「OPECプラス」の第8回緊急会合 視点;新型肺炎が石油生産に落とす影(Pars Today)

OPECプラス」の第8回緊急会合 視点;新型肺炎が石油生産に落とす影(Pars Today)











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OPECプラス」の第8回緊急会合



視点;新型肺炎が石油生産に落とす影






3月 07, 2020 19:46 Asia/Tokyo







石油生産





オーストリア・ウィーンにあるOPEC石油輸出国機構の事務局本部で6日金曜、加盟各国とそれ以外の産油国の石油相らによる「OPECプラス」の第8回緊急会合が終了声明を出さずに閉幕しました。





イランザンゲネ石油相のかねてからの予測どおり、今回の会合は6日金曜、成果なく物別れに終わり、原油価格の低下を助長することになりました。







ザンゲネ石油相





情報筋は今回の会合を前に、ロシアが石油の減産に反対していることを明らかにしていました。ロシアのプーチン大統領が今月1日、現在の石油価格は維持されるべきとの見解を示しており、同国が減産合意に反対することは十分予測できたことでした。先週に入って以来OPEC会合が近づくにつれて、原油価格は上昇の一途をたどり、一時は1バレル52ドルにまで上昇しました。しかし、会合で全面的な合意には至らなかったことから、石油市場がこれに反応し、原油価格はおよそ10%低下しました。



今月5日、OPEC加盟国は加盟国のみの会合にて、世界市場に対する新型コロナウイルスの影響に対処するため、翌6日のOPECプラス会合において、日量150万バレルの減産と今年末までこのプロセスを継続していく案を提出する決定をしていました。これでOPECは、以前の合意による日量170万バレルの減産に加え、さらに150万バレルの減産を提案する形となりました。



OPEC加盟国は、2016年11月に同組織機構全体での1日あたりの産油量を120万バレル削減し、日量3250万バレルとすることを決定していました。しかし、その10日後にOPEC外の10の産油国との会合で、およそ60万バレルの減産で合意しています。この合意では、そのうちロシアが1日あたりの産油量を30万バレル削減するとされていました。OPECとそれ以外の産油国によるこの合意は、2018年末まで延長され、昨年11月には、これらの国はさらに1日あたり170万バレルの減産で合意し、その期限を今月末までとしていました。



ロシアのノヴァク・エネルギー相はOPECとの合同会合の後、「わが国は、来月1日からもはや産油量に関する制限がなくなる」と表明しました。



また、OPEC側からの提案に関して、「我々はもはや、次回のOPECプラス閣僚会合の時期を発表できない。この会合開催の時期を明確にするには、新型コロナウイルスの状況や他国の行動を見極める必要がある」と話しています。



ロシアは、OPEC以外では最大の産油国で、これまで新型コロナウイルスの蔓延による経済面の影響は受けていないものの、IEA国際エネルギー機関は報告の中で、「今年の第1四半期における世界の石油需要の伸びは、1日あたり43万5000バレル減少し、過去10年間で最低水準に落ち込んでいる。このため、これまでの統計予測がさらに低下する可能性がある」と指摘しています。



現時点で石油減産をめぐる合意が成立していないことから、来月中にはさらに需要と供給のアンバランスが加速し、産油国が新たな会合の開催を迫られることが予想されます。もっとも、ザンゲネ石油相は、新型コロナウイルスをめぐる保健衛生上の懸念から、OPECとそれ以外の産油国による新たな会合の開催は難しいのではないか。だが、ビデオ会議による合意成立は不可能だ」と述べています。







産油国の石油相ら







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