ロシア産原油:米国の制裁が販売を後押しする (RFI)

ロシア産原油:米国の制裁が販売を後押しする (RFI)











(Pétrole russe: le coup de pouce des sanctions américaines: RFI)

http://www.rfi.fr/fr/podcasts/20200305-p%C3%A9trole-russe-le-coup-pouce-sanctions-am%C3%A9ricaines





コモディティ・コラム





ロシア産原油:米国の制裁が販売を後押しする





発表:2020年3月5日00:13







ロシア石油大手ロスネフチのロゴ、モスクワ本社にて。REUTERS/Maxim Shemetov





文:ダニエル・ヴァロ





ロシア産原油が米国による制裁のお陰で売上を大きく伸ばしている。これは、ワシントンがイランやベネズエラに対して取った報復措置の逆説的な効果だ。





米国の制裁政策は常に期待した効果をもたらす訳でない。ロシアは自国が米国による数多くの制裁の対象になっているが、ワシントンが他国に対して決めた報復措置の一部による恩恵を受けている。例えば、イランとベネズエラに対して決めた制裁のお陰もあり、ロシア産原油は世界中で売上を大きく伸ばしている。



ロシアの日刊紙RBKはロシア税関が公表した数字を引用し、ロシア産原油のトルコ向け輸出が2019年に4倍になったと報じた―イラン産原油に科された制裁のためだ。同じ現象が米国市場でも発生している。米国の製油所は制裁で叩かれているベネズエラから原油を買えないので、他の生産国に、特にロシアに目を向けている。2018年には米国はロシア原油輸入国の20位にランクされたが、2019年末には12位に順位を上げた。「制裁よ有り難う」と、ニュースサイトのガゼータ・ルーは皮肉たっぷりに要約している。





ロスネフチはかなりの好業績





しかし、米国の制裁の逆説的な効果は短命かも知れない。先日、ワシントンがロシアの石油大手・ロスネフチの貿易子会社を攻撃したからだ。その子会社は米政権の標的となり、制裁にも係わらずベネズエラ原油販売を助けたと非難を受けた。これらの新たな制裁による本当の影響を測るのを待つ間にも、ロスネフチ社は輝かしい業績を公表した。2019年、同社はの純利益7,000億ルーブル(約100億ユーロ)に達した―前年比29%の増加だ。



勿論2020年には影が射しているが、これは米国による制裁措置と何の関係もない。コロナウイルスが世界経済と原油相場に及ぼす影響だ。それでも、ロシアは嵐に立ち向かう用意が出来たと考えている。先週、「予算は保護されている。準備も出来上がった」と、ロシア財務相が語った。アントン・シルアノフ氏は「1バレル30ドルの原油価格でも、私たちは4年間支出を賄うことが簡単に出来る」と説明する。







ロシア 石油











(投稿者より)



「予算は保護されている。準備も出来上がった。」« Le budget est protégé, des réserves ont été créées »、「準備」には金準備も含まれるのでしょう。強かな人たちです。