124356.html





NATOの軍事的関心はアジア太平洋地域へシフト 中国人専門家





2022年9月28日, 22:25







c Sputnik / Aleksey Vitvitsky





NATOの軍事的関心がアジア太平洋地域へシフトしたことを示す兆候は間違いなく明らかに表れている。中国南シナ海研究所の専門家チェン・シャンミャオ氏はスプートニクからの取材にこうした見方を表した。





NATO内では依然として米国の支配が続いているため、NATOの行動の重心は間違いなく米国が自国にとって戦略上、主要な方向性だと見定める場所に移動する。現時点では、米国と西側諸国は中国の影響力の増大を懸念しているため、戦略的視線を中国に近い地域に向け、その封じ込めを図っている」チェン氏はこう語っている。




チェン氏によれば、NATO軍がアジア太平洋にシフトした兆候は出そろっている。2018年以降、英独仏は南シナ海を含む太平洋のこの海域で、あらゆる方法でアピアランスを拡大。チェン氏はその証拠として、英国の空母クイーン・エリザベス、独の駆逐艦バイエルン、仏の空母シャルル・ド・ゴールが短期間にアジア太平洋に出現したことを挙げている。







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台湾海峡で最近、始まった緊張は、NATOがアジア太平洋地域への独自の姿勢をすでに形成し、それを地域のできるだけ多くの国々に押し付けるためにあらゆる手段を講じていることを明確に示したとチェン氏は指摘する。一例として、NATO諸国、特に英独仏がG7会合の場で、またEUを代表して、あるいは英国の個別の外交声明など、事あるごとに南シナ海関連の問題に外交姿勢を示すことが増えてきたこと、またNATOは今年2022年、フィリピンについて、また台湾問題について、積極的な発言が目立っていることをチェン氏は列挙している。







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しかし、チェン氏は、最も重要なのは、英独が自国がインド太平洋地域で行う軍事活動を新たな「正常な事項」に変えたいと事実上願っていることだとは強調する。NATO軍は現時点では南シナ海周辺国に駐留していないものの、中国サイドでは、NATO南シナ海台湾海峡の緊張地帯をターゲットにしていると理解されている。チェン氏はまた、この地域におけるAUKUSの出現と、NATO主導国がアジア太平洋諸国との間に二国間軍事安全保障協力メカニズムの構築を試み続けている事実を指摘している。こうした新しい同盟関係をチェン氏は、NATOが同地域に長期的なアピアランスを確保するための計画の重要な一部とし、一例として、日独が情報共有協定を締結し、実際上、軍事的な相互支援に合意したことを挙げている。



スプートニクによると、ロシアのパトルシェフ安全保障会議書記は、ASEAN諸国とのビデオ会議において、アジア太平洋地域への米国のミサイル防衛システムの配備は特に危険であり、米国は「防衛用兵器のもとで、同地域における自国の攻撃能力の配備をカモフラージュしている」と述べた。





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https://sputniknews.jp/20220929/nato-13137103.html





NATO領域の領空を守っているが、アジア地域への展開も可能であることを示せた=ドイツ空軍のトップ 航空自衛隊トップと記者会見





2022年9月29日, 20:10







c AFP 2022 / Kazuhiro Nogi





日本の防衛省で29日、航空自衛隊とドイツ空軍のトップが記者会見した。航空自衛隊とドイツ空軍は28日、日本国内で初めてとなる共同訓練を実施した。NHKが報じた。





航空自衛隊トップの井筒航空幕僚長記者会見で「今回の派遣は、インド太平洋地域への揺るぎない関与を目指すドイツの姿勢を示すもので歓迎する。ドイツ空軍とともに地域の平和と安定に積極的に貢献していきたい」と述べた。



ゲルハルツ総監は「ドイツと日本は共通の価値を共有するパートナーであり、緊密に連携していくことは自然な流れだ。ウクライナ戦争のなか、ドイツ空軍はNATO領域の領空を守っているが、これと同時にアジア地域への展開も可能であることを示せた」と述べた。



日本のマスコミによると、ドイツはインド太平洋地域への関与を強めている。







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28日、航空自衛隊とドイツ空軍は日本国内で初めてとなる共同訓練を実施した。共同訓練には、航空自衛隊からF2戦闘機3機、ドイツ空軍からユーロファイター戦闘機3機が参加した。戦術技量の向上や相互理解の促進を図った。





