ドイツの多文化主義は「完全な失敗だった」(DW-WORLD.DE):阿修羅♪

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移民 2010年10月16日





ドイツの多文化主義は「完全な失敗だった」





支持者への講演で、アンゲラ・メルケル首相は土曜日、多文化主義はドイツでは成功しなかったと語った。同氏は、移民はドイツ語を学び、ドイツ社会に融合しなければならないと強調した。





ドイツに多文化社会を建設する試みは「完全な失敗だった」と、アンゲラ・メルケル首相は語った。



「この取り組みは失敗だった。完全な失敗だった。」キリスト教民主同盟(CDU)党首のメルケル氏は、土曜日、ポツダムでの同党の青年会で講演した。同氏は、この運動を支えるために、十分なことが過去になされてこなかったと付け加えた。「この30〜40年の失敗は、すぐには穴埋めできない。」と、同氏は言う。



この発言は、姉妹党であるキリスト教社会同盟CSU)党首のホルスト・ゼーホーファー氏が金曜日の夜、多文化主義に反する同党の立場を打ち出した演説を受けたものだ。「多文化主義は死んだ」と同氏は語り、大きな喝采を受けた。



ゼーホーファー氏の発言に、ユダヤ人中央評議会総書記のシュテファン・クラマー氏が批判した。ラインファルツ・アム・ゾンタグ紙のインタビューの中で、同氏は、トルコや他のアラブ諸国からの移民は融合が難しいとする考えは、「無神経なだけでなく、全く無責任だ」と語った。





ドイツ語を話す移民はいまでも歓迎する





メルケル氏は講演で、労働市場で競争できるように、移民はドイツ語を学ばなければならないと強調した。「すぐにドイツ語を話さない人は、誰一人歓迎されない」と、同氏は語る。「(社会に)参加したい人は、法に遵うだけでなく、私たちの言語を習得しなければならない。」



それでも、メルケル氏は、熟練労働者をはじめとする移民が、ドイツや労働市場に重要であり続けることや、移民だけに国の社会システム上の負荷がかかることはないと力説した。



同氏は、毎年20万人のドイツ人が退職して労働市場から離脱し、更新されておらず、これが原因で、企業が労働力不足を理由にドイツを離れることがあり得ると指摘する。



しかし、メルケル氏は、移民労働者のために、高齢のドイツ人労働者が見過ごされてはいけないと語った。同時に、移民は「ドイツ国民が資格を得て、チャンスを与えられるよう、私たちができることをすべて行うまで」(ドイツにいるべき存在:投稿者補足)と見なされるべきではない、とも付け加えた。



メルケル氏は、クリスティャン・ヴルフ大統領の最近の発言を引用し、ドイツにすでに居住している移民はドイツ社会に融合するようさらに行動しなければならないと語った。



2週間前の、ドイツ統一20周年を記念する講演で、ヴルフ氏は、イスラムはいまやドイツの一部であると語っている。



メルケル氏は、「(イスラムは)ドイツの一部、これは明らかだ。サッカー選手の(メスト)・エジル氏だけがそうではない。」と、トルコ生まれのドイツ・ナショナルチームのメンバーを例に挙げて、語った。





執筆:マルチン・キューブラー(AFP, dpa, ロイター)

編集:アンドレアス・イルマー











(投稿者より)



ドイツの移民問題についてメルケル首相が講演したことを伝える、ドイツの国際放送ドイチェ・ヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかもしれません。ご容赦下さい。



従来の移民政策への総括・反省と受け取れます。政策転換が今後あるかもしれません。



フランスでも、ロマを追放して、他のEU諸国から厳しい非難を受けていますが、要は、経済目的の移民の存在が、国民統合を脅かす問題となって浮上してきたのです。フランスは排除に出ました。ドイツはあくまでも融合を進めるようですが、今後はその手法が変わるということでしょう。



日本でも、経済効果だけではなく、「国民統合」の観点からも、移民の問題が議論される必要があると思います。