靖国への米国の明らかな圧力としての、ケリー氏の『日本のアーリントン』訪問(AFP - France24 English):阿修羅♪

靖国への米国の明らかな圧力としての、ケリー氏の『日本のアーリントン』訪問(AFP - France24 English):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/13/warb11/msg/829.html





(Kerry at 'Japan's Arlington' in apparent US Yasukuni push: France24 English)

http://www.france24.com/en/20131003-kerry-japans-arlington-apparent-us-yasukuni-push





2013年10月3日−05:34



靖国への米国の明らかな圧力としての、ケリー氏の『日本のアーリントン』訪問







2013年10月3日、米国のジョン・ケリー国務長官(右)とチャック・ヘーゲル国防長官が、東京・国立千鳥ヶ淵墓苑を後にする。



2013年10月3日、米国のジョン・ケリー国務長官(右)とチャック・ヘーゲル国防長官が、東京・国立千鳥ヶ淵墓苑を参拝する。



2013年10月3日、米国のジョン・ケリー国務長官(右)とチャック・ヘーゲル国防長官が、東京・国立千鳥ヶ淵墓苑を参拝する。



論争の的となっている東京・靖国神社の画像。2013年4月24日撮影。





AFP - 木曜日、米国務長官が東京の墓地に花輪を捧げた。これは明らかに、日本が論争の的となっている靖国神社を重要視するのをやめるよう、注意を促す米国の試みだ。



1979年にアルゼンチン大統領が参拝して以来、ジョン・ケリー氏とチャック・ヘーゲル国防長官は、東京の皇居に近い千鳥ヶ淵墓苑に参拝した最も高位の外国高官となったと、墓苑の担当者は語った。



別の担当者はAFPに、今回の訪問は米国の発意によるもので、日本が招待した結果実現したものでないと語った。



複数の米国国防省高官は、この墓苑は日本において国立アーリントン墓地に「最も等価」な存在であると語った。



この見方は、タカ派安倍晋三首相と矛盾する。安倍氏は、14人の「A級」戦犯が約250万人に合祀されている靖国を、バージニア州にあるアーリントン国立墓地になぞらえていた。



5月の米国訪問中、安倍氏は「フォーリン・アフェアーズ」誌に、東アジア全体で日本軍国主義の象徴と見なされているこの神社は、「国への奉仕で命を落とした」人々を讃える場所だと述べた。



「日本の指導者が日本のために命を捧げた方々に祈りを捧げるのは極めて当然であると私は考えており、これは世界の他の指導者たちがやっていることと全く違いはないとも私は考えている」と、安倍氏は語った。



安倍氏は2006〜2007年にも首相職にあったが、中国と韓国が、前任者の小泉純一郎氏が毎年参拝していたことに怒りを以て非難していたことを受け、この神社と距離を置いていた。それでも、靖国に参拝する同政権の閣僚は数を増していった。



靖国の管理者たちはアーリントンとは異なり、国内でさえ論争の的となっている歴史観を広めようとしており、附属博物館である遊就館では、日本の戦時中の記録の多くを頑固に守り通している。



ある米国高官はメディアに対し、「これまでの日本の防衛相が定期的にアーリントンに花輪を捧げる」のと同じやり方で、ケリー・ヘーゲルの両氏が千鳥ヶ淵に敬意を捧げるのだと述べた。



「この墓苑が最も等価だ。ここでは、第2次大戦の戦場で死亡したにもかかわらず、その遺骨を家族が取り戻すことができなかった、日本の軍人・文民・支援者が祀られている。今回は和解と尊敬の思いを行動で示した。」



国際政治と外交の専門家である友田錫氏は、今回、花輪を捧げたことは、千鳥ヶ淵に正当性と地位を与えることにより、靖国の問題によって生じた危機について、米国政府がアジアに注意を促すのを試みた可能性があると語った。



