「日本で3人目の閣僚が辞任、首相に逆風」(VOA・RFI)

「日本で3人目の閣僚が辞任、首相に逆風」(VOARFI









(Third Japanese Cabinet Minister Resigns in Blow to Prime Minister: VOA)

https://www.voanews.com/a/third-japanese-cabinet-minister-resigns-in-blow-to-prime-minister/6843178.html







日本で3人目の閣僚が辞任し、首相に逆風となる





2022 年11月20日20:33





ロイター








ファイル―2022年8月10日、寺田稔総務相が東京・首相官邸に到着する。





東京―



日曜日、日本の総務相が資金調達の不祥事に関連して辞任した。これで1ヵ月足らずの間に3人の閣僚が辞任したことになり、既に支持の揺らいでいる岸田文雄首相は厳しい逆風を受けている。



7月に安倍晋三元首相が暗殺された事件により、与党・自民党の政治家たちと、批評家たちがカルトと呼ぶ団体・統一教会の長年に亘る深い関係が明るみになって以来、岸田氏の支持率は低下している。



寺田稔・総務相は、岸田首相が彼の解任を準備しているとのメディア報道を受けて同氏に辞表を提出した。これらの報道について、岸田氏の事務所にコメントを求めることは出来なかった。



寺田氏が辞任する前の週末に実施された世論調査では、回答者の30.5%が岸田氏を支持し、10月の調査から2.6ポイント低下したことが分かったと、テレビ朝日が月曜日に述べた。山極大四郎・経済再生相と羽梨康弘・法相の2人の前閣僚の辞任をめぐる岸田氏の対応については、半数を僅かに上回る51%が不支持を示した。



資金調達をめぐる複数の不祥事について強い非難を受けている寺田氏は、彼の支援団体の1つが、故人の署名が記載された資金調達文書を提出したことを認めた。



岸田氏は、3月に終了する会計年度の2度目の補正予算についての議論を含めた、国会の議論を優先するために寺田氏の辞任を受け入れたと述べた。



10月24日以降に3人の閣僚が辞任した事実について、岸田首相は謝罪したいと述べた。



彼は、「私は重い責任を感じている」と記者団に語り、寺田氏の後継者を月曜日午前に正式に指名する予定だと付け加えた。公共テレNHKによると、彼は松本剛明・元外相を指名するようだ。



寺田氏の辞任は、追い詰められた首相を更に弱らせる可能性がある。最近の複数の世論調査では、彼の支持率が30%を下回る状態が続いているが、この水準では彼は政治的課題の実行が難しくなる場合が生じる。



岸田氏は、安倍氏が選挙遊説中に銃撃された数日後の選挙で自民党を勝利に導いたため、2025年まで国政選挙が必要ない「黄金の3年間」を楽しむと広く思われていた。



安倍氏を殺害した容疑者は、母親が統一教会によって破産したと述べ、統一教会を売り込んだことで安倍氏を非難した。自民党は多くの議員が教会と関係を持っていることを認めたが、党との組織的な繋がりは無いとしている。



また、安倍氏国葬を実施するという岸田氏の決定にも、有権者の大多数は不支持を示した。この葬儀は9月末に執り行われた。



山際氏はこの宗教団体との関係を理由に10月24日に辞任したが、岸田氏は事態への対応が遅く不器用だったと有権者が見なしたために激しい非難を受けた。



11月中旬、葉梨氏が自身の職責、特に死刑執行の承認を軽視していると見られる発言のために辞任したことから、更なる損失が生じた。



花梨・寺田両氏は自民党の岸田派に所属することから、彼らの辞任劇は特に大きな痛手になりそうだ。













(Japon: démission d'un troisième membre du gouvernement Kishida: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20221121-japon-d%C3%A9mission-d-un-troisi%C3%A8me-membre-du-gouvernement-kishida





日本:岸田政権で3人目の閣僚が辞任





発表 2022年11年21日 09:33







日本のメディアは、2021年に就任した岸田文雄首相(写真)がいつまで権力の座に居続けられるかを問題にしている。AP - Toru Hanai





RFI






日本では、総務相が資金面の不祥事により辞任する。これで1か月足らずに3人の閣僚が辞任したことになり、岸田文雄首相の立場を更に弱めている。





報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル





世界第3 位の経済大国の政権で 1 ヵ月足らずに3 人の辞任。この滝のような辞任に直面して、日本のメディアは、2021年に就任した岸田文雄首相(写真)がいつまで権力の座に居続けられるかを問題にしている。世論調査では彼の支持率が急落中で、辛うじて30%に届いている。この閾値を下回ると、政権の余命についてカウントダウンが始まる。





数々の非難



寺田稔・総務相は、彼の支援団体の1つが故人の署名が入った政治資金報告書を提出したことを認めた。その他の非難は、現職議員として選挙運動中の違法な支払いに関連している。



日本国民は、岸田文雄首相が審議を経ずに多額の費用を掛け、殺害された安倍晋三元首相の国葬を執り行ったことを許していない。安倍氏は日本では物議を醸す人物であり、超国家主義の右派に近い人物だった。





文氏の教団との関係



彼の暗殺後、マスコミはこの与党・保守政党が文氏の教団(日本では統一教会との名で知られている)と何十年にも亘り保たれた近親相姦のような関係を暴露した。この保守政党の国会議員の半数は、特に選挙の時期にはこの教団を後ろ盾にする。この宗教団体は信者を操り、彼ら一部を破産させた疑惑を掛けられている。





►これも読む:日本:文氏の教団について政府の調査が始まることになった(2022年10月17 日)[投稿者の和訳





日本 岸田文雄 汚職 安倍晋三











(投稿者より)



11月23日現在で、岸田首相自身に領収書の不備が見つかりました。首相は事実を認めた上で「出納責任者の確認漏れ」として幕引きを図っていますが、これだけ多数の不祥事がこれだけの短期間に暴露したことについては、この政権を終わらせる更に大きな意図が存在するのかも知れません。



ところで、米国では8日の中間選挙で、上院は与党・民主党が半数50議席を確保し、議長である副大統領も民主党であることから、上院は民主党が掌握しています。しかし、下院は共和党が過半数を獲得したことから、下院議長は共和党から選ばれる見通しになりました。米国では大統領継承権の第1位が副大統領(上院議長を兼務)で第2位が下院議長です。これは、現職の大統領と副大統領が弾劾を受け失職した場合には共和党の大統領が誕生することを意味します。



米国は現在は事実上の内戦状態とも聞いていますが、例えば、駐日大使のラーム・エマニュエル氏はオバマ大統領の首席補佐官やシカゴ市長を務めた方です。その一方で、太平洋陸軍司令官のチャールズ・フリン大将はDIA長官やトランプ大統領の国家安全問題担当補佐官を務めたマイケル・フリン将軍の弟です。米国政治の混乱が日本の情勢にどのような影響を与えるか、注視したいです。



統一教会については、子供のいない信者の家庭が別の信者の家庭の子供を養子縁組にする慣行について調査が始まりましたが、これが人身売買に当たるのではないかという声が上がっています。家を存続させるために養子を迎える慣習は過去の日本には確かに存在しましたが、人権という価値を重んじ個人の意思が尊重される現代社会においては、違和感を持たれるものかも知れません。また時節柄、「人身売買」という言葉が教団に対する社会の極めて厳しい見方を反映しており、こちらも注視したいです。