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「陝西・内蒙古・寧夏:ムウス砂漠が緑のオアシスに」(人民網日本語版)

「陝西・内蒙古寧夏:ムウス砂漠が緑のオアシスに」(人民網日本語版)









http://j.people.com.cn/n3/2020/0812/c94475-9720823.html





「緑化拡大・砂漠縮小」の取り組みでムウス砂漠が緑のオアシスに 陝西省





人民網日本語版 2020年08月12日10:42





陝西省内蒙古内モンゴル自治区寧夏回族自治区を跨いで横たわる毛烏素(ムウス)砂漠は、中国四大砂漠の一つだ。しかし、今、ムウス砂漠を訪れると、主に目に入る色調は「緑」だ。70年間に及ぶ砂漠との闘いの中で、陝西省楡林市は、年1.62%というスピードで砂漠を緑地に変え、ムウス砂漠の砂地面積を縮小し続けてきた。人民網が伝えた。







ムウス砂漠(赤枠内、資料提供:国家地理情報公共サービスプラットフォーム)





〇砂漠化防止に取り組む女性たち



64歳になる席永翠さんは、楡林市における砂漠化防止事業の目撃者であり、参与者でもある。







席永翡さんと第14代「女子治砂連」のメンバー(撮影:呉超





1974年5月、18歳の女性54人が砂漠化防止に取り組む「女子治砂連」を結成した。席永翠さんはそのメンバーの一人だった。女性らは、1本のシャベルと自身の両手で、砂漠との闘いを始めた。当初は約295ヘクタールの砂漠に対し砂漠化防止に取り組んだが、今では約961ヘクタールの林が広がっている。席さんらは自らの青春時代を捧げ、その流した汗によって、故郷の様子を一新させた。







楡林市七里砂防砂治砂総合管理モデル区(撮影:呉超)





現在、ムウス砂漠では、砂漠化防止事業の効果が表れ始めている。砂漠エリア約57万ヘクタールの流砂がすべて固定化あるいは半固定化され、同地域において砂漠化を食い止めることに成功している。年間100日以上観測されていた砂嵐の日数は10日以下に減少した。また、利用可能な草地面積は約122万ヘクタール、ナツメの経済林は約11万ヘクタールにそれぞれ達し、地域防護林体系が整備された。



これらの統計データは、楡林市の70年に及ぶ砂漠化防止の歴史を物語っている。







砂漠化防止エリア(撮影:呉超)





〇科学的な砂漠化防止



2004年、張応龍氏は、「神木県生態保護建設協会」を設立、同協会を軸として、さまざまな資金や寄付金を集め、1千人以上の会員が造林事業に参加する活動に発展させた。



張氏は、中国科学院地理研究所、中国林業科学研究院、中国農業科学院、国内外の研究機関と相次いで協力関係を結び、ムウス砂漠における総合管理などのテーマをめぐり、自身が請け負った砂漠エリアで開発研究を推し進めた。長年におよぶ協力を通じ、張氏は約3万ヘクタールの砂漠を森林や牧場、肥沃な田畑へと変えてきた。







張応龍氏の取り組みにより樹木で覆われたムウス砂漠の一部(撮影:呉超)





現在では、ムウス砂漠の砂地は抑制・改善が実現したが、さらなる改善を必要とするところはまだある。陝西省治砂研究所の石長春所長は、「砂漠エリアにおける生態環境改善レベルは今もなお初歩段階にあり、人工植物群落は人為的な関与・調整を急ぎ必要としている。生態系の安定性は、さらなる向上の必要がある」と指摘した。





〇砂漠化防止から富裕の道へ



生態が改善され、降水量が増加することは、佳県のナツメ栽培にとってはかえって不利になる。



「ナツメの成熟期にはよく秋雨が降る。大量の実が地面に落ちてしまう様子は、見ていて本当にもったいないですよ!」と話す王寧山村駐在第一書記の杜軍鋒氏は、生態改善のプロセスで起こる新たな状況に対処すべく、伝統的な概念を打破し、革新的なナツメ産業チェーンとして「ナツメ醸造酒」づくりを始めた。



王寧山村支部書記の張宝宝氏の自宅には、ナツメ酒の甘く馨しい香りが漂い、夫人が醸造場で忙しく立ち働いていた。張氏はナツメ酒事業の経営状況について、「ナツメ10キログラムで5キロのナツメ原酒を作ることができる。ナツメ原酒500グラムは50元(1元は約15.3円)で売れる。この仕事で、我が家の収入は、昨年20万元を上回った」と明かした。



