ロシアの外国貿易は東に進む(Suptnik日本):阿修羅♪

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http://jp.sputniknews.com/opinion/20160106/1405795.html






ロシアの外国貿易は東に進む





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オピニオン





2016年01月06日 05:38







2015年、悪化するマクロ経済状況と西側諸国からの制裁体制、その報復としての通商停止を背景にロシアは東に活路を見出すという2014年からの姿勢を継続する構えでした。





ロシア経済開発貿易省は昨年ロシアの輸出は31%に減少しその額は3434億ドルに昇り、一方輸入は36%の減少で1972億ドルに達したと予想しています。地理的な条件のために、相互に制裁を加えている状況にも関わらず、第一の貿易相手国は欧州連合ECであり、4−10月の商品流通量はその前年の約49%に対しておよそ45%を占めています。2番目の対外貿易相手国はAPECアジア太平洋経済協力の参加国でその比重は昨年度に27.9%に達しました。ロシア経済開発貿易省は、長期的な見通しではロシアの海外貿易においてインドを含んだ環太平洋地域の国々が占める割合は40%を超えるだろうと考えています。



2015年にロシアは以前にも増して積極的にユーラシア連合のフォーマットに則って自由貿易空間の創造に取り組んでいました。よく知られているものとしてはベトナムとの自由貿易協定の調印が挙げられます。ある意味でこれはユーラシア連合にとっての最初の一歩です。ロシアはベトナムを東南アジアにおける重要なパートナーと考えています。ロシア経済開発貿易省ではこの出来事によって近い将来2カ国の貿易量が飛躍的に高まることを期待しています。



すでに約40カ国もの国々がユーラシア経済連合との自由貿易空間の創造に関心を寄せています。2016年にはユーラシア経済連合との自由貿易協定に関する交渉がエジプトやイスラエルとの間で開始されると考えられています。イランやインドとの共同研究もすでに始まっています。ユーラシア連合との自由貿易空間創造への関心をインドネシアカンボジア、タイ、韓国が寄せていることはすでに知られています。ロシアはまた日本ともこのことについて検討準備があり、シンガポールとの間では協議が始まっています。



シンガポール、日本、ベトナム、マレーシアは下半期に環太平洋戦略的経済連携協定の参加国となっています。その成立についてアメリカ合衆国大統領バラク・オバマ氏は、パートナーシップは中国の経済的勢力の拡大に対する応答であり、TPPはこれを押しとどめるものになるだろうとコメントしています。ロシアのプーチン大統領はTPPの成立はATPの利益となるだろうが交渉の秘密主義的な性格がおそらくその地域の安定した発展を助けるだろうと指摘しました。TPPに対するロシアの応答の一つは、中国と一連の諸外国との間で行われている共同の経済空間の創造です。話は特別な条件のもとで東から西へ商品を直接納入できる貿易回廊の創造にまで及んでいます。2015年に共同計画が開始され最初の投資がなされています。



海外諸国との通貨の清算にかんする話題も2015年のライトモチーフでした。1月にはすでにロシア政府は中国と互いの通貨清算の拡大に必要性について対話を行いました。こうした通貨清算に関する検討はベトナム、エジプト、イラン、タイ、インドネシアなどの国々の間でも行われています。ロシア政府は言葉ではなく行動で東への展開を示しているのです。



12月上旬、プーチン大統領連邦議会での年次教書演説でユーラシア経済連合の参加国と上海協力機構東南アジア諸国連合の諸国が共同の経済パートナーシップを形成することを提案しました。2016年6月1日までに内閣は上海協力機構東南アジア諸国連合との経済パートナーシップに関する協議の実現の報告を準備するよう委ねられています。



世論調査によるとロシアの東方に向けた発展に賛成するロシア人は約59%ということです。そのうえ70%のロシア人はロシアがアジア諸国と積極的に協力することが国にとってマイナスよりもプラスの方が大きいと考えています。東への発展はロシアにとって一時的なものではなく、十分に自覚した選択だと、露上院の国際委員会委員長コンスタンチン・コサチェフ氏は指摘します。



「こうした現象は一時的なものではないか、しかたなく強いられた措置ではないか、西欧諸国の制裁に対する反応ではないかとよく私に問う人がいるのですが、違うと私は答えます。これは単に対処的なものでも、景気循環によるものでもなく十分に考えられた選択です。私たちはアジアが地上で最も活発に発展している地域であることをよく理解しているのです。」









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