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コロナウイルス:日本は如何にしてCOVID-19を統御しているか? (DW English)

コロナウイルス:日本は如何にしてCOVID-19を統御しているか? (DW English)









(Coronavirus: How Japan keeps COVID-19 under control: DW English)

https://www.dw.com/en/coronavirus-how-japan-keeps-covid-19-under-control/a-52907069





アジア





コロナウイルス:日本は如何にしてCOVID-19を統御しているか?





日本は中国に近いにも係わらず、欧州や北米の大部分を閉鎖したコロナウイルスの大規模な流行は見られない。その蔓延を遅らせるために日本人はどのような違うことをしているか?











この週末に日本の有名な桜を楽しんだ多くの人々の心に、コロナウイルスの心配はなかった。何千人もの人々が公園や通りの壮麗な桜の花々の下に座り、弁当を食べたりビールを飲んだり、咲き乱れんとする花々と共に自撮り写真を撮ったりした。



「花見は私たち日本人にとって一年で最も重要なイベントだ」と東京・上野公園のある従業員は語った。



欧州との相違は殆どないはずだ。日本ではこれまでに10件の集団感染があり、3月24日の時点でコロナウイルスによる1,200例近くの確定症例と43名の死亡者が出ている。毎日数十例の新たな感染だけが報告される。これらの数字は爆発していなければならない―結局、日本は非常に人口密度が高く、世界で最も高齢者が密集する国だ。さらに、日本は病気の発生源となった近隣の中国と緊密な接触がある。1月には925,000人もの中国人が日本に旅行したが、2月には更に89,000人が旅行した。



コロナウイルスの世界的流行に対応して、日本政府は3月末の春休みの2週間前に全ての学校を閉鎖し、全ての公開イベントを中止した。 しかし、店舗やレストランは営業の続行が可能で、在宅勤務を決めた日本人従業員は僅かだった。







2020年の五輪大会は1年間延期された





蔓延を封じ込める





日本ではCOVID-19の確認症例数が少なかったことから、当初、政府が真実を隠蔽しているという疑惑が持ち上がった。



「[2011年の]福島原発事故の後、政府は当初、原子炉のメルトダウンを認めることを拒否した」と東京・ドイツ日本研究所の社会学者バーバラ・ホルトス氏は語った。「今日、公的な声明には強い不信が残る。」



1日6,000回の診断検査を実施する能力があっても、日本はこれまでに約14,000件を検査しただけだ―パンデミックの強い打撃を受けた隣国・韓国の20分の1だ。 医療ガバナンス研究所のウイルス学者・上昌広氏は、最も重い症状の患者だけに検査が行われると語った。これは報告されない症例数が非常に多いことを意味すると、彼は付け加えた。



政治学者の中野晃一氏は、安倍晋三首相は夏季五輪が中止にならないように日本を安全な国として紹介したいと考えているようだと語った―国際オリンピック委員会が大会はとにかく延期との結論を出したのにだ。



厚生省の専門家はこのような批判を繰り返し打ち消しており、広範囲に検査を行うのでなく、ウイルスを封じ込めるためにCOVID-19症例の突出地域を探していると述べている。例えば、北の島・北海道の小学校でこの感染症の流行が発生すると、当局は道内の全ての学校を閉鎖して緊急事態を宣言した。その3週間後、ウイルスの蔓延は止まった。



「検査を少数に抑える意図は、感染症の重症例に対して医療リソースが今後も利用できると保証することにある」と東京大学のドイツ人政治学セバスティアン・マスロウ氏はDWに語った。





マスク「私たちの日常生活の一部」





日本の挨拶マナー―握手も頬へのキスもせず、お辞儀をする―もまた、幼い頃から教えられる基本的な衛生教育と同様に流行を遅らせることに一役買った。



「手を洗ったり、消毒液でうがいをしたり、マスクを着用することは私たちの日常生活の一部だ。それを教えるために、私たちにはコロナウイルスは必要ない」と、2人の子供を持つ日本人のある母親は語った。その結果、ウイルスが最初に広がり始めた2月に、社会は簡単に感染防止モードに切り替わった。店舗や企業は入口に手指消毒剤を設置し、フェイスマスクを着用することが市民の義務になった。







日本の子供たちは幼い頃から良好な衛生について学び、実践している





国内では通常、毎年55億枚のマスクが消費される—1人43枚だ。ウイルスが根を下ろすとフェイスマスクの売上は急増した。マスクは割当量が決まられ、人々は店が開くのを待って辛抱強く並ぶ。布切れとコーヒーフィルターに手作りマスクのマニュアルを添えて売る店もある。



日本人は症状を示さなくても感染している可能性のあることを理解しているようだと、長年日本に住むドイツ人の企業幹部ミヒャエル・ポーメン氏は語る。「マスクは他者を守るので、自分からウイルスを移さずに済む。」



フェイスマスクの普及はCOVID-19の蔓延を遅らせるだけでないようだ。コロナウイルスの流行が始まってから7週間でインフルエンザ患者数が急激に減少したことも示された。ボン・シーザー研究所のファビアン・スファーラ氏とウィーン医大のマティアス・サムヴァルト氏を含む西洋医学の医師5人による最近の研究により、マスクが「マスク着用者のウイルス粒子を含む滴やエアロゾルによる伝染を減らす」ことを発見した。



専門家たちは、社会的距離と手洗いの他に、フェイスマスクがウイルスの蔓延を遅らせるのに重要な役割を果たすかも知れないと結論づけ、日本の感染率の低さを指摘した。





ゆっくりと正常に戻る





安倍首相は先週、この成功を考慮して国家緊急事態の宣言を控えた。それ以来、日本人はゆっくりと日常生活に戻りつつある。学習塾は換気の良好な部屋に子供たちを互いに離れて座らせて営業を再開した。遊園地は再開したが、発熱のある人々は入園しないよう求められる。



政府は感染の第2波を恐れて、当面はCOVID-19患者のいない地域の学校に限り4月の新学期始めから開校を許可すると述べる。大規模な公開イベントは今後も禁止される。



しかし保健当局によると、いまなお外国人観光客は脅威であり、韓国人とEU市民は入国を禁止されている。日本に住む外国人は日本に戻ることを許可されているが、到着後14日間は検疫を続ける必要がある。非公式情報によると、対策は少なくとも引き続き4月末まで実施される。





発表 2020年3月25日

記者 マーティン・フリッツ(東京)

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