「中国が見た岸田氏の訪米」(中国国際放送局)

「中国が見た岸田氏の訪米」(中国国際放送局









https://japanese.cri.cn/2024/04/11/ARTImwsvteLhswYQyib89CUz240411.shtml





【CRI時評】日本を仲間に引き入れることで「AUKUS」は過ちを重ねる





2024-04-11 12:44:47 CRI



この2日ほど、米国、英国、オーストラリアが「AUKUS」への日本の参加を検討すると発表したニュースが国際世論の大きな関心を引き起こしている。「AUKUS」が2021年9月に成立して以来、パートナーを発表するのは初めてだ。日本の政府関係者は「AUKUS」の重要性を「認識」していると述べた。多くの日本国民が「AUKUS」が各界の懸念を顧みずに拡大を進めるのは陣営間の対立と核拡散のリスクを拡大させ、アジア太平洋地域の平和と安定を破壊するものだと批判している。











いわゆる「AUKUS」は「米英豪3カ国安全保障パートナーシップ」の略称であり、主に二つの大きなミッションがある。一つ目はオーストラリアへの原子力潜水艦配備と、3カ国による次世代原子力潜水艦の共同研究開発・建造への移行であり、この面での協力は米英豪に限られている。二つ目は新興技術の共同開発・配備と作戦能力の向上で、この面では他の国の参加を積極的に呼びかけている。



では、なぜ日本が最初に選ばれたのか。二つの理由がある。技術的な面では、米英豪はハイテク技術の面でそれぞれ十分とは言いがたい点があるのに対して、日本は量子技術、電子戦および人工知能(AI)分野で優位に立っている。日本は米英豪などの国々とセンシティブな軍事技術を共有することで、自国の防衛能力を増強し、アジア太平洋における軍事的影響力を高めたいと望んでいる。











戦略面で見ると、これらの国々にはそれぞれの「思惑」がある。米国は「AUKUS」をいわゆる「インド太平洋戦略」実現の鍵と見なし、より多くの同盟国を引き込みたいと考えているが、とりわけ高い技術を備え、絶えず平和憲法の制約を突き破ろうとしている日本を参加させることで、中国を封じ込めるという目的を果たしたい。英国は「グローバル・ブリテン」構想を推進し、日本をアジア太平洋問題に絡ませることで、アジア太平洋における英国の影響力を拡大したいと考えている。オーストラリアはこれまで、新たなメンバーが加わることで自国の潜水艦研究開発計画に遅れが生じることを懸念していたが、一つ目のミッションにおける協力の進展が大幅に遅れたことで、二つ目のミッションに期待せざるを得なくなり、日本の参加を支持する方向に転じた。



だが、「AUKUS」の中心は米国であり、その他のメンバーはいずれもその戦略的属国であって、互いの間には相違点もあり、日本が三国同盟の中核メンバーになるのは容易ではない。センシティブな技術については、米国は利己的であり、同盟国に対して依然として疑念と警戒心を抱いている。日本にとっては、こうした軍事色の濃いグループに加わることはよりいっそう米国の対外戦略の「駒」に成り下がることになる。別の面では、日本が欧米と共通の価値観を有していると自負しても、米英豪はどれもが「アングロサクソン」の国であり、東洋の国である日本は一貫して「アウトサイダー」だ。これは、日本が今後、よりいっそう反中の最前線に追いやられ、危険な状況に追い込まれる可能性があることを意味している。(CRI論説員)











https://japanese.cri.cn/2024/04/13/ARTIZJRsPiWGnKFzyyDUJaLk240413.shtml?spm=C96518.PVbUkdW5u3hA.EE4hQ0ZNoURO.8





【観察眼】日米の「グローバルパートナー」は世界を危険な方向へと駆り立てる





2024-04-13 14:14:19 CRI



日米同盟のさらなる拡大、初の日米比首脳会談の開催と海洋の安全保障協力強化での合意、人工知能(AI)、宇宙、脱炭素などの分野での提携の深化……米国を訪問中の日本の岸田文雄首相は既に多くの「成果」を手にしている。











ただ、中国からみれば看過できない事実がある。それは、両国首脳が会談の中で、頻繁に中国をやり玉に挙げており、ここでいう「成果」というのも、中国こそ「世界の平和と安定にとって、これまでにない最大の戦略的挑戦」である、という実態の伴わない仮説を出発点にしていることである。



岸田氏はそうした仮説に基づいて、日米が「グローバルパートナーシップ」を構築し、同士国、同盟国と共に、法に基づいた、自由で開かれた国際秩序と平和を守ることの重要性を訴え続けてきた。



