東芝・日立・ソニー、液晶ディスプレー会社の設立へ(BBC):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/133.html











(Toshiba, Hitachi and Sony to form LCD display company: BBC NEWS BUSINESS)

http://www.bbc.co.uk/news/business-14727594





2011年8月31日 最終更新11:00GMT





東芝・日立・ソニー、液晶ディスプレー会社の設立へ







中小型液晶ディスプレー市場は急速に成長すると見込まれると各企業は語る





日立・ソニー東芝の3社は、タブレットPCスマートフォン向けの、中・小型液晶ディスプレーを製造する合弁事業を計画している。



3社は、台湾・韓国の競合企業との競争を支援するための、日本政府の資金を利用する予定だ。



3社には、液晶ビジネスへの投資にためらいがあった。価格が低下が見込まれるからだ。



政府出資の産業革新機構(INCJ)が、合弁企業を運営することになる。



3社は2012年初期までに、事業の統合を望んでいる。



アナリストたちの予測では、スマートフォンタブレット・コンピューターなどの携帯用電子機器向けに、非常に大きな需要が存在するものの、液晶ディスプレーの価格は低下すると予測している。





大規模な連合体





「私たちは近い将来、供給過剰に直面するだろう」と、損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの菅原繁男氏は語った。



「それでは、中長期的に安定した利益をもたらす事業になりそうもない。」



東芝・日立・ソニーは、3社で中・小型液晶ディスプレー事業の21.5%を占めているが、各社が保有するディスプレー技術は様式が異なっており、事業統合には困難が懸念される。



INCJは最終的に新会社の株式の70%を保有し、東芝・日立・ソニーはそれぞれ10%を保有することになる。



各社は覚書に署名したが、これは今のところ拘束力がない。各社は年末までには、法的な拘束力を持つ協定を結びたいと考えている。



INCJは、政府が株式の90%を保有し、最終的には、この新規開発事業に2000億円(26億ドル、16億ポンド)を投資する予定だ。この事業者はシャープ・サムスンを凌いで、世界最大の中・小型液晶ディスプレー企業となるだろう。



シャープは、近々アップルから10億ドルの出資を受ける予定だ。





分析:マーク・グレゴリー

   テクノロジー担当記者、BBCワールド・サービス





 
日本の電子業界が抱える問題は、多くの分野で、あまりにも多くのメーカーが非常に似通った製品を作っていることだ。



日本製品は、サムスンが作る同種の製品に押されがちだ。サムスンは、韓国の電子業界において国家的な旗手として振る舞っている。



いまや、日本企業が合弁事業を立ち上げつつあり、その株式の70%を日本政府が最終的に保有することになる。ということは、この動きは苦闘を続ける分野における、内密な国有化だ。



この事業から収益を出すためには、雇用カットや工場閉鎖など、広範囲にわたる経費削減が必要だろう。











(投稿者より)



BBCサイトに投稿された記事です。誤訳があるかもしれません。ご容赦下さい。



読売新聞の解説記事を下に付しておきます。







(YOMIURI ONLINE)

http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20110830-OYT8T00270.htm





スマホ液晶、覇権狙う…新会社合意





1.9兆円市場、韓国勢に対抗





東芝日立製作所ソニーの3社が、中小型液晶パネル事業を統合するのは、単独では大型投資を加速させる韓国、台湾勢に勝つことができないと判断したためだ。



新会社の成否は、地盤沈下が進む日本の液晶パネル産業復活のカギを握る。ただ、官民投資ファンド産業革新機構が主導する寄り合い所帯の「日の丸連合」が、素早く的確な経営判断を下せるかどうかなど課題も残る。



中小型液晶は、スマートフォン(高機能携帯電話)などの普及で、液晶パネルの最激戦地となりつつある。米調査会社のディスプレイサーチによると、2011年の中小型液晶パネルの世界市場の規模は251億ドル(約1兆9000億円)と前年比で2割増となる見込みだ。



現時点では、日本勢はタッチパネルなどの技術面で優位を保つとされるが、液晶より高精細とされる有機ELパネルでは韓国サムスン電子に先行されている。



競争に勝ち抜くためには技術・設備投資を強化することが欠かせないが、各社の中小型液晶事業の営業利益は、10年度は日立が25億円の赤字。東芝も07年から09年まで赤字を続けていた。他の事業との相乗効果が薄い中小型液晶事業に、巨費を投じることは難しい状況にある。技術力で先行しながら、投資競争に敗れたテレビ向け大型液晶パネル事業と同じ結果になる可能性も出ている。3社は、巨額の集中投資を行い競争力を保っていくには、統合で経営規模を拡大するしかないと決断したようだ。



日本勢の最大のライバルである2位の韓国・サムスンは、スマートフォンの端末市場で米アップルと対決しており、3社は、アップルのiPhone(アイフォーン)や携帯端末iPadアイパッド)向けの需要も取り込みやすい状況にあるとみている。



事業統合に際しては産業革新機構が約7割を出資するため、3社はリスクを肩代わりしてもらう形で、積極的に集中投資ができるようになる。一方で、革新機構主導による統合は、経営責任をあいまいにする可能性もある。激しい国際競争の中では、統合を速やかに進めるとともに、意思決定を迅速に行える体制を整えることが必要になる。(戸田雄)





(2011年8月30日 読売新聞)