ドイツ NATO 太平洋 アジア 自衛隊 軍事







―参考―













https://sputniknews.jp/20220930/nato-13145734.html





NATOの標的は中国





2022年9月30日, 17:20







c Flickr / Official U.S. Navy Imagery





スプートニク 通信





ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は第77回国連総会への参加を総括した記者会見で、NATOの次の防衛線は南シナ海になるだろうと述べた。ベトナム公安省、戦略調査研究所の元所長のレ・バン・クオン少将はラブロフ外相の発言に全面的に同意している。





「遅かれ早かれ、米国と中国の対立が起こる。問題はいつ、どのように起こるかだ。ただし、南シナ海NATOの次の防衛線になるのは、5年後、10年後だと思う」




レ・バン・クオン少将の見方では、中国は今後10年以内は米国との対戦を絶対に起こさない。なぜなら戦争は政治的にも経済的にも安全保障の面でも中国にとって非常に不利になるからだ。 一方で米国もまた、急成長する中国に対抗はできない。



NATOにとっては1949年の発足から2019年まで、その主な敵はソビエト連邦であり、後にはロシアだった。しかし、2019年のNATOサミット以降、NATOにとってのロシアは消滅した。長期的に見れば、NATO特に米国の敵は中国だ。そのため2019年、特にバイデン政権発足以降、米国は政治、外交、軍事のいずれにおいてもアジア太平洋地域に重心を移し、米国太平洋艦隊を積極的に展開し、日米豪印からなる「クワッド」(四極安全保障対話)を形成してきた。







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NATOは、次の防衛線が南シナ海にあるという意図を隠そうともしていない。マドリードで閉幕したばかりのNATOサミット会議の総括文書で、NATOは中国を体系的かつ長期的な主要な挑発として位置づけていることからそれがわかる。



米中の体系的な対立においては、中国が経済的、軍事的、政治的な力を持っていると米国が判断した場合、米国はその地域の小国を圧迫するようなプレーのルールを押し付けてくる。中国は逆に、南シナ海問題ASEANとの中国の問題であり、米国はこれに干渉すべきではないとしている。







NATOの軍事的関心はアジア太平洋地域へシフト 中国人専門家

9月28日, 22:25






「クワッドの最終目的は、中国との対決だ。この対決はあらゆるレベルで行われている。しかし、現実には、南シナ海におけるNATOの役割は現段階では大きくない。今のところクワッドはこれには干渉していない。 実質はこれは米国と中国の対立だ」レ・バン・クオン少将はスプートニクからの取材にこう語っている。






中国は、クワッドを「アジア版NATO」と呼び、その目的はこの地域で拡大する中国の影響力の制限だと主張している。



米国の尽力と強硬な発言に反して、クワッドの他の加盟国は「アジア版NATO」の構想にはかなり慎重な姿勢をとっている。インドはこの考えに組しない国として先頭を切っている。インドが関心を持つのは海上の安全保障、テロ対策協力など、共通の利益に関わる問題だ。中国市場に大きく依存するオーストラリアは、中国封じ込めを狙う正式な軍事同盟に参加することは懸念している。





レ・バン・クオン少将は、「クワッドはあと5〜7年はどちらともつかない、緩い組織であり続け、『アジア版NATO』になることはできないだろう」と述べた。




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(投稿者より)



中国抑止は真剣に考える必要があります。ただ、ウクライナ紛争を見ていると戦争屋勢力がNATOを支配しているようにも見えるので、これも心配です。



米国は戦争屋勢力の政権側と反戦争屋のトランプ派が厳しく対立していますが、米軍は基本的に反戦争屋です。商人の金儲けのために自分や部下の命を危険に晒すことに嫌気の差した将軍たちが、2016年にトランプ大統領を誕生させたという経緯があります。トランプ氏の最大の政策課題が、「米国人の若者を海外の戦場から本国に戻す」ことだったのはそのためで、ウクライナ紛争への介入も少なくとも現在は無いです。ただ、これは日本の有事の際に米国の支援が無いことも示唆しています。尤も、これは陰謀論に立ち入る見方かも知れません。



中国は習氏が反戦争屋という話がありますが、本当のことは良く分かりません。経済や社会の仕組みからはグローバル勢力に見えますが、同盟国のロシアは反戦争屋でほぼ一枚板です。経済の困難を打開するために生き方を変える可能性はあると思います。



日本は俯瞰的に見れば戦争屋勢力が優勢と言えます。ただ、統一教会の問題に絡んで内政が大きく揺れていますので、近々大きな動きがあるかも知れません。