マッチポンプ」という日本語がある。自分の利益のために「意図的に問題を起こす」ことの例えという意味だそうだが、岸田氏の行動を見て、この表現を思い出した。



それはなぜか。



まず、岸田氏は今回の訪米で、その軍事的野心を改めて世界に示した。



多くの日本メディアも口をそろえて報じたように、岸田氏の今回の訪米の主な狙いは安全保障協力にある。岸田内閣はこれまでにも、2022年末に安保三文書を採択して「敵基地に対する反撃能力」の向上を図り、戦後日本が一貫して守ってきた「専守防衛」の原則に大きな風穴をあけた。防衛費のGDP比も2027年までに2%に引き上げることを決定している。その延長線上の動きとして、双方は今回の会談で日米両軍司令部の指揮・統制機能を見直すことで合意した。日本が陸海空3自衛隊を一元的に指揮する「統合作戦司令部」を2024年度末に発足させ、米側は東京・横田基地にある在日米軍司令部の機能を強化し、「作戦及び能力のシームレスな統合」を目指すという。



分析筋は、これにより、日米安保条約はこの60年間で最大の実質的な変容を遂げ、岸田氏は日本を一歩一歩「戦争ができる国」に引きずり込んでいるとして、自衛隊が対中国軍事戦略を推進する米軍の事実上の指揮下に組み込まれることになると指摘する。



双方はまた、新型兵器の共同研究、開発、生産、販売体制の強化で協力し、情報の収集、分析、偵察などの面でも協力を行う。これに先だって、岸田内閣はこの3月末、イギリス、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第三国への輸出を解禁する方針を国会での議論を抜きに閣議決定し、国家安全保障会議NSC)で武器輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の運用指針を改定した。2023年末の弾薬や弾道ミサイルなどの輸出緩和に続く、高い殺傷能力を持つ戦闘機の解禁だ。これに対して、日本国内の有識者も、「武器輸出を抑制してきた日本の安全保障政策を大きく変質させることになる」と見ている。



次に、冷戦の産物であった日米同盟は、冷戦終結とともに寿命を全うするどころか、その対象範囲と協力分野は拡大する一方である。こうした変化はどのように生まれ、日本自身はその中でどのような役割を果たしてきたのか。踏み込んで分析する必要がある。



思い起こせば、安倍政権により打ち出された「自由で開かれたアジア太平洋」は、今や米国の国家戦略にまで格上げされている。日米同盟を土台に、日米韓、日米比、日米豪印(QUAD)など一連のミニラテラルの枠組みも次から次へと加わり、世界の分断をエスカレートさせている。



岸田氏は今回の訪問に備えたものか、「グローバルパートナー」という新しい用語を使い始め、この言葉で、「日本は米国と共にある」という決意を繰り返して表明している。ただし、岸田氏が「グローバルパートナー」と呼んでいるのは、あくまで日米の主導を認め、かつ同じ価値観を持つ「同志国」「同盟国」のパートナーに限られており、中国をはじめとする広範な発展途上国の合理的な要望は完全に無視されている。いわゆる「グローバルパートナー」の本質とは、一部の国からなる「陣営パートナー」に過ぎず、真のグローバルな利益とは無縁のものである。



日米首脳が緊密に交流しているここ数日間、無視できないいくつかの動きがある。



まずは、円相場が34年ぶりの安値をつけたことで、日本の経済界に懸念が広がった。そして、米国では高インフレに歯止めがかからず、景気回復の足を引っ張っている。さらに、ウクライナや中東情勢の混乱には出口が見えず、危機的な状況は深まる一方である。バイデン氏と岸田氏の共同記者会見は、米国の中東政策に対する記者からの質問攻めの中で、強引に幕が引かれたことを生中継が如実に伝えていた。対して、ライブ中継を見ていた日本のネットユーザーたちによる書き込みには、国民の本音がにじみ出ている。



「戦争する気?」



アメリカは岸田を第二のゼレンスキーにしようとしている」



「岸田さんはアメリカに住めば」



「経済のことをもっと話し合ってほしかった」



一方、最近の調査結果では、岸田内閣の支持率は既に「危険水域」とされる20%を切っている。ジャーナリストの浜田敬子氏は自身がコメンテーターを務めるテレビ番組で、一連の動きを受けて、「国民の信がない岸田政権が、そこまで広げてやって良いものですか」と厳しく問いただした。



