福島の大事故:「人が作った災害」(RFI):阿修羅♪

福島の大事故:「人が作った災害」(RFI):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/12/genpatu25/msg/481.html





(La catastrophe de Fukushima : «un désastre créé par l’homme»: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20120705-catastrophe-fukushima-desastre-cree-homme





日本/原子力−記事発表:2012年7月5日木曜日−最終更新:2012年7月5日木曜日



福島の大事故:「人が作った災害」



記者 クリストフ・パジェ





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国会の委員会を率いる黒川清氏は、呆然としている。

REUTERS/Kim Kyung-Hoon






木曜日、日本の国会に委任された調査委員会が、福島の大事故の原因と対応について、報告を提出した。その結論は圧巻だ。調査を実施した民間のメンバー10人を信じるならば、発電所運営会社・政府・規制当局は、「原子力事故から防護する国の権利に背い」ていた。





2011年3月11日から3件の報告書が作成されたが、今回、初めて明確な非難が表明された。地震津波があまりにも巨大だったので、予測が全く不可能だったと説明していた、発電所運営会社・東電は完全に潔白だとの研究が思い出される。「東電」の署名が入った研究だった。



今回重要なのは、これが国会報告ということだ。600ページの報告の中では、発電所運営会社がダイレクトに槍玉に上がった。「東電経営陣は耐震作業と津波対策の遅れを認識しており、福島第一が脆弱であることを承知していた。」そして、キーワードは「共謀」だ。政府・発電所運営会社・規制当局が「共謀」したと非難されており、この共謀が大災害の原因だった可能性がある。それというのも、「措置をとらねばならない数々の状況はあったが、規制機関や東電経営陣はわざと、何もせず、自分たちの判断を何も報告せず、それらに備える措置を何もとらなかった」と、報告は強調している。






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分厚い報告は、リーダーたちに温情を見せない。

REUTERS/Kim Kyung-Hoon






強力なロビー



この結果は、驚くべきものでない。もし、発電所運営会社が車止めに出くわすことなく、あそこまで遠くに行けてしまったとするならば、それは、日本社会のあらゆるレベルに原子力ロビーの存在があったのだ。全ての政党は原発を支持している(電力業界が多額の献金をしている)。労働組合もまた、この業界での雇用を守るために、原発を支持している。さらには、メディア自身も数々の広告を購入してくれる電力業界を支持している。日本では、これを「原子力村」と呼んでいる。



ところで、一体なぜ、この巣窟に一撃を与える国会報告が上がったのか?パリ政治学院の研究部長、ジャン=マリ・ブワソー氏によれば、その答えは日本国民の側に求められる。日本国民はもはや、原子力ロビーが吐き出すいかなる声明の一言も信じていない。最近の世論調査も同様にはっきりと物語っている。世論の70〜80%が、日本の原発の再開を拒んでいる。50基の原子炉が保守のために順次停止されたが、営業運転の再開はなかった。地元当局が地域住民の反応を怖れたのだ。7月始めにたった2基が再開したが、実はそれは、数万の国民が首相官邸の窓の下に結集してデモを行う最中に、政府の猛攻に遭ってのことだ。



そのため、ジャン=マリ・ブワソー氏によれば、「同様に粗暴で、同様に分かりやすい立場をとっている議員たちは、国民の幸福も勿論だが、来る選挙(2013年)も見越して動いており、選挙では原子力の問題が確実に主要な争点となるだろう。」今後も注目を続けることが重要だ。





今後の展開は微妙



戦線は動き始めた。事故発生地に近い東京のメディアが、この問題を取り上げた。経営者の中にも、そういった人がいる。そこで、前衛にある強力な地方公務員組合も、反原発の隊列に加わった。



だからといって、根っこが変わったと言えるだろうか?日本の首相は変わったが、野田佳彦氏自身はやはり原発を支持している。東電は国有化され経営陣も変わったが、他の電力会社のように、発電所の全面的な運転再開を欲している。9月に設置される予定の新たな原子力安全庁は、かつての機関より独立性が高いと考えられるものの、これまでの原発支持の経済産業省から今後は環境省と、やはり、一つの省の権威下となる(今回の報告は、これとは別に、さらにこの機関の活動を監視する委員会の創設を提案している。)



同じだけの逆方向からの圧力が、日本の議員たちに向かわざるを得ない。だから、議員たちがこの報告から何をするかを見るのは興味深い。はっきり言えば、議員たちが原発を廃止するか、否かだ。









(投稿者より)



RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかもしれません。ご容赦下さい。



"C’est ce qu’au Japon on appelle « le village nucléaire »."「日本では、これを『原子力村』と呼んでいる。」書かれたとおりです。私は作っていません。記者は正しく伝えている、ということです。ここまではっきり書く人はなかなかいません。



今後、「国民」対「原子力村」の闘いが、「国会」の場を通して繰り広げられるだろうというのが、記者の見方です。私たちは、できることをするまでです。



誤訳の指摘は歓迎しますが、記述は文法に則して、具体的にお願いします。以前あったような、根拠を示さないまま、文意を微妙にねじ曲げる日本語文を提示するようなコメントの類は、お断りします。