フクシマから3年、日本は民生用原子力に向けて戻り始めた(RFI):阿修羅♪

フクシマから3年、日本は民生用原子力に向けて戻り始めた(RFI):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/324.html








(Trois ans après Fukushima, le Japon retourne vers le nucléaire civil: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20141114-fukushima-japon-nucleaire-sendai-centrale/





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発表 2014年11月14日・更新2014年11月14日14:46





フクシマから3年、日本は民生用原子力に向けて戻り始めた





記者 クリストフ・パジェ





原発デモ参加者が「川内にNO」というプラカードを振りかざしている、2014年7月6日。
AFP PHOTO / KAZUHIRO NOGI






11月初め、日本の鹿児島県は南日本にある川内原発1・2号機の再起動を承認し、この2基が2015年初めに初の営業運転を再開する道が開かれた。鹿児島県知事は、運営会社・九州電力と政府が与えた保証に基づいてこの再起動を承認したが、政府は原子力規制当局が安全であると公的に判断した全施設の運転再開を望んでいる。今のところ、日本の民生用原子炉48基(福島第1原発の原子炉を除く)がいまでも停止中だ。





鹿児島県知事は判断のために、福島の事故以降に作成された新しい安全基準を根拠にした。この基準は新たな原子力規制当局によって検証されており、以前の基準ほど原子力ロビー寄りでないと考えられている。かくして今年7月、川内原発が初めてこれに適合すると認められた。そこには何が書かれているか?発電所のインフラは根本から強化しなければならない。例えば、第1指令所が損害を受けたり破壊されたりした場合のために第2指令所を建設するなどだ。



この基準にはまた、バックアップ電源と冷却装置の設置が言及されている。また、放射性微粒子に対して有効なフィルターを備えた換気装置−これは以前の基準にはなかった−の設置も言及されている。また、津波に対する防御壁の建設もこれに盛り込まれた。川内原発を運営する九州電力は、津波が発生した際、発電所を襲う波は6mを越えないだろうと想定している。防潮壁の高さは10mで、原子炉を収容する建屋は海面から13mの高さに位置している。





火山の問題が大きな不安



川内原発について最近よく話される点は、火山の噴火が発電所にどのような影響を及ぼし得るかについて、今後はより厳格な方法で評価されなければならない。日本には百もの活火山があり、津波と福島の大災害を引き起こした2011年3月の地震によって、国土全体に火山活動のリスクが高まった可能性があると専門家たちは指摘する。この川内原発の位置は火山帯からわずか数十kmだが、発電所がその寿命の間に噴火の被害を受けるリスクは「無視できる」と規制当局は考えた。



有名な火山学者・藤井敏嗣教授は憤りの反応だ。「30〜40年にわたる予知は不可能だ。長くて数時間〜数日の範囲でしか予知はできない。」彼の話では、原発桜島から40kmに位置している。桜島は火山活動が非常に活発で噴火も頻繁に起こり、噴火が容易に発電所に達する可能性はある。研究によれば90,000年前、川内に近いこうした火山の1つから噴火によって流出した溶岩が145km四方に広がったことが証明されている。





日本国民の56%が原子炉の再起動に反対だった



かくして原子力規制当局は今年7月、川内原発が新たな基準に適合していることを示した。次は住民と協議する段階だ。周辺住民18,000人が応じて参加した。最も頻繁に取り上げられたのは火山の問題だった。そのため、このリスクについてもっと多くの情報を集めるために、当局はパネル討議を実施した。しかしもっと大きなことは、福島の事故から3年経ち、原発の停止により日本は膨大な量の化石燃料を輸入せざるを得なくなり、そのため電気料金が引き上げられたにも係わらず、日本国民の大部分は原発反対のままだ。



今年8月に実施された日刊紙・日経による最近の世論調査によれば、回答者の56%は原子炉の再起動に反対のままだった。そして、このことは川内原発の事例でも立証された。規制当局の発表から2週間後の9月23日、10,000人以上の人々が東京に集まって再起動があり得ることに抗議した。その3日後、この原発を抱える県・鹿児島に7,500人が集まった。噴火がひとたび起これば50人以上が死ぬ。確かにそこから800km離れた場所でのことだが、これが火山についてさらに鋭い形で問題を提起したのは明らかだ。





原発再起動に向けた政府の圧力



民衆のこうした不利な意見は、エネルギーコストを減らしたいと考えている日本首相にとって問題だ。なぜなら、原発の再起動には地元当局の承認が必要なのだ。そのため、安倍晋三氏は産業相を鹿児島に派遣した。産業相は、何か事が起きた場合は政府が速やかに対応すると知事や地元議員に約束した。県議会と原発を受け入れている薩摩川内市議会は最終的に承認した。ただ、住民と直接協議したわけではなく、今後の選挙の時に審判は下りるだろう。忘れてはならないが、原発の再起動は雇用の回復や補助金の復活と同義語でもある…。



法律の義務がなかった通りに、政府は隣接自治体との協議をしなかった。彼らは何よりも問題があった場合を特に心配している。自分たちの同意を得なかったことは「受け容れ難い」と既に考えている自治体が、その中にいくつもある。合計18基の原子炉を収容する12ヵ所の発電所(川内を除く)が、実際に再起動があり得ると評価されているか、再起動の承認を求めている。











(投稿者より)



RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。



「噴火がひとたび起これば50人以上が死ぬ。確かにそこから800km離れた場所でのことだが、これが火山についてさらに鋭い形で問題を提起したのは明らかだ。」"Une éruption venait de faire plus de 50 morts. Certes, à 800 kilomètres de là, mais cela pose évidemment la question des volcans de façon encore plus aiguë." 2014年9月27日、長野と岐阜の県境に位置する御嶽山が噴火しました。1年後にこれを読んだ方はおそらく何を言っているのか分からないと思いますので、付記しておきます。



「忘れてはならないが、原発の再起動は雇用の回復や補助金の復活と同義語でもある…。」"Le redémarrage de la centrale est aussi, ne l'oublions pas, synonyme de retour d’emplois et de subventions…" 札束で地元の頬を叩くという、これまでと同じ構図です。福島の事故から何も勉強しなかった日本の国の姿です。



偏西風のおかげで、フクイチが出した放射能の9割が太平洋に流れたと記憶していますが、川内で事故が発生した場合、日本列島全体が川内原発の風下となります。福島の事故が収束していない現在、再起動承認が真っ当な判断とは私には思えません。