「グローバルパートナー」の今後の動向について、さらなる観察が必要だ。だが、確実に言えることは、「マッチポンプ」を土台に、イデオロギーや価値観で陣営の対立をあおるという考えである以上は、岸田氏たちが言う「グローバルパートナー」は、その標榜する世界の平和、繁栄、発展とは無縁なものであるだけでなく、世界をますます危険な方向へと駆り立てるものにしかならないだろう。(CGTN日本語部論説員)











https://japanese.cri.cn/2024/04/13/ARTI8vgM3SJ7GruTYnZMpQot240413.shtml?spm=C96518.PVbUkdW5u3hA.EE4hQ0ZNoURO.7





【CRI時評】米日比「小グループ」は南海が平穏なのが気になって仕方がない





2024-04-13 15:03:14 CRI











米国、日本、フィリピンの首脳は現地時間11日、ワシントンで初の3カ国首脳会談を行った。会談後は声明を発表し、いわゆる「インド太平洋地域と世界の安全と繁栄」促進のために防衛協力を強化するとし、併せて南海、東海などの地域で国家主権を守ろうとする中国の行動に「懸念」を示した。



こうした光景は珍しいものではない。過去数年、米国は同盟国を引きずり込み、中国をターゲットとした「小グループ」を構築するために少なからぬことを行ってきた。例えば2017年、米国は「米日印豪戦略対話」(QUAD)をとりまとめた。2021年には、米英豪は「3カ国の安全保障の枠組み」(AUKUS)を立ち上げた。これらの組織の本質はいずれも冷戦思考によってブロック政治を行い、潜在的なライバルを押さえ込んで、米国のグローバルな覇権を守ろうとすることだ。



今回、新たな「小グループ」を構築するため、米国がフィリピンを後押しして発破を掛けているのは、南海が平穏なのが気になって仕方がないことを反映している。フィリピンのドゥテルテ前大統領は最近のインタビューで、「南海は元々とても穏やかだったが、米国人が来てから、ここには争いが絶えない」と指摘した。米国は中国の経済発展を阻むために、一部の国を引きずり込んで「中国を排除した経済圏」を作ろうともくろんでいる。



米日比3カ国首脳会談が行われる前、ホワイトハウスの前には多くの抗議者が集まった。彼らは手に「マルコスの訪米を歓迎しない」「フィリピンを売り渡すな」といったスローガンを掲げ、今回の3カ国首脳会談の本質は米国がアジア太平洋で中国に対抗するためにフィリピンを利用しようとしているとともに、フィリピンに主権を守るよう呼びかけるものだと批判している。抗議者らは、米日両国は南海問題の当事者ではなく、南海問題に干渉すべきではないと指摘した。米日比3カ国首脳会談とその冷戦思考は協力どころか対立をさらに激化させ、南海の緊張した局面をさらに悪化させる。



「南海における関係各国の行動宣言」第5条では、紛争を複雑化し、拡大し、平和と安定に影響を及ぼすような行動をとらないよう、各当事者が自制することを約束している。フィリピンの南海における違反行為、挑発行為、南海での紛争を国際化するための外部勢力への依存は、宣言の精神に甚だしく背き、南海の平和と安定を守りたいという地域諸国の願いから逸脱している。



中国は領土主権争いの交渉による平和的な解決を一貫して主張してきたが、これは決して一部の国の理不尽な言いがかりを容認するものではない。米日比「小グループ」の流れに逆らった動きが地域にもたらすものは、決して「安全と繁栄」ではなく、対立と脅威である。(CRI論説員)









(投稿者より)



中国側の主張を知っておくのは悪いことでは無いので、御紹介いたします。








「2024年4月 岸田首相の米国『国賓待遇』訪問」(BBC NEWS JAPAN・Sputnik日本)

「2024年4月 岸田首相の米国『国賓待遇』訪問」(BBC NEWS JAPAN・Sputnik日本)









BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/articles/cp3gm2kgdrgo





日米首脳会談、中国念頭に防衛関係強化を発表 日本人宇宙飛行士の月面探査参加でも合意







Getty Images

バイデン大統領と岸田首相の会談では台湾や中国などをめぐる問題が焦点となった






2024年4月11日





アメリカのジョー・バイデン大統領と、国賓待遇で米訪問中の日本の岸田文雄首相は10日、ワシントンで会談した。中国の潜在的脅威に直面する中、防衛協力の強化を互いに誓った。