現在、村内には、張書記がやっているようなナツメ原酒の加工作業場が100軒以上あり、その生産能力は年間約450トンに達している。ナツメ農家の資質も大幅に高まり、これまではただナツメを植えていただけだったが、今では、技術も分かり、経営もできるようになっている。(編集KM)





人民網日本語版」2020年8月12日











http://j.people.com.cn/n3/2020/0813/c94475-9721247.html





「ムウス砂漠緑化の記録」内モンゴル編:砂漠を林に変えた緑の「リレー」





人民網日本語版 2020年08月13日10:36





内蒙古内モンゴル自治区毛烏素(ムウス)砂漠の改造事業は、決して歩みを止めることはない。ここで生活する人々は、60年もの間、砂漠化との闘いを繰り広げてきた。同自治区鄂爾多斯(オルドス)市域内のムウス砂漠では、そのうち70%のエリアで効果的に砂漠化対策が取られている。







内蒙古内モンゴル自治区毛烏素(ムウス)砂漠の改造事業は決して歩みを止めることはない。写真は1980年代、砂地に植樹する人々(画像提供:ウーシン旗宣伝部)





ムウス砂漠の域内に位置するオルドス市烏審(ウーシン)旗は、総面積が約1600平方キロメートルあり、砂が流動する「流動砂丘」が全体の54%を占め、草地として利用可能な部分はわずか3分の1だった。数年間にわたる努力によって、ここには多くの樹木が植えられ、人々は砂漠化防止・砂漠改造管理に対する自信を深めた。植林造林活動の先駆者で83歳になる宝日勒岱さんは、「苗木が大きくなるのを見て、人々は砂漠を改造することは可能という自信を持ち始めた。私たちの生活環境も、みずからの手で改善することができるのだ!」と話す。







農牧民による砂漠化防止・植樹事業のリーダーとして活躍した宝日勒岱さん(写真左、画像提供:ウーシン旗宣伝部)





政府は1979年、「三北(西北・華北・東北)」地方において、期間を70年とする大型人工林業生態プロジェクトをスタートした。その後40年あまりの努力が実を結び、プロジェクト始動時点で27%だった森林率は、今では95%を上回るまでとなった。







人民網記者の取材を受ける宝日勒岱さん(撮影:陳立庚)





ムウス砂漠の砂地が今ではほぼ消失したことに伴い、これまで不毛の地であったエリアは希望溢れる田畑や草地へと変身を遂げた。ウーシン旗烏審召鎮査汗廟嘎査で牧畜業を営む烏蘭達来さんは、「所有する草の生い茂った牧場の面積は、以前は0.67ヘクタールほどだったが、今では400ヘクタール以上に拡大し、牧場のほぼ全てにスナヤナギや樹木が植えられている」と話した。







緑が黄土を覆いつつある様子を眺める烏蘭達来さん(撮影:陳立庚)





村駐在支援当局と現地企業から約300万元(約4600万円)の資金提供を受け、烏蘭什巴台村にスナヤナギの木くず加工工場が完成した。同村監察委員会の龔栓明主任は、目の前にある灰褐色の「金山銀山」を眺めつつ、「今年生産される約3千トンのスナヤナギ木くず燃料によって、60万元(約920万円)を上回る収益がもたらされる見通しだ」と喜びを隠せない様子で語った。



生態が改善され、誰もが「緑」から収益を得られるようになった。もともとは草一本も生えない不毛の地だった砂地に、今ではアワやトウモロコシ、スイカ、桃、アンズ、スモモが実る。風や砂埃によってこの地を追われていた鳥や動物も、再び林に戻ってきて繁殖・生息している。



ムウス砂漠の砂漠化対策事業がスタートして60年。緑の林は「無」から「有」へ、「小」から「大」へと変化を遂げた。数十年にわたる奮闘を経て、この地ではもう不毛の「大砂漠」の姿を目にすることはなくなった。「生態改造――千里に及ぶ緑の長城を築く」と題された書物には、「国連砂漠化対処条約(UNCCD)事務局長は、ムウス砂漠の改造・緑化事業は世界が中国に敬意を表すべき出来事だと認識している」と記されている。(編集KM)





人民網日本語版」2020年8月13日











http://j.people.com.cn/n3/2020/0814/c94475-9721619.html





「ムウス砂漠緑化の記録」寧夏編:数十年砂地と闘い続けた人々、不屈の志で広大な緑のオアシスが誕生





人民網日本語版 2020年08月14日10:06





寧夏回族自治区域内の毛烏素(ムウス)砂漠の面積は約73万5000ヘクタールで、ムウス砂漠全体の12.32%にあたり、寧夏にある砂地総面積の59.8%を占めている。人民網が報じた。