「米国が最も心配するのは、靖国の問題をめぐって日本・韓国・中国の間で烈しい騒動が起こることだ」と、友田氏はAFPに語った。



「より中立的な場所に訪問したことは、米国からのメッセージかも知れない…米国はこの3国に対立を和らげて欲しいのだ。」



「アーリントンとは違い、靖国は宗教施設だ…ヘーゲル氏や他の米国の指導者が靖国を訪問するのは不可能だと私は思う。(米国が)メッセージを送るために、千鳥ヶ淵は1つの選択肢だった。」



国立千鳥ヶ淵墓苑は、第2次世界大戦中に死亡した日本人の特定不可能な遺骨を収めるために、1959年に建設された。



環境庁が管理するこの東京の墓苑には、358,260柱の死者が祀られている。その大部分は日本に還った軍人の遺骨だが、一部には海外で死亡した文民の遺骨もある。



首相は、日本の正式な追悼式典が東京の大きな集会場で開催される前に、花輪を捧げることが慣例となっている。











(投稿者より)



フランス24の英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。



多分、将棋や囲碁で言うところの「妙手」なのだと思います。



千鳥ヶ淵はいわば「無名戦士の墓」のような存在で、仏教的に言えば「無縁仏」のお墓ですから、千鳥ヶ淵とアーリントンが全く「等価」"equivalent" かといえば必ずしもそうではないようです。そのため、無宗教の慰霊施設の設置について論争はあるのですが、いま、米国が何らかの意図を持ってどこかに参拝することを思い立ち、その場所として千鳥ヶ淵が最も適切だった、ということに思えます。今回の出来事により、「宗教に係わらず誰もが参拝できる慰霊施設」を設置する動きが前進するかも知れません。



その一方で、宗教施設としての靖国の存在が否定されたわけでない、と私は考えています。日本の政治における靖国の位置づけはともかく、日本の国と日本の歴史における靖国の位置づけが、これによって変わることはなく、私などは上京の折には機会があればまた参拝したいと、やはり思っているわけです。拝殿の前で2拝2拍手1拝しながら、祓ひ給へ浄め給へと、御霊の安寧と国の繁栄を静かにお祈りします。信仰はあくまでも個人の問題です。また、日本人の宗教観から言えば、慰霊施設を1つに限る必要もないわけです。



今回、米国の閣僚が千鳥ヶ淵を参拝したことで、日本の過度な国家主義的傾向について、米国は日本にクギを刺すとと共に、中国・韓国に対しては、米国はこれを支持しないとのメッセージを送りました。確かに靖国にはかつての日本帝国主義の象徴という側面はありますから、今回の行動はさらに国家主義に向かう日本の行動について一定の枠をはめたわけで、地域の安定に向けて今後も米国が関与していくという姿勢を示したことにもなります。



さらには、"2+2"で、両国は中国の脅威に備えた防衛面での協力をしっかりと打ち出しました。中国の脅威に対峙するために日本の役割に期待しつつも、日本の軍国主義の復活は必ずしも歓迎していない東南アジアの国々は、一連の動きから、地域を安定させる方向に日本を導こうとする米国の意思を感じたはずです。



問題は、「今回の訪問は米国の発意によるもので、日本が招待した結果実現したものでない」"the visit had been instigated by the US and had not come about as a result of a Japanese invitation"という点でしょうか。日本が頼みもしないのに、彼らは勝手に千鳥ヶ淵に行ったわけです。尤も、いつ誰が行こうが、日本国民としては「お参りいただきありがとうございます」と言うべきなのでしょう。



それでも、「『これまでの日本の防衛相が定期的にアーリントンに花輪を捧げる』のと同じやり方で」"in the same way that 'Japanese defense ministers regularly lay wreaths at Arlington' "という言及にも注目しています。つまり、これまでは日本の閣僚が一方的にアーリントンに詣でていましたが、今回は米国の閣僚が千鳥ヶ淵に来た、ということで、これは「今後は対等にやろう」という米国の意思表示のように思えました。