バイデン大統領と岸田首相は会談後、ホワイトハウスのローズガーデンで共同記者会見に臨み、オーストラリアも加えた防衛ネットワークを拡大する計画などを発表した。



バイデン氏は、米航空宇宙局(NASA)の月面有人探査「アルテミス」計画に、日本人宇宙飛行士が参加するだろうと述べた。



これが実現すれば、アメリカ人以外の宇宙飛行士が初めて月面に降り立つことになる。



バイデン氏は、これらの合意は「我々(日米)が同盟関係を結んで以来、最も重要なアップグレード」だと述べた。



両首脳は約2時間にわたる会談で、主にインド太平洋地域における防衛問題や、ウクライナパレスチナ自治区ガザ地区で続く戦闘に焦点を当てた。





ウクライナは明日の東アジア」



岸田首相は共同会見で、北朝鮮や台湾、中国をめぐる問題が特に会談で議題となったと説明。「法の支配に基づく国際秩序」の維持の重要性を強調した。



そして「力または威圧による一方的な現状変更の試みは、世界のいかなる場所であれ、断じて許容できない」とした。



ロシアによるウクライナ侵攻については、「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」と岸田氏は付け加えた。



バイデン氏は、米軍が日本側との共同の指揮系統を確立することで、両首脳は合意に至ったと述べた。



日米はまた、オーストラリアと共に同地域での防空・ミサイル防衛網を構築するほか、イギリス軍との3国間軍事演習を行うとした。



岸田氏は、日米が中国からの「挑戦」に対応し続ける一方で、「中国と対話を継続し、共通の課題については協力していくことの重要性を確認した」と述べた。



宇宙分野については、日本が「月面与圧ローバー」を提供・運用し、アメリカが日本人宇宙飛行士2人のアルテミス計画への参加を認めることで合意した。



会談に先立って行われた歓迎式典では、バイデン氏はアメリカと日本が「最も親密な友人」になったと述べた。





最大の対米投資国



両首脳は、日本の新日鉄が米鉄鋼大手USスチールを約150億ドル(約2兆円)で買収する計画についても簡単に触れた。岸田氏はこの取引が双方にとって望ましい方向に展開することを望むと述べた。



バイデン氏は、アメリカの労働者と日米同盟に「寄り添う」と誓った。バイデン氏は先月、アメリカの「象徴的な」企業はアメリカの手に残るべきだと述べていた。



日本は最大の対米投資国で、100万人以上のアメリカ人が日本企業に雇用されている。



岸田氏は「日本からの投資は、今後ますます拡大基調にあり、両国にとってウィンウィンな流れを確実になものにしていきたいと考えている」と述べた。







Reuters

ホワイトハウスを歩く岸田首相とバイデン大統領






10日夜(日本時間11日午前)には豪華な夕食会も開かれた。



ホワイトハウスによると、このイベントのテーマは「春の恵み」で、米ミュージシャンのポール・サイモン氏の演奏などが予定された。



招待客には両国の政府関係者らのほか、俳優のロバート・デ・ニーロ氏、米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)、ビル・クリントン元大統領夫妻、元フィギュアスケート選手のクリスティ・ヤマグチ氏、米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏らが名を連ねた。



岸田首相は11日に米議会で演説するほか、バイデン氏とフィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領との3首脳会談に臨む予定。





(英語記事 US and Japan boost defence ties with eye on China





関連トピックス 宇宙 外交 宇宙探検 アメリカ ジョー・バイデン 中国 米中関係 軍隊 日本 アジア



















(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20240411/18166170.html





【視点】固い友情をバイデン・岸田両氏はアピール 果たしてどれほど続くのか?





2024年4月11日, 16:05







© AP Photo / Alex Brandon





リュドミラ サーキャン





4月10日、バイデン米大統領と岸田首相はワシントンでの会談後の記者会見で、ロシア、中国、北朝鮮に関連する現代世界の主要問題に対する立場の一致を確認したと明らかにした。スピーチでバイデン氏が「日米同盟は全世界にとって道しるべになっている」と言うと、岸田首相も、日本は「常に米国の側にしっかりと立つ」と返した。





「グローバル政治におけるロシア」誌の編集長で、NGO「外交国防政策会議」の会長を務めるフョードル・ルキヤノフ氏はスプートニクに対し、岸田氏の米国接近戦略はかなりの部分、中国との有事の際を考慮し、「日本の安全保障は米国の助けなしには絶対に成り立たない」とする日本のエリートらの思惑から出ていると指摘している。





「日本はこれと同時に国際情勢における役割を大幅に拡大したい。岸田内閣は2022年、新たな国家安全保障戦略を採択し、軍事力の増強に多大な努力を払っている。日本は防衛費を倍増させ、地域のプレーヤーから世界のプレーヤーへとより高いポジションに移行するつもりだ。これに対し、欧米でも軍国主義化は政権与党が着手しているが、国民に支持されているわけではない。だが、日本では恐怖を煽る方法が『成功』しているようで、最新の読売新聞の世論調査によれば、回答者の84%が、国の安全保障に対する外国の脅威を感じるという結果が出ている」




