石油の未来はどうか? (RFI)

石油の未来はどうか? (RFI)









コモディティ・コラム





石油の未来はどうか?





発表 2020年5月8日01:40







オフショア石油採掘プラットフォーム。Getty Images/HeliRy





記者 オリヴィエ・ロジェ






コモディティの女王、すなわち、石油と、それを生産する人々にとって、[コロナの]前と後では何が変わっていくのか?あるいはどのような変化の可能性があるのか?危機が石油業界に打撃を与えているこの時、大企業はモデルを変えていくだろうか?





これ以前の世界では、石油は経済の燃料だった。これ以後の世界でも、やはり長い間そうあり続ける恐れが強い。どうなるにせよ、これは「黒い金」に依存する生産国の願いであり、世界の大手石油会社・あの有名な「メジャー」―ほんの数例を挙げると、アラムコ・シェブロンエクソンモービル・BP・トタルの各社―の願いでもある。



自宅待機前、世界は1日1億バレルを消費していた。コンサルタント企業・リスタッドエナジー社によると、今年4月この数字は7,200万バレルに急落した。結果として、石油相場の崩壊により最早利益を上げられなくなった石油会社は、生きるレベルを下げる必要がある。しかし、恐らくは不採算になったテキサスの小さな企業のいくつかを除いて、誰も死なないだろうと専門家たちは予測する。メジャーは世界経済にとって不可欠の存在で、余りにも大きいので潰すことも倒すことも出来ないからだ。これは石油会社が自らの未来について、つまり、自らの未来の利益について考えることを妨げるものではない。



バレルの価格がここまで低いと、最早ガソリンと軽油でお金を稼ぐだけでは不十分だ。他の収入源を見つける必要がある。この数年、中国企業各社は付加価値の高い分野である石油化学とプラスチックに体を向けている。フランス・トタル社は別の道を進んでおり、再生可能エネルギー・太陽光エネルギー・風力エネルギーへの投資を今後10年で2倍にしたいと表明している。これは良いタイミングだ。経済のエネルギー転換が始まっているからだ。今後30年以内に欧州の自動車の大部分が電気自動車になると、トタル社の会長が予測している。



しかしその時までは、石油産業の主な収益源は熱機関で燃焼されるガソリンと軽油の売上であり続ける。石油会社が利益を維持することに慣れるようになれば、彼らは世界を変えるために率先して行動することはなくなり、まして、地球の「黒い金」依存を打破することはなくなる。





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