福島の事故が原発をめぐるドイツ国民の苦悩に再び火を付けた(DW-WORLD.DE):阿修羅♪

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原子力 2011年3月13日





福島の事故が原発をめぐるドイツ国民の苦悩に再び火を付けた







抗議者たちは全長45kmの人間の鎖を作った





アンゲラ・メルケル首相は、ドイツ国内の原子炉の耐用年数を延長させるとの政府方針を維持すると語った。一方、怒った抗議者たちは、原発反対のために4万の強力な人間の鎖を作った。



日本の福島原発の爆発事故を受けた恐怖の余波で、アンゲラ・メルケル政権は、ドイツ国内の原子力発電所の耐用年数を延長させる方針について、激しい批判を受けている。



メルケル首相は、ドイツ国内の原発は安全だが、教訓が得られるかどうかを見るために、政府は日本の事故を注視していると語った。



同首相は、地震で破損した福島原発炉心溶融の恐怖を考慮した、主要閣僚や原子力専門家との会議のあとに発言した。



「私たちは、ドイツの原発がどれだけ安全か知っており、日本で起きたような重大な地震や深刻な津波でも脅威に直面することはない」と、同首相は記者会見で記者たちに語った。



「しかし、私たちは日本で起きていることから、学べることはすべて学びたい。そして、数日や数週間後に、その分析から得られるものにはきちんと従いたい。」





人間の鎖







メルケル氏の原子力政策は再び精査されている





4万人を超える南ドイツの抗議者が、ネッカーヴェストハイム原発から近郊都市であるシュトゥットガルトまで、45キロメートル(28マイル)の人間の鎖を作り、ドイツ国内の原発の寿命を延ばす計画に反対する示威行動を行った。



この抗議行動は、金曜日の地震の結果として、日本の福島第一原発が爆発事故を起こすずっと前に計画された。しかし、この行動の主催者は、日本で起きたような炉心溶融の恐怖によって、参加者数はおそらく増えただろうと語った。



緑の党社会民主党が共催した今回の抗議行動は、ドイツ国内にある17の原発の運転を平均12年延長させる政府の計画への反応だ。ゲアハルト・シュレーダー前首相の政権は、10年前に、2021年までに全ての原発の運転を停止させる決定をしている。





激化する論争





日本の事故は、ドイツ国内の4州が今月末に選挙を控える中で、原子力の話題をドイツの政治的論争の前面に引き戻した。



緑の党の指導者であるクラウディア・ロートとジェム・オズデミルは、共同声明の中で、日本で可能性が指摘されている炉心溶融は、「全ての可能性に対処できる設備を備えた、日本のような高度技術国家でさえ、原発は制御不可能であり、非常に危険な技術である」ことを実証していると語った。



オズデミル氏は、メルケル氏が各党の指導者を「原発の安全性に関する緊急サミット」に招待するよう期待すると、ヴェルト・アム・ゾンターク紙に語った。





「政治に待ったなし」







原子力は危険で制御不可能だとロート氏とオズデミル氏は語った





メルケル氏が率いる保守・キリスト教民主同盟に所属する、ノルベルト・レットゲン環境相は、ドイツ国内の原子力安全システムは、日本で発生した事故を考慮して分析される必要があると語った。



「今回の事故は、非常に高度な基準を持つ国で発生した。そのため、私たちは今回の事故を非常に深刻に捉えている」と、同氏はWDR2放送で語った。「どのような状況があれば今回のような結果に至るのか、私たちは要因を探り分析する必要がある。あらゆる危険を防げるかどうかについての基本的な問題は、いま再びオープンにされ、今後取り組まれることになる。」



ギド・ヴェスターヴェレ外相は、原発の問題を切り出したことについて、国内の左派諸政党を間接的に非難した。



「日本ではいま1万人以上の人々が死んでいるのに、州選挙を控えているからと言って、ドイツの最初の反応が党派間の論争でいいはずがない。」





チェルノブイリ再来の恐怖







ネッカーヴェストハイムにはドイツの原発17ヵ所の1つがある





緑の党の国会での指導者であるレナーテ・キューナスト氏は、原発は閉鎖すべきとの党の要求に立った声明を発表した。



「私たちはいま、全体的な状況がどれだけ危機的か、そのような状況では原発がどれだけ制御不可能かを示す事故を目撃しているのかも知れない」と、同氏は語った。「私たちが自然を支配することはできない。自然が私たちを支配しているのだ。」



複数の調査によれば、ドイツ国民の大部分はこの数年一貫して原発に反対している。その理由は主として、1986年に発生したチェルノブイリの惨事の記憶からだ。この期間、南ドイツの一部に放射能の雨が降った。





執筆:ベルント・グレスラー、デビット・レヴィッツ、ベン・ナイト(ロイター, AFP, AP, dpa)

編集:トマ・タソバック












(投稿者より)



福島第一原発の爆発事故を受けたドイツの動きを、ドイチェ・ヴェレが伝えていますので、投稿いたします。テキストは英文ですので、発言部分は重訳になります。誤訳があるかも知れません。ご容赦ください。