米国への大接近は日本の国益に叶うのかという問いに、ロシア高等経済学院・欧州国際総合研究センターのドミトリー・ススロフ副所長は次にように語っている。





「これは何よりも、日本の安全は米国への接近を置いて他に守る手段はないとする岸田外相のビジョンに沿っている。今回のバイデン・岸田サミットから私が得た最も重要な結論は、アジア太平洋における反中陣営の強化だ。米国には二国間の軍事協力はほとんどなく、日米韓、日米比の三国同盟の方向で動いている。史上初の日米比3カ国首脳会議では、反中国協力についても話し合われる見込みだ。こうした米国への接近は長期的に見れば、地域を分裂させ、日本の利益にはならない。日米同盟が公然と反中・反露を示すことは、いかなる陣営にも関与を望まず、こうした対立に巻き込まれたくない、同地域の多くの国々にとって受け入れがたい。また、日本はこうした同盟に積極的に参加すればするほど、同盟に加わらない諸国を自分から遠ざけることになる。その結果、日本にとっての危険は増す一方だ」




両専門家らが注目するのはバイデン、岸田両首脳とも2024年中にも政界から「ログアウト」する可能性があることだ。だからこそ、両者ともその事態に備えたリスク対策を打っておきたい。岸田氏は9月の自民党総裁選で再選されない場合、首相ポストを降りる可能性が高く、今回の訪米でなんとしても支持率を上げたい。バイデン氏も11月の大統領選でトランプ氏を相手にした戦いが待ち受けている。





オピニオン 岸田文雄 ジョー・バイデン 米国 政治 国内 日米関係











(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20240412/18170372.html





岸田首相「日本国民は米国のトモダチ、共にある」 米議会演説のポイント





2024年4月12日, 02:12







© AFP 2023 / Saul Loeb





米国を国賓待遇で訪問している日本の岸田首相は11日、米議会で英語の演説を行い、米国のグローバル・パートナーとしての日本の立場を明確にした。





【グローバル・パートナー】

  • 米国のリーダーシップは必要不可欠だが、米国は助けなしに、たった一人で、国際秩序を守ることを強いられる理由はない。

  • 米国の最も親しいトモダチとして、日本国民は、自由の存続を確かなものにするために米国と共にある

  • 日本はかつて米国の地域パートナーだったが、今やグローバルパートナーとなった。今日、日米同盟の抑止力は、かつてなく強力で、それは米国の日本への拡大抑止によって強化されている。

  • 米国、日本、韓国、オーストラリア、インド、フィリピンなどの同志国との多国間協力を通し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指す。




【国際関係】

  • 日本は、ロシアに対する強力な制裁を実施しており、ウクライナに対しては120億ドル以上の援助を表明してきた。日本はこれからもウクライナと共にある。

  • 中国の対外的な姿勢や軍事動向は、日本の平和と安全だけでなく、国際社会全体の平和と安定にとっても、これまでにない最大の戦略的な挑戦をもたらしている。

  • 北朝鮮による核・ミサイル計画は、直接的な脅威であり、北朝鮮による拉致問題は、引き続き重大な問題だ。




【日米2国間協力】

  • 日本は世界最大の対米直接投資国。日本企業は、約8000億ドルを投資し、米国内で約100万人の雇用を創出している。

  • AI、量子、半導体、バイオテクノロジー、クリーンエネルギーといった次世代の新興技術の発展で、日米両国が世界をリードしていく。

  • 両国間の協力分野は宇宙にも広がっています。アルテミス計画の将来ミッションにおいて、日本人宇宙飛行士が米国人以外として初めて月面に着陸することとなる。






ウクライナ 北朝鮮 韓国 国際 政治 米国







―参考―













BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/articles/c289k0dd119o





日米比3カ国が首脳会談 バイデン氏は南シナ海でのフィリピン防衛を約束







Getty Images

ホワイトハウスで会談したフィリピン、アメリカ、日本の首脳






2024年4月12日





アメリカのジョー・バイデン大統領、フィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領、岸田文雄首相は11日、米ホワイトハウスで3者による首脳会談をした。バイデン氏はフィリピンへの支援を「鉄壁」と表現し、南シナ海でのいかなる攻撃からも同国を守ると誓った。



南シナ海では、中国とフィリピンの沿岸警備隊の船がたびたび、係争中の海域で小競り合いを起こしており、緊張が高まっている。



バイデン氏の「鉄壁」発言は、そうした事情を踏まえたもの。3者会談の冒頭でバイデン氏は、「南シナ海におけるフィリピンの航空機、船舶、軍隊に対するいかなる攻撃も、私たちの相互防衛条約を発動させることになる」と述べた。



