「クリミア橋の爆破事件と報復としてのウクライナ全土へのミサイル攻撃」(Sputnik日本・BBC NEWS JAPAN)

「クリミア橋の爆破事件と報復としてのウクライナ全土へのミサイル攻撃」(Sputnik日本・BBC NEWS JAPAN)









(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20221008/13260133.html





クリミア大橋で貨物車両が爆発





2022年10月8日, 15:10







© 写真 : Eyewitness photo





ロシアのクリミアとクラスノダール地方を結ぶクリミア大橋(ケルチ海峡大橋)で貨物車両が爆発した。8日、国家反テロ委員会が発表した。現時点では事故か事件によるものかは明らかになっていないが、露連邦捜査委員会は刑事事件として捜査を進めている。





露国家反テロ委員会によると、現地時間8日午前6時7分(日本時間同日午後0時7分)ごろ、クラスノダール地方・タマン半島からクリミア半島をつなぐ自動車専用道で貨物自動車が爆発し、並行して通っている鉄道線の燃料タンク車7両に引火した。







[クリミア橋を弱体化させる瞬間のソーシャル ネットワークからの別のビデオ。]





クリミアの地元当局は爆発直後、爆発によるけが人はいないとしていたが、連邦捜査委員会はその後、爆発で3人が死亡したと暫定情報として発表した。



爆発で道路の一部が崩壊し、現場は通行止めとなっている。一方、鉄道の運行に関しては、8日午後8時(日本時間9日午前2時)を目処に再開される見込み。



ウラジーミル・プーチン大統領は、原因究明のための政府委員会の組織を命じた。







[「クリミア橋が爆破されました。自動車と鉄道の両方の枝が切断されます。テロ組織UGILは破壊されなければならない。」



「私たちはロシアと一緒にいる」運動の議長であるウラジミール・ロゴフは、クリミア橋の緊急事態についてキエフ当局を非難し、意思決定センターの座標を公開しています。



📍 キエフ、セント。 Bankovaya、11 (座標: 50.444464、30.528975);

📍 キエフ、セント。ウラジミルスカヤ、33歳(座標:50.450768、30.515680);

📍: キエフ、セント。エレクトリコフ、33歳(座標:50.474129、30.528275)。



クリミア橋の交通は完全に閉鎖されており、海峡を渡るフェリーの進水が準備されています。輸送用アーチも損傷していないと報告されています。



国家反テロリズム委員会は、トラックが爆破されたと報告した。



Ruptly @ruptlyn​​ews によるビデオ。]






爆発を受け、ウクライナのゼレンスキー大統領の顧問を務めるミハイル・ポドリャク氏は、次のような犯行声明ともとれる投稿をツイッター上に公開した。





「クリミア、橋は始まりに過ぎない。全ての不法は廃されなければならない。全ての盗まれたものはウクライナに還る。ロシアによって占領された全てのものは追い返されるのだ」






[クリミア橋の緊急エリアの路盤が破壊されています。 目撃者は損傷の映像を公開しており、ビデオはいくつかの戦車がどのように燃えているかをはっきりと示しています。



橋は通行止めです。 緊急サービスが敷地内にあります。]






クリミア大橋は全長約19キロメートルでロシア最長の橋。2018年5月に自動車道路が、2019年12月には鉄道部分が開通していた。





ロシア クリミア テロ 災害・事故・事件







―参考―











(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20221009/2-13265428.html





インフラ破壊が第2の戦場に ウクライナの手綱を握る西側諸国





2022年10月9日, 05:28







© Sputnik / Elena Ivanova





中国・黒竜江大学の露中東方戦略協力共同イノベーション活動研究センターでチーフエキスパートを務めるマ・ヨウジン氏は、ウクライナをめぐるロシアと米国を筆頭とする西側諸国の対立について、今後は前線だけでなくインフラの破壊工作なども重要な戦場となるとの認識を示した。





「西側諸国の言葉はいつだって信用がない。いつもダブルスタンダードがあるからだ」




マ氏はこのように述べ、西側が「インフラを壊さない」と確約しても実際には紛争初期から破壊行為は行われ、こうした言葉に今や意味はなくなっていると指摘する。



また、マ氏によると、特殊軍事作戦の開始からこれまでの半年間、見えやすい前線に注目が集まっていたが、今後は後方補給やインフラという側面が重要になってくるという。それはすでに、パイプライン「ノルドストリーム」の破壊工作やクリミア大橋の爆発などで現実のものとなりつつある。