日米同盟はこれまで米国が主で日本が従の関係でしたから、自主防衛を推進したい立場からは歓迎すべきなのでしょうが、これは同時に、「責任と負担も対等に」という意味ですから、これまで日米同盟にぶら下がっていた日本の国と日本の国民は意識を変える必要があります。日米同盟を後ろ盾にして自らの地位を守っていた既得権益勢力も、一部では生き方を変える必要が出てくるでしょう。



かといって、かつての軍国主義に戻ることも、戦争屋さんの金儲けのために日本の若者の命を差し出すこともできないわけです。新しいモデルを自分たちで作らなければいけないわけで、日本の国民に智恵が求められます。



この話題についてはいろいろなブログ記事が既に出ていますので、そういったものも読みながら、少し愚考してみました。



テキストを下に付しておきます。多分、何ヶ月かでリンク切れになるはずですから。











03 October 2013 - 05H34



Kerry at 'Japan's Arlington' in apparent US Yasukuni push





AFP - The US Secretary of State laid a wreath at a Tokyo cemetery Thursday, in an apparent American attempt to nudge Japan away from lionising its controversial Yasukuni Shrine.



John Kerry and Defense Secretary Chuck Hagel became the most senior foreign dignitaries to pay their respects at Chidori ga Fuchi, a cemetery near Tokyo's Imperial Palace, since the Argentinian president in 1979, a cemetery official said.



Another official told AFP the visit had been instigated by the US and had not come about as a result of a Japanese invitation.



US defense officials said the cemetery was Japan's "closest equivalent" to Arlington National Cemetery.



That view contradicts hawkish Prime Minister Shinzo Abe, who has likened Yasukuni, where 14 "Class A" war criminals are among the 2.5 million enshrined, to the US national cemetery in Virginia.



During a visit to the US in May, he told Foreign Affairs magazine that the shrine, seen throughout East Asia as a symbol of Japan's militarism, was a tribute to those "who lost their lives in the service of their country."



"I think it's quite natural for a Japanese leader to offer prayer for those who sacrificed their lives for their country, and I think this is no different from what other world leaders do," he said.



Abe, who was also prime minister from 2006 to 2007, has stayed away from the shrine after China and South Korea angrily denounced predecessor Junichiro Koizumi's annual pilgrimage. But a growing number of his ministers have visited it.



Unlike Arlington, Yasukuni's caretakers promote a view of history that is controversial even at home, with the accompanying Yushukan museum staunchly defending much of Japan's wartime record.



A US official told media Kerry and Hagel were paying tribute at Chidori ga Fuchi in the same way that "Japanese defense ministers regularly lay wreaths at Arlington".

"This memorial is the closest equivalent. It honours Japanese soldiers, civilians, and support personnel killed on WWII battlefields but whose remains were never recovered by their families. It is a gesture of reconciliation and respect."



Seki Tomoda, an expert on international politics and diplomacy, said the wreath-laying could be Washington's attempt to nudge East Asia over the hump caused by the Yasukuni issue, by conferring legitimacy and respectability on Chidori ga Fuchi.



"What's worrying America most is the fierce row among Japan, South Korea and China over the Yasukuni issue," he told AFP.



"Visiting a more neutral place may be a message from Americans... that they want the three countries to ease their confrontation.



"Yasukuni, unlike Arlington, is a religious facility... I think it's impossible that Hagel or any other American leader would visit Yasukuni. Chidori ga fuchi was an option (for the US) in order to send a message."



Chidori ga Fuchi National Cemetery was built 1959 to house the remains of unidentified Japanese who died overseas during World War II.



The Tokyo memorial, maintained by the environment ministry, honours 358,260 dead, mainly soldiers, whose remains have been returned to Japan, but also some civilians who died overseas.



The prime minister customarily lays a wreath at the cemetery ahead of the formal Japanese service of remembrance held at a large hall in Tokyo.