「ローマ教皇、カナダ先住民に謝罪。教会運営の寄宿学校跡地から多数の遺骨が発見された問題で。」(BBC NEWS JAPAN・Pars Today)

ローマ教皇、カナダ先住民に謝罪。教会運営の寄宿学校跡地から多数の遺骨が発見された問題で。」(BBC NEWS JAPAN・Pars Today)







(BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/62302763





ローマ教皇、カナダ先住民に「深くおわび」 同化政策の寄宿学校は「悲惨な誤ち」





2022年7月27日







ローマ教皇車いすに乗ってカナダの先住民と面会した





ローマ教皇フランシスコは25日、訪問先のカナダで演説し、カトリック教会が運営していた先住民同化政策の寄宿学校で先住民の子供が虐待を受けていた問題をめぐり、サバイバー(被害を生き延びた人)に許しを請いたいと述べた。





ローマ教皇アルバータ州エドモントン近郊マスクワチスの寄宿学校敷地内で、「深くおわびする」と述べた。



また、カナダで大半の寄宿学校を運営・管理していたカトリック教会の多くのメンバーの行為に対して「悲しみ、憤り、恥」を感じたとした。



ローマ教皇はこの学校制度は「悲惨な誤ち」だとし、先住民に対して「あまりに多くのキリスト教徒が犯した悪行について」許しを請いたいと述べた。



そして、謝罪は最初の一歩に過ぎず、癒しを促進するために虐待に関する本格的な調査が実施されなくてはないとした。



カナダでは昨年6月、サスカチュワン州の寄宿学校跡地で無記名の墓が751基見つかった。同年5月にも、ブリティッシュコロンビア州の寄宿学校跡地から子ども215人の遺骨が見つかった



カナダには19~20世紀、先住民の若者の同化を目的とした強制的な寄宿学校が130校以上あった。カナダ政府が資金を出し、宗教団体が運営していた。



こうした学校は、先住民の文化や言語を破壊するための政策の一環だった。





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ローマ教皇のカナダ訪問は、寄宿学校について謝罪するためのもの。教皇はこの旅を「改悛(かいしゅん)のための巡礼」と呼んでいる。



演説には先住民ファースト・ネイションズやメティス、イヌイットのサバイバーや先住民の指導者たちが立ち会ったほか、ジャスティン・トルドー首相と初の先住民出身のカナダ総督に就任したメアリー・サイモン氏が出席した。



謝罪を受け、サバイバーからは拍手が起きた。演説を聞くために遠方から足を運んだ人もいた。



演説に立ち会った寄宿学校のサバイバー、ブルース・アラン氏は、ローマ教皇の謝罪に感情が動かされたとしつつ、依然として多くの人がローマ教皇の対応を求めていると話した。



「おそらく多くのサバイバーは、今もかなり怒りを感じていると思う」と、アラン氏はBBCに語った。







ローマ教皇はカナダ・アルバータ州マスクワチスで先住民ファースト・ネイションズやメティス、イヌイットの人々と面会した





多くの人は、寄宿学校の約7割を運営していたカトリック教会が果たした役割について、教皇からの謝罪を求めている。



教皇は演説に先立ち、地元の教会で指導者と個別に面会し、寄宿学校の生徒の無記名の墓もあるとみられるアーミンスキン・クリー・ネイション墓地で黙とうを捧げた。



アーミンスキン寄宿学校跡地は、教皇が今回の訪問で最初に足を運ぶ場所の1つ。







「あらゆる虐待を受けてきた」 カナダの先住民寄宿学校問題、生存者が語る





寄宿学校の運営は1870年代から始まり、1996年に最後の学校が閉鎖されるまで続いた。その間、約15万人のファースト・ネイションズやメティス、イヌイットの子どもたちが家から連れ去られ、学校に入れられた。



2015年に真実和解委員会(TRC)が公表した、先住民同化政策をめぐる調査の転機となる報告書では、寄宿学校で虐待や病気、栄養失調にさらされたと、サバイバーが公に語っている。



寄宿学校では生徒3000人以上が死亡したと考えられている。TRCは報告書で、寄宿学校はカナダの先住民に対する「文化的ジェノサイド(集団虐殺)」の中心的要素だったと指摘した。





(英語記事 Pope sorry for 'evil' abuse at Canadian schools





関連トピックス 宗教 人権 児童虐待 教育 人種差別 カナダ 人種民族関係 子供







―参考―

















(Pars Today)

https://parstoday.com/ja/news/world-i101840





カナダ政府、「ローマ教皇先住民族への謝罪は不十分」





7月 28, 2022 19:50 Asia/Tokyo







ローマ教皇先住民族への謝罪





カナダ政府は、同国カトリック教会による先住民児童への虐待問題について、ローマ教皇による謝罪は不十分との認識を示しました。





カナダでは、1874年から1996年にかけて、15万人以上の先住民の子どもたちが家族から引き離され、カトリック教会が運営する寄宿学校に送られました。



これらの子供たちの多くはこの寄宿学校で、自分たちの母語を話すと殴打されたうえ、十