クリミア大橋爆発、死者3人 FSB元長官「ウクライナの計画的犯行」

10月8日, 21:31






さらに今後、駅や線路、道路などが攻撃の対象となる可能性がある。一般的に戦争というのは敵の殲滅を目的に行われるものであるが、戦闘部隊の撃破だけが目的ではないからだ。



米国や西側諸国の支援が増加するにつれ、彼らの間接的な参戦者としての性格が明確になっていき、実態的な力が大きくなる。このように見ると、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアとの交渉を拒否しているのは、ウクライナの選択ではなく、米国など西側諸国の決定なのだとマ氏は指摘する。





関連ニュース





ロシア ウクライナ 米国 国際 戦争・紛争・対立・外交











(BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-63196414





【解説】 誰が、何が? クリミア大橋の爆発 これまでに分かっていること





2022年10月10日





ポール・アダムスBBC外交担当編集委員、キーウ







クリミアとロシアを結ぶ唯一の橋、爆発の瞬間





ケルチ海峡にかかるクリミアとロシアをつなぐ橋で8日、劇的な爆発があった。その原因について、これまでのところ何がわかっているのか。推理や諸説が飛び交っているが、信ぴょう性に乏しいものも散見される。





ロシアはすぐさま、爆発物を積んだトラックが現場で爆発したのだとしながら、主謀者は特定しなかった。ウラジーミル・プーチン大統領は、橋への爆発攻撃は「テロ行為」だと非難した。



ソーシャルメディアに投稿された監視カメラ映像には、ロシア・クラスノダール(橋から車で1時間)から来たとされるトラックが、爆発時に西へ向かう様子が映っている。



ロシア当局は、トラックの所有者はクラスノダール在住のサミール・ユスボフ氏(25)、運転手は年長の親類マキール・ユスボフ氏だと発表した。



しかし、映像を詳しく点検すると、このトラックは爆発と何の関係もないことがわかる。





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映像では、上向きに傾斜する橋の路面をトラックが上り始めた時点で、その後ろの片側で巨大な火の玉が発生するのが見える。



トラック爆弾説は、ロシア国内で不審なほど素早く広まった。まるで、ウクライナが大胆な破壊工作を成功させた可能性の方がロシアには心配な事態なので、テロ行為説の方がましだとロシア政府が思っているかのようだった。



ただ、元英陸軍の爆発物専門家は、「大型車両搭載型のIED(簡易爆発装置)を数多く見てきたが、これはそのような物には見えない」と話している。



この専門家はまた、橋の下で大爆発があったとみるほうが、より妥当だと説明。何らかの海上用ドローンがひそかに使われたのだろうとし、こう述べた。



「橋は一般に、下向きの荷重と風による横向きの荷重にはある程度耐えられるように設計されている」



「だが、上向きの荷重に耐えられるようには、ふつう設計されていない。このことが、ウクライナの攻撃で利用されたのだと思う」



現場の様子については一部から、爆発直前に橋脚の横で、小型ボートの船首波のようなものができるのが、別の監視カメラ映像に映っているとの指摘が出ている。



どのような乗り物だったのだろう?







クリミア大橋で爆発が起きる直前の映像





9月21日にはロシアの各種ソーシャルメディアで、クリミア・セヴァストポリにあるロシア海軍基地の近くに漂着した、正体不明の無人ボートが話題になった



ボートは上部が覆われた大きい黒いカヤックにも似て、船首にはセンサーや、白い潜望鏡のような装置も搭載されていた。



地元報道によると、このボートは沖合で爆破された。



報道では、ロシアが支配するセヴァストポリの知事は、「無人船舶の一部が発見された」、「この装置は調査後、海上で爆破した。負傷者はなかった」と説明している。



ウクライナが、秘密行動用のこうした装置を使っているという話は、これまでにもしばしば指摘されていた。



ウクライナ軍が遠隔操作できる、海上監視用と海上攻撃用の船舶を使っているという、根拠十分な報告がいくつかある」と、上述の元英軍専門家は話した。



「この作戦の発想は、数カ月ではなく、数年かけて練り上げてきたものだ」



ウクライナが掌握する地域から160キロ以上離れたケルチ大橋を、ウクライナがこうやって攻撃したのだとしたら、ウクライナによるこれまでで最も大胆な作戦行動の一つだったことになる。