以前の冒寨子村(資料写真)





ムウス砂漠は生態環境が悪化し、一本の草さえも生えていない不毛の地だった。さらに酷いことに、この砂地は、黄河東岸と4-5キロメートルしか離れていない。かつて、黄砂が黄河に入り込み、砂が黄河の向こう岸にまで達してしまったこともあった。劣悪な生活環境が原因で、霊武市周辺の村落に住む約3万人が故郷を離れることを余儀なくされた。





人間が介入して砂地を後退させる:「一本の木」から「広大なオアシス」へ



ごく普通の農家の女性だった白春蘭さんは、この土地で、砂漠緑化という奇跡を起こした。白さんは、この40年間で、累計約10万本の植樹を行い、約250ヘクタールの砂地を緑化した。長年にわたる模索を経て、白さんは、草で砂を遮り、柳で砂を固め、樹木栽培で砂漠化を予防するという「砂漠緑化法」を生み出し、荒れた砂漠に約2.7ヘクタールの灌漑地を開発、砂漠に「豊かな耕作地」を生み出すという奇跡を起こした。







2人の娘を連れ、苗を載せた荷車を引いて植樹に向かう若き日の白さん(資料写真)





王有徳さんは、寧夏で科学的な砂漠緑化の道を探ってきた。この40年あまり、数百人に上る幹部職員を指導して、広大なムウス砂漠に砂嵐を防ぐための巨大な「グリーンネット」を張りめぐらせ、ムウス砂漠の南への移動や西への拡大を阻止し、黄河および河岸に広がる肥沃な田畑を守ってきた。



寧夏砂漠緑化に取り組んだ人たちは、ムウス砂漠で休むことなく一連の砂漠緑化体系を打ち出し、生態プロジェクトの実施を通じて、「砂地が広がって人間が退かざるを得ない」状態から、「人間が介入して砂地を後退させる」状態への完全なる転換を果たした。







寧夏霊武白芨灘防風固砂林場の対策前と対策後(資料写真)





寧夏の砂漠に生息する植物は、当初の20種余りから、今では453種に増えた。さらに2020年末までに約33万ヘクタールの造林を行い、森林率を16%に引き上げる計画という。また、2020年末までに3万3千ヘクタールの砂漠緑化目標達成を目指している。





人間と砂との調和:「砂漠を緑に」から「庶民を豊かに」へ



生態保護とは、生産力の発展も意味している。



ムレスズメは、寧夏のムウス砂漠で最もよく見られる植物の一つだ。これまで、ムレスズメは砂丘を固定する役割を果たすだけだったが、現在は、塩池県で飼育する「塩池灘羊」にとって最良の飼料として活用されている。塩池県自然資源局林草センターの孫果副主任は、「塩池県では現在、約17万ヘクタールの土地でムレスズメを栽培しており、8つのムレスズメ飼料加工工場が建設され、200カ所以上の関連加工作業場ができた。『塩池灘羊』に提供される飼料は年間4万トンに上り、1千万元(1元は約15.4円)以上の経済効果を生み出している」と説明した。







樹木やムレスズメが広がる塩池県のムウス砂漠(資料写真)



砂漠緑化に取り組む人々が数代にわたり絶え間なく努力し続けてきたことで、寧夏には砂漠エリア施設農業、生態経済林業、ウリ類・果物類産業、砂建材業、砂漠栽培中医薬材業、砂漠エリア新エネルギー産業、砂漠観光レジャー業の七大砂漠産業が段階的に形成され、生産額は年間35億元以上まで増えた。また、企業と個人が砂漠緑化事業に参与するよう奨励し、寧夏で100ヘクタール以上の砂漠緑化を行った企業は60社あまりに達した。







霊武にある白芨灘国家級自然保護区(撮影:高嘉蔚)





今後、寧夏はさらに小流域における管理強化を図り、草原生態の修復、人工造林、山の封鎖・植林、特色ある経済林、水土流失管理を実施することで、砂漠化・砂地化の防止・対策を推進し、各地域の有利な条件を十分に活用して砂関連産業の戦略配置を進め、生態と経済の調和のとれた発展を実現し、貧困脱却難関攻略の闘いの成果を確実なものとしていく。(編集KM)





人民網日本語版」2020年8月14日