「基軸通貨としてのドルの時代は終わりつつある―投資家」(Sputnik日本)

基軸通貨としてのドルの時代は終わりつつある―投資家」(Sputnik日本)









https://sputniknews.jp/20230517/16010094.html





【視点】米投資家ジム・ロジャーズ氏 ドルの時代が終わりつつある理由について語る





2023年5月17日, 16:44







© Sputnik / Evgeny Biyatov





スプートニク通信






米ドルは主導的地位を失い始めているが、米ドルに変わる同等の通貨が今日世界にはない。米国の投資家で作家のジム・ロジャーズ氏がスプートニクにこのように語っている。





ロジャーズ氏は、世界的に脱ドル化の流れが進んでいる理由について、次のように述べている。





「ドルが放棄され始めているのは、米国が史上最大の債務国であるためだ。多くの人がこの通貨を使うかどうかと思い始めているのは、将来的に問題が発生する可能性があるからだ。また、国際通貨は完全に中立であるべきであることは明らかだ。国際通貨は誰でも、どんな目的でも、何に使ってもいいのだ。しかし、今米政権はゲームのルールを変えようとしている。彼ら(米国)があなたに対して怒れば、止める(注:ドルを制限)こともできるのだ」




ロジャーズ氏によると、米国に友好的な国であっても、いつでも制限が適用される可能性があるという。





「そのため、米国の友好国の多くは、ドルに匹敵するものを探している。そして多くの米国のパートナーが自分たちに何かが起こるのではないかと心配しているため、そのプロセスは加速している」




しかし、ロジャーズによれば、ドルに代わる通貨は存在しないし、ドルと競合できる通貨はまだない。理論的には人民元がその役割を担うことは可能だが、完全な兌換通貨ではない。しかし、最終的にはドルに代わる通貨はいずれ見つかるだろう。世界は動いており、米国の通貨の時代は終わりつつある、とロジャーズ氏は結論付けている。







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最近、多くの専門家が、この1年で世界的にドル離れの傾向が強まったと指摘している。米国の投資家クレイトン・モリス氏は、ロシアを封じ込めるために行われた経済制裁が「逆説的に」ドル離れを加速させたと指摘している。また、メキシコ国立自治大学の政治経済学博士を取得したオスカー・ロハス氏も同様の見解を示しており、脱ドルのプロセスは2008年の経済危機後に始まったが、ウクライナ紛争で世界経済の二極化がさらに促進し、結果として通貨バスケット制の再構成をもたらしたと指摘している。





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―参考―













https://sputniknews.jp/20230518/16017618.html





【視点】欧米と日本の銀行は次々と破綻し、「酷い」リセッションが到来する=米著名投資家





2023年5月18日, 12:25







© AP Photo / Richard Drew





スプートニク通信






米国、欧州、日本では今後、銀行が次々と倒産し、「酷い」リセッション(景気後退)が到来する。ジム・ロジャーズ氏がスプートニク通信の取材に応じた中で指摘した。





ロジャーズ氏によると、経済状況が苦しい悪い場合、人々は次々と過ちを犯し、それが銀行業界における新たな倒産の引き金となるという。







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銀行が倒産し出すと政府は合併を呼びかける。どの銀行が弱く、どの銀行に問題があるかを判断し、そうした銀行を合併させ、これにより状況に対処する。ロジャーズ氏によると、米国政府は新たな失敗を阻止すると公に表明しており、投資家らは銀行システムの問題を把握できていないという。これにより状況はさらに悪化の一歩をたどる。人々は多くの過ちを犯し、過ちが蓄積し、銀行の倒産はさらに増えると指摘している。そして新たな倒産の波では規模がさらに拡大すると警告している。



また、各国の債務は2008年よりもさらに増えており、中国でさえ債務がある状況だという。





今回の状況は2008年よりもさらに悪化する。なぜなら、債務がはるかに拡大したからだ。米国だけではない。どこでもそうだ。中国にさえ債務がある。日本について言えば、それはもう……多くの国でどれほど債務が拡大したか、想像もできないほどだ。




ただし、ロジャーズ氏によると、こうした場合にいずれの政府も自らの過ちは認めず、他国に債務拡大の責任を押し付ける傾向にあるという。





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https://sputniknews.jp/20230519/16025435.html





「正しい評価を下すことは決してない」 米投資家ロジャーズ氏、国際金融機関の消滅を予想





2023年5月19日, 08:00







© AFP 2023 / STR





国際通貨基金IMF)、世界銀行米連邦準備制度理事会FRB)は今後消滅する可能性がある。米国の投資家で作家のジム・ロジャーズ氏が、スプートニク通信のインタビューで語った。





国際金融機関の将来について尋ねられたロジャーズ氏は、次のように答えた。





IMFや世銀で働く官僚たちは、自分の仕事を愛し、たくさん稼ぎ、国際社会で尊敬されている。私の知る限り、彼らは正しい評価を下すことは決してない。そして、常に過ちを犯す人たちは、最終的には消えていくのだ」




ロジャーズ氏は、IMFの古い年次報告書を見れば個別の国に関するIMFの肯定的な評価が見つかると強調し、「しかし5年後にその国は破産している」と述べた。







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同氏はFRBについて、米国にはその歴史において3つの中央銀行が存在したが、最初の2つは同じようにたくさんの過ちによって消滅したと指摘した。ロジャーズ氏は「そして現在われわれが持っているもの(FRB)も頻繁に過ちをおかしている。したがって最終的には消え去るだろう」と語った。



なお同氏は、FRBは2023年には消滅しないと指摘した。ロジャーズ氏は、FRBが消える前にIMFと世銀が「去る」と考えているが、これらの機関は世界で大きな影響力を持っているため、「今すぐに」ではないという。



スプートニク通信は先に、グローバルサウス(途上国、新興国などの総称)はIMFなどの国際金融アーキテクチャーの存続可能性に疑問を抱いていると報じた。グローバルサウス諸国は、IMFウクライナの要求通りに無条件で多額の資金を提供しているのは、IMFがもはや独立した金融機関ではなく、米国が影響力を行使する道具であることを物語っているとして、不満を示しているという。





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(投稿者より)



地銀の経営不振を初めとする米国の経済不安を余所に株価が上がり始めています。基軸通貨としての地位を失いつつあるドルが米国に帰り始め、国内でダブつき始めたドルが金融市場に流れ出したのかも知れません。引き続き様子を見たいです。