しかし、首都キーウでは、多少のうわさ話はささやかれているものの、誰もウクライナ作戦説を認めようとはしていない。







2018年に開通した際のケルチ大橋 プーチン氏が自ら先導





それどころか、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領の顧問、ミハイロ・ポドリャク氏は声明で、ロシア政府のトラック爆弾説を後押しするような発言をしている。



ポドリャク氏は「答えはロシア内で探すべきだ」と声明で述べ、爆発はロシア治安当局の内部抗争によるものだとの見方を示した。



「連邦保安庁FSB)と民間軍事請負会社(ワグネルなど)が片方に、国防省ロシア連邦軍参謀本部がもう片方にいて、お互い対立しあっている。今回のことはその具体例だ」と、ポドリャク氏は述べた。



ポドリャク氏は、誰も知らないことを何か知っているのだろうか? それともロシア政府をあえて挑発しているのだろうか? ウクライナで敗退を続け、ただでさえ神経過敏になっている相手に対して。



わからない。それが現状だ。











4月にロシア黒海艦隊の旗艦モスクワを沈没させた時と同様、そして8月に謎めいた攻撃でクリミアのロシア空軍基地に大被害を与えた時と同様、諸説や推理が飛び交うこの状態をウクライナ政府は歓迎している。



ウクライナは2月にロシアが本格侵攻を開始して以来、戦闘そのものに加えて非常に巧みな情報戦を展開し、成功を収めてきた。今回の件もその一部だ。



そして今のところ、うまくいっているようだ。











(英語記事 Crimean bridge: Who - or what - caused the explosion?





関連トピックス ウクライナ侵攻 ウクライナ ロシア 東欧 軍隊











(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20221010/13286425.html





ロシアはウクライナの軍事、通信、エネルギー関連施設への攻撃を行った=プーチン大統領





2022年10月10日, 19:09







© Sputnik / グリゴリー・シソエフ





ロシアのプーチン大統領は10日、ロシア国防省の提案と参謀本部の計画に従い、ウクライナの軍事、通信、エネルギー関連施設に対して長距離精密兵器による集中攻撃を行ったと発表した。





プーチン大統領は「ロシア連邦領内でテロ行為を実行する試みが続く場合、対応は厳しく、そして脅威のレベルに合致したものとなる」と強調した。



プーチン大統領は、クリミア大橋での破壊工作をテロ行為だと指摘した。ロシア南部クラスノダール地方のタマン半島クリミア半島をつなぐクリミア大橋の自動車専用道で8日、貨物自動車が爆発し、大規模な火災が発生、自動車道路の一部が崩落した。







ウクライナのさまざまな都市で爆発

10月10日, 15:20






プーチン大統領によると、ウクライナの情報機関はロシアのクルスク原子力発電所に対してすでに3回テロ行為を実施しており、発電所の高圧の送電線を何度も損傷させている。またロシアの電力施設やガス輸送インフラに対してその他にも一連のテロが行われ、そこにはガス輸送システム「トルコストリーム(TurkStream)」の1区画での爆破の試みも含まれるという。



プーチン大統領はまた、ザポリージャ(ザポロジエ)原子力発電所に対する攻撃を「原子力テロ行為」だと指摘した。



またプーチン大統領は、「キエフ政権はその行動によって事実上、国際テロ組織、最も唾棄すべき集団と自分自身を同列に並べた。この種の犯罪を対応せずに放っておくことは、すでにただ不可能だ」と述べた。





ドンバスの解放を賭けた特殊軍事作戦 ウラジーミル・プーチン ロシア ウクライナ











(BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/63189900





アメリカ、「残忍な」攻撃とロシアを非難 ウクライナ各地への砲撃





2022年10月11日







Reuters

ウクライナの首都キーウがロシア軍のミサイル攻撃を受けた。画像は炎上する車と逃げる男性






ロシアがウクライナ全土で都市の砲撃を行い、首都キーウ中心部が初めてミサイル攻撃を受けたことについて、アメリカは10日、「残忍な」攻撃が非軍事目標を襲ったとし、ウクライナへの高度な防空システム提供を含む軍事援助を継続していくと約束した。ロシアはこの砲撃をめぐり広く非難されている。





ロシアによる攻撃は、西部リヴィウ、東部のハルキウやドニプロ、南部ザポリッジャなど多くの都市に及んだ。ウクライナ救急当局は11日朝、前日の攻撃の死者は計19人、負傷者は計105人に上ったと発表した。