アメリカとフィリピンは1951年に相互防衛条約を結んでいる。



一方、中国は、アメリカがこの地域の緊張を高めているとの非難を繰り返している。



南シナ海をめぐっては数日前、南沙諸島付近の係争海域のセカンド・トーマス礁付近で中国船が「非常に危険な行動」をとったとして、フィリピンが中国を非難していた。



この件を含め、フィリピンはこの海域で中国船がフィリピン船に対し、放水や体当たりなどの嫌がらせをしていると非難している。



この日の会談では、3首脳は中国を名指しして批判はしなかった。マルコス氏は、3首脳が「ルールに基づく国際秩序への揺るぎないコミットメント」を共有していると述べた。



中国は、南シナ海での行動に対する批判を受け流し続けている。そして、インド太平洋地域の緊張をあおっているのはアメリカだと非難してきた。



中国外務省の毛寧報道官は11日、「中国の領土主権と海洋権益を、誰も侵してはならない。中国は自国の合法的権利の擁護において断固たる姿勢を取り続ける」と述べた。





日米比で防衛協力



米政府と日本の外務省によると、日米比3カ国は海上合同演習などで「3カ国防衛協力」を進めることを計画している。



バイデン氏と岸田氏は10日、中国の潜在的脅威に直面する中での日米の防衛関係強化に重点を置いた合意事項を発表した。



これらの計画には、オーストラリアも加えた防空ネットワークの拡大や、日米の共同指揮体制の構築が含まれる。



日米はまた、イギリスを含めた3国による合同軍事演習も予定している。



岸田氏は10日、日米は中国と対話および共通の課題での協力を続けていくことを望んでいると記者団に説明。一方で、日米は中国からの挑戦には対処していくと表明した。





(英語記事 Biden vows to defend Philippines in the South China Sea





関連トピックス アメリカ ジョー・バイデン 岸田文雄 中国 フィリピン 政治 軍隊 日本



















(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20240413/18181721.html





【視点】米国はなぜアジアにおける「同盟ネットワーク」を構築しているのか?





2024年4月13日, 05:46





リュドミラ サーキャン







© AP Photo / Mark Schiefelbein





米ワシントンで日米比3か国の首脳会談が初めて開催された。ホワイトハウスは同会談を歴史的だと評価し、地域の国々を威嚇しようとする中国の試みに対する強力な対応だと指摘した。また東シナ海南シナ海などにおける中国の危険な行動に懸念を表明、3か国は海上合同演習を含む防衛分野での協力を発展させることで合意した。





実際のところ、他国も含めた3か国の協力はすでに行われている。日本、米国、フィリピン、オーストラリアは4月上旬に共同訓練を行った。日米比はこれまでに海上警備の訓練も実施している。共同声明では、日米豪印のクアッドや米英豪のオーカスなどの枠組みにおける共同努力を活発化する意向も反映された。



米国は近年、インド太平洋地域でその軍事プレゼンスを明らかに増大させ、同盟ネットワークを構築しており、そこでは日本、韓国、フィリピンに特別な役割が与えられており、それらの国の領土は中国との競争の拠点として使用することができる。バイデン米大統領は忠誠と引き換えに、日本とフィリピンに対する米国の防衛義務は鉄壁だと発言、地域のインフラプロジェクトへの投資による経済的利益を約束した。



今回の3か国首脳会談はアジアにおける新しいタイプの軍事同盟構築の第1段階終了を示している。モスクワ大学付属アジア・アフリカ諸国大学のアレクセイ・マスロフ学長はスプートニクのインタビューでこのように述べ、次のように語った。





「米国はアジアにおける新たな軍事同盟の構築を計画通りに実行しており、その形式は機能面でNATOを上回る可能性がある。ここ数年にわたって米国は中国のネガティブなイメージを作ってきた。そして米国と日本、オーストラリア、韓国、フィリピン、その他多くの国々との関係は、長期的な反中国の基盤の上に築かれている。一方、紛争の原因は中国よりも米国によってつくり出される可能性が高い。



アジアにおける『同盟ネットワーク』は、中国の脅威に共同で対処する一大システムだ。しかし、これは存在しない脅威である。確かに中国と日本、中国とフィリピンの関係、そしてこの地域全体には領土問題を含む多くの対立や未解決の紛争が存在している。それらは歴史的な性格を有しており、何年も続いている。しかし、国家は自制することを学び、係争中の問題があっても相互貿易をし、協力し、関係を発展させている。そして中国が問題の軍事的な解決を支持したことはない。中国の悪魔化は米国の仕業だ。



