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イギリスのロックダウン緩和計画、変更点は?/【解説】 ジョンソン氏は不可能を可能にしようとしてる? 制限緩和を発表 (BBC NEWS JAPAN)

イギリスのロックダウン緩和計画、変更点は?/【解説】 ジョンソン氏は不可能を可能にしようとしてる? 制限緩和を発表 (BBC NEWS JAPAN)











https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-52612672





イギリスのロックダウン緩和計画、変更点は?





2020年05月11日







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イギリスのボリス・ジョンソン首相は10日、イングランド新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)対策として行っていたロックダウン(都市封鎖)を緩和し、経済を再開させる計画を明らかにした。



イギリスに住む人の生活はどのように変わるのだろうか?





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仕事に戻れる?



  • 11日から、イングランドで「在宅勤務ができない人」には「出勤を積極的に推奨する」

  • しかし他者と距離を取る必要は続くため、可能な場合は公共交通機関の利用は控える

  • 雇用主に対しては、職場を「COVID-19に対して安全」に保つためのガイドラインを策定している


政府が以前に公表したロックダウン緩和計画の草案は、ホットデスク(複数の従業員が1つの机を共有)を使った働き方は続けない方が良いとされている。



企業はさらに、オフィスや工場や建設現場などで、シフト制の導入や設備の共有方法、従業員の安全な動線確保なども検討しなくてはならない。







ジョンソン英首相、ロックダウンの段階的緩和へ計画発表





企業が国民保健サービス(NHS)と競合せずに従業員向けの個人用防護具(PPE)を確保できるかどうかも、課題となっている。



労働組合は、雇用主は従業員を守る必要があると強く訴えている。







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学校や大学は再開される?



  • ジョンソン首相は、イングランドの小学校は「段階的に」再開できる状態にあるかもしれないとした一方、どんなに早くても6月1日以降になると話した

  • まず幼稚園の年長に当たる「レセプション」の児童と、小学校の1年生と6年生から授業が再開される見込み

  • 全国統一試験を来年に控える中学高校の生徒については、今年の夏休み前には「少なくとも教師と時間を過ごせるように」政府として希望している


ウェールズ自治政府は、6月1日までは学校を再開しないとしている。スコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首相も、6月1日までは学校の再開は見込んでいないと話した。



イングランドでどのように学校を再開するのか、施策の詳細は明らかになっていないが、以下のような手法が取られるとみられている。



  • クラスの人数を減らす

  • 生徒をグループに分け、登校日を分ける

  • 教室のレイアウトを変える

  • 休み時間をずらす




一方、大学で9月以降に教室での講義が可能なのか、オンラインに切り変わるのかは不透明だ。





屋外での無制限での運動が可能に



  • 5月13日から、イングランドの市民は「レジャー目的」でより長い時間、屋外に出ることが可能になる

  • これまで屋外での運動は1日1回だったが、今後は「より多く、無制限に」許される

  • 公園で座ったり、同居人と「スポーツ」をすることも許される

  • 一方で、同居人以外の人と2メートル以上の距離を取る施策は引き続き適用される


同居していない人同士が2メートル以上離れた状態で、公園で座って話をしたりすることは許されるということになる。



オリヴァー・ドウデン文化相は、同居人とならば、ゴルフやバスケットボール、テニス、釣りといったスポーツを行ってもよいと説明した。



ウェールズスコットランドでは、11日から1日2回以上、屋外での運動が認められる。





新型ウイルスの脅威はどのように計測する?



  • ジョンソン氏は、5段階の「COVID警告システム」を導入すると発表した

  • 他者と距離を取る施策を「どれだけ厳しく」取るかを表すもので、5が最も厳しく、1が最も緩和された状態を示す

  • イギリスは現在レベル4とされている




買い物にはいつから行けるようになる?



  • 首相によると、イングランドでは食料品店や「必需品」を売る店舗以外は早くても6月1日から、「段階的に営業を再開」していく

  • ただし、ここでも他者と距離を取ることが求められる


ウェールズでは11日からガーデンセンターが再開される。スコットランド北アイルランドではまだ政府の決定を待っている段階だ。ジョンソン首相は、イングランドのガーデンセンターについては言及しなかった。



一部のDIY店では営業を再開しているが、営業時間を短縮し、カード決済のみを受け付けている。





パブやカフェ、レストラン、劇場、映画館は?



  • ジョンソン首相は、政府は「少なくとも一部の接客業や公共施設」を「再開したいと考えている」ものの、他の店舗よりも時期は遅く、少なくとも7月以降だと述べた

  • こちらも、科学的証拠や他者と距離と取ることが可能かどうかに左右される


BBCニュースが入手した政府ガイダンスの草案によると、経済が再開されてもレストランやカフェでは、バーカウンターや座席は利用できず、テイクアウトのみの営業となるという。







英野党党首、「首相の緩和計画は不明確で合意に欠ける」と批判





空の旅はどうなる?