首都キーウではタラス・シェフチェンコ公園や大学施設、子どもの遊び場などが攻撃を受けた。



ウクライナ全土への攻撃を受け、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は10日、各国首脳と電話会談を行った。



その1人はジョー・バイデン米大統領で、ホワイトハウスによると、バイデン氏は「高度な防空システムを含め、自衛に必要な支援をウクライナに提供し続けることを約束した」という。



バイデン氏はまた、今回の攻撃はロシアのウラジーミル・プーチン大統領による「不当な戦争」の「完全な残虐性」を示すものだと述べた。



ゼレンスキー氏は同日のビデオ演説で、「ウクライナを威嚇することはできない。(攻撃はウクライナを)さらに団結させるだけだ。ウクライナを止めることはできない」と述べた。



一方、プーチン氏は攻撃について、ロシアと2014年に一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島を結ぶ重要な橋で爆発があったことへの報復だとしている。ウクライナは橋の爆発への関与を認めていない。







Getty Images

首都キーウ中心部が攻撃されたのは初めて






国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「深い衝撃を受けている」と述べた。



そして、今回の空爆は「この戦争における、容認できない新たなエスカレーション」であり、市民が最も高い代償を払っているとした。



欧州連合EU)は戦争犯罪が行われていると指摘。 欧州委員会のウルズラ・フォン・ デア・ライエン委員長は、ロシアはテロと残虐性を象徴する国だと述べた。



戦争について非難していない中国とインドは緊張緩和を呼びかけた。







ウクライナ各地をロシアがミサイル攻撃 「ひるまない」とゼレンスキー大統領





米ニューヨークでの国連総会で、ウクライナのセルヒー・キスリツァ国連大使は、家族がウクライナの住宅地にいた時にロシアのミサイル攻撃があり、防空壕に移動することができなかったと語った。



キスリツァ大使は、自分の親族数人がすでにロシアに殺されているとし、ロシアはさらなる残虐行為を防ぐために最も強力な方法で阻止されなければならない「テロ国家」だと述べた。さらに、ロシアの国連代表団は総会会議場に入るたびに「血の跡」を残しているとした。



国連総会はこの日、ロシアがウクライナ東部と南部の4州でロシア編入の是非を問うみせかけの「住民投票」を行ったことを受けて緊急会合を開催していたが、10日朝の攻撃によってその意味合いがかすむこととなった。







ウクライナ首都キーウで爆発 BBC記者の生中継中





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10日の攻撃は朝のラッシュアワーに始まった。



ウクライナ大統領府のイホル・ゾフカ副長官は、攻撃はパニックを引き起こすためのものだと述べた。



ゾフカ氏はBBCに対し、今回の爆撃は以前にも増して激しく、ある意味、戦争初期に似ていると述べた。



そして、この攻撃は意外なものではなく、これから訪れる「非常に困難な」冬場に何が起こるかを示していると付け加えた。







Getty Images

BBCのポール・アダムス外交担当編集委員の取材に応じるウクライナ大統領府のイホル・ゾフカ副長官(右)






ロシアの攻撃でエネルギー関連のインフラが被害を受け、一部地域では電気と水が使えない状態になった。



キーウの住民たちは、ロシアが朝の通勤客でにぎわう民間の地域を狙っていたようだと話した。



クリミア大橋の爆発についてウクライナは関与を認めていない。ゾフカ氏はキーウが以前にも攻撃を受けたことを挙げ、今回の攻撃が橋の爆発への報復であるとは完全には信じていないと述べた。



プーチン氏はより「厳しい」攻撃の実行を許可する用意があると警告している。



ドミトリー・メドヴェージェフ前大統領は「最初のエピソードが演じられた。ほかにも起きるだろう」と述べた。





(英語記事 US condemns 'brutal' Russian strikes on Ukraine





関連トピックス ウクライナ侵攻 ウォロディミル・ゼレンスキー ウクライナ ロシア 東欧 軍隊







―参考―













(投稿者より)



「因果応報」という言葉が思い浮かびました。ただ、今回の紛争にとって重大な局面に見えるこの事件に、マーケットは反応しなかったようです。



それでも人命は尊く、犠牲者の方々の御冥福をお祈りいたします。



テレグラム投稿に付された青い文字はロシア語のグーグル翻訳です。