実際に米国は中国を強力な経済的ライバルと感じ、東南アジア諸国の経済に対するコントロールを失い、『中国の脅威』に焦点を当てて安全保障問題に重点を置こうとしている。これに関連して、軍事同盟と『クアッド』及び『オーカス』の形式が発展している。一方、これらへの参加は緊張のさらに高め、不信感を増大させ、地域の国々を敵対する陣営に分裂させることになる」



アレクセイ・マスロフ氏

モスクワ大学付属アジア・アフリカ諸国大学長






米国 国内 フィリピン オピニオン 国際 中国 オーストラリア クアッド NATO AUKUS









(投稿者より)



バイデン氏は、米国のDS側の勢力が中国共産党・ロンドンシティ・バチカンなどの勢力と結託して不正選挙を行い米国を乗っ取って就任させた大統領です。彼らは日本の経済力や技術力を更に搾取することにより自らの延命を図るために岸田氏をワシントンに呼んだのでした。米国が国家元首で無い岸田氏に「国賓待遇」を与えたのはそのためです。



ただ、その岸田氏を飛行場で迎えたのは在日米国大使だけでした。赤い絨毯は敷かれていましたが、本国の高官は誰も迎えに来ませんでした。米国にとって日本は植民地に過ぎないからそれで良いという判断かも知れません。或いは、本当に人が居ないのかも知れません。反DS側による掃討も大詰めを迎えていると聞いていますので、そういうこともあるのかなとも思いました。真相は時が来れば分かるでしょう。



岸田氏もDS側の人物ですので、滞在中は戦争を煽る話を中心に進めていた様ですが、今の世界の動きを見たときに彼らの企図が成就するとも思えません。経過を見たいです。








「両岸関係:国民党の馬氏が北京で共産党の習氏と会談する」(フォーカス台湾・人民網日本語版)

「両岸関係:国民党の馬氏が北京で共産党の習氏と会談する」(フォーカス台湾・人民網日本語版)









両岸





馬英九前総統、中国の習近平氏と会談 「92年コンセンサス」堅持を表明/台湾





2024/04/10 19:56







シンガポールでの会談を前に握手を交わす中国の習近平国家主席(右)と馬英九総統(馬氏の肩書は2015年当時)





(北京中央社馬英九(ばえいきゅう)前総統は10日、北京の人民大会堂で中国の習近平国家主席と会談した。両氏が顔を合わせるのは2015年11月にシンガポールで会談して以来、2度目。馬氏は1992年に「一つの中国」を巡って両岸(台湾と中国)双方の窓口間で合意したとされる「92年コンセンサス」の堅持と「台湾独立反対」の立場を示した。



馬氏はあいさつで、最近の両岸情勢の緊張によって、台湾の多くの人々が不安を抱いていると言及。その上で中国の文豪、魯迅が残した「荒波を渡り尽くせば兄弟あり、会って笑えば恩讐は消える」との詩を引用し、両岸の中国人には争いを平和的に処理する十分な知恵があると述べた。



また、両岸は1992年に「それぞれが口頭で『海峡両岸はいずれも一つの中国原則を堅持する』と述べることで合意した」とした上で、両岸は今後、人民の福祉の確保を最大の目標とし、92年コンセンサスを堅持し、台湾独立に反対することで、共通点を求めつつ異なる点は残して問題を棚上げし、ウィンウィンの関係を共に築き、平和的発展を共に追い求めるべきだ」との考えを示した。



馬氏はかねてから、一つの中国を台湾と中国がそれぞれに解釈するとした「一中各表」の立場を堅持する姿勢を表明してきたが、これについては述べなかった。



馬氏は冒頭で、習氏を「習総書記」と呼んだ。あいさつの中では「中華民族」を誤って「中華民国」と述べて即座に訂正する場面もあった。15年の会談の際はお互い「先生」(さん)の呼称を用いていた。習氏は今回も一貫して馬氏を「先生」と呼んでいた。



先にあいさつした習氏は、馬氏は民族の心を持ち、「92年コンセンサス」を堅持し、台湾独立に反対しているなどとして「これを高く評価する」と表明。「両岸の同胞はいずれも中国人」であり、「解けないわだかまりも、話し合えない問題も、両者を分かつ勢力もない」と語った。また、両岸の制度は異なっても「両岸が同じ一つの国、一つの民族に属しているという客観的事実は変えられず、外部の干渉も家国がまとまる歴史的大事を阻止できない」と訴えた。





(呂佳蓉/編集:名切千絵)





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―参考―













人民網日本語版)

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2024-04/11/content_117119023.htm