ただ、隔離の方法など詳細は明らかにされなかった。また、フランス政府との相互取り決めに伴い、空路入国者の隔離はフランスからの入国者には適用されない



空港や航空会社にとっては他者と距離を取らなくてはならないことが最大の難関だ。ロンドン・ヒースロー空港のジョン・ホランド=ケイ最高経営責任者(CEO)は、「物理的に不可能だ」と話している。



英格安航空イージージェットは中央の席を空席にして運航すると述べている一方、同業ライアンエアーのマイケル・オレアリーCEOは、こうした措置は「馬鹿馬鹿しい」と話した。



その他の対策としては、乗客にマスク着用を義務付ける、健康チェックのために出発時間の4時間前に空港に到着する、体温検査を受けるなどの措置が考えられているようだ。



イギリス航空各社によると、政府はこれに先立ち、アイルランドを除く外国から空路でイギリスに入国する全員に、14日間の自主隔離実施を5月末から指示すると通達したという。これに対し英航空団体「エアラインズUK」は、「航空業界を実質的に殺すことになる」と警告した。





(英語記事 How lockdown will change now





関連トピックス イギリス コロナウイルス 経済









https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-52613366





【解説】 ジョンソン氏は不可能を可能にしようとしてる? 制限緩和を発表





2020年05月11日





ニック・トリグル保健担当編集委員







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ボリス・ジョンソン英首相は実質的に、不可能を可能にしようとしている。



ジョンソン氏は、新型コロナウイルス抑制の手段が限られている状況で、普通の生活を再開させたい考えだ。



ワクチンがないまま、政府は各地の流行を封じ込めようとしている。



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しかし、検査件数をここ1カ月で増やしてはいるものの、新型ウイルスを抑制するには、イギリスの対応能力には大きな穴がいくつもある。



検査結果を受け取るまで時間がかかり過ぎる(数日かかるケースもある)。介護施設の職員など、定期的な検査の必要度が高い人たちは今なお、検査を必ず受けられる状況ではないとしている。



感染者と濃厚接触した人をどれだけ追跡できるのかも、相変わらずはっきりしない。アプリと大勢の追跡スタッフを必要とするシステムの運用試験が、ワイト島で始まったばかりだ。



つまり私たちは現状では、片手を後ろに回した状態で「見えない殺し屋」と闘っているようなものなのだ。







ジョンソン英首相、ロックダウンの段階的緩和へ計画発表





もっとうまくやれる?



イギリスだけではない。他の国々も似たような問題に直面している。



しかし、感染対策の準備と装備が世界で最も整っていたドイツや韓国などに比べると、イギリスはかなり遅れを取っている。







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状況は変えられるのか? 変わるべきなのか?



迫る脅威への対応が遅過ぎたという批判もある。



例えば、新型ウイルスの検査だ。イギリスは最初の陽性報告が出てからの2カ月間、国内8カ所の政府検査機関のネットワークにほぼ頼りきりだった。



のちに他の機関も検査体制に加えられたが、4月下旬までは、1日に可能な最大検査件数は2万5000件にとどまっていた。



戦略に欠陥があったという指摘も出ている。



たとえば介護業界は、介護施設を守ることに、もっと注力すべきだったとしている。介護施設における新型ウイルスの死者は増え続けており、現時点でイギリスの総死者数の半数を占めると示唆するデータもある。





ロックダウンのダメージは?



一方でロックダウン(都市封鎖)そのものによる、困難な状況もある。



ロックダウンは経済と社会に多大な影響を及ぼしているのに加え、健康にも損害を与えている。新型ウイルスの大流行が始まって以降、がん専門医への照会件数が減り、救急救命センターの利用者は半数にまで落ちている。







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このことは全体の状況判断において、十分に考慮されているだろうか?



イングランドの学校には再開に向け、暫定的な青信号が出されている。ただ、特定の学年だけだ。



しかし、子どもは重症化リスクが最も低い年齢層だとされ、ウイルスを保有していても子どもが他人にうつす可能性は低いかもしれないというデータも出ている。



こうしたことからも、「R」値と呼ばれる実効再生産数(1人の感染者が何人に感染させるかの平均)を1未満にすることに、そこまで執着するべきなのかという疑問も出ている。







「R」が大切 新型コロナウイルス対策にとっての意味は





首相は演説の中で、Rの低減に力を入れると宣言した。しかしRが0.5~0.9の現状では、Rが1を超えないようようにしながら、規制を解除するのは実質的に無理だ。



ただ、エディンバラとロンドンの大学の研究者たちは先週、新型ウイルスをコントロールしながら健康な人口の間で拡散させることは、重症化しやすい人を保護すれば可能だとする数理モデルを発表した。



その場合、安全を保ちながらRは2に近づくことになるという。



この発想は、重症化リスクや死亡リスクのある人の圧倒的多数は高齢者か、基礎疾患のある人たちなので、その人たちを保護しながらRを上げていくのは安全だという理論にもとづく。







イングランドウェールズの死亡証明書で、新型ウイルスの感染症の記載があった件数の世代別の分布。左から44歳以下、45~64歳、65歳以上(4月24日まで、出典:英国家統計局)





イギリス有数の統計学者で政府のアドバイザーを務めるデイヴィッド・スピーゲルホルター教授は、25歳未満の人にとってリスクは「ごくわずか」だと指摘する。また、米スタンフォード大学の研究者らは、基礎疾患のない65歳未満の人が死亡することは「非常にまれ」としている。



それだけに科学者や医療研究者の多くは、首相の発表を受けて真っ先に不満といららだちをあらわにした(政府は11日にも、ロックダウン緩和の詳細なガイダンスを発表する予定)。



オックスフォード大学の医療専門家トリシュ・グリーンハルチ教授が、現状をおそらく最も端的にまとめた。



グリーンハルチ氏は、ロックダウンを実質的にまだ続けたまま、職場復帰を奨励することで経済活動を一気に始動させ、事態を前進させようとするのは、感染対策と経済対策の両方にとって「最悪」だと批判する。



雇用者側は日々の活動に社会的距離をどう組みいれるかまだ答えを見つけていないし、ロックダウン中に運行本数を大幅に削減した公共交通機関は、利用者の増加に対応できるのかはっきりしない。



「ケーキを残しながら食べる」(矛盾を両立させようとすることの意味)という表現がぴったりだと、グリーンハルチ氏は言う。












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(英語記事 Is the PM trying to achieve the impossible?





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