習近平総書記が馬英九氏一行と会見





人民網日本語版 2024年04月11日11:38











習近平中共中央総書記は10日、馬英九氏一行と北京で会見した。新華社が伝えた。



習総書記は「両岸同胞は同じ中華民族に属する。両岸同胞は共に中国人であり、どんな問題も協議することができ、どんな勢力も我々を切り離すことはできない。海峡の距離は、両岸同胞の肉親の情を隔てることはできない。制度の違いによって、両岸が同じ一つの国家、一つの民族に属するという客観的事実を変えることはできない。外部の干渉が、国家統一という歴史の大勢を妨げることはできない」と指摘。



「我々は中華民族全体の利益と長期的発展の観点から両岸関係の大局を把握する必要がある。第1に、中華民族共通のふるさとを断固として守る。両岸同胞は『台湾独立』分裂勢力と外部勢力の干渉に断固として反対し、中華民族共通のふるさとを断固として守り、平和的統一という素晴らしい未来を共に追求し、中華民族の命運を中国人自身の手中にしっかりと掌握する必要がある。第2に、中華民族の永続的幸福を確固として共創する。中華民族の永続的幸福の共創とは、要するに両岸同胞の素晴らしい生活への憧憬を実現し、台湾同胞を含む全中国人がより良い暮らしを送れるようにし、中華民族の偉大な復興という中国の夢を共に実現することだ。第3に、中華民族共同体意識を揺るぎなくしっかりと確立する。両岸同胞は中華文化への自信を揺るぎないものにし、自覚的に中華文化の守護者、継承者、発揚者となり、中華民族としての帰属意識アイデンティティ、誇りを強化し、中華民族共同体意識をしっかりと確立する必要がある。第4に、中華民族の偉大な復興を確固として実現する。我々は台湾地区の若者が大陸部に来て夢を追い、夢を築き、夢をかなえることを歓迎し、両岸の若者が成長し、有用な人材になり、成功するためにより良い環境と機会を引き続き創出していく。両岸の若者が互いに学び合い、参考にし合い、心を一つにして共に歩み、民族復興の実現のために青春の力を捧げることを希望する」と強調した。



馬氏は「92年コンセンサスの堅持、『台湾独立』への反対は、両岸関係の平和的発展における共通の政治的な基礎だ。両岸人民は共に中華民族に属し、交流や協力を深め、共同で中華文化を継承し、両岸同胞の幸福を高め、手を携えて前進し、中華の振興に尽力するべきだ」とした。 (編集NA)





人民網日本語版」2024年4月11日











(フォーカス台湾)

https://japan.focustaiwan.tw/cross-strait/202404110002





両岸





大陸委、中国を批判「両岸の政治的枠組みを一方的に設定」 馬氏が習主席と会談/台湾





2024/04/11 13:03







訪問先の中国から帰国した馬英九前総統(手前中央)=4月11日、桃園国際空港





台北中央社馬英九(ばえいきゅう)前総統が北京で中国の習近平国家主席と会談したのを受け、台湾で対中政策を担当する大陸委員会は10日、中国共産党は会談を通じて「一つの中国」を巡る「92年コンセンサス」や「台湾独立反対」などの主張を大々的に宣伝し、「両岸(台湾と中国)の終局の政治的枠組みを一方的に設定した」と批判した。その上で「台湾の主流の民意はとっくに固く拒否している」と強調した。



馬氏は習氏と北京の人民大会堂で会談した。2015年11月にシンガポールで行われた会談以来、約9年ぶり2度目の対面となった。



大陸委は両岸の平和と安定を維持する政府の政策や立場は一貫しているとし、北京当局に対し、中華民国と両岸が互いに隷属しないという客観的事実を正視し、台湾への圧力や威嚇をやめるよう呼びかけた。



また馬氏に対し、習氏との会談時に中華民国の主権や民主主義・自由体制を守ることへの台湾の人々の堅持を公に伝えなかったことは台湾社会の期待に背いているとし、「深い遺憾」を表明した。





(李雅雯/編集:名切千絵)





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―参考―











(投稿者より)



日本の首相とフィリピンの大統領がワシントンを訪問して米国の大統領と会談を行いましたが、時を合わせるように馬英九・元国民党主席(前台湾総統)が大陸を訪問して習近平共産党総書記(中国主席)と会談を行い、両者は「中国は1つの国である」と表明しました。



これは恐らくは、中国と台湾が自ら「台湾有事」を起こすことは無い、というメッセージに思われます。台湾は中国に対しては国民党が、米国に対しては民進党が、自らのアイデンティティのために動くようですが、今回の訪問は「台湾有事」を煽る勢力に対する牽制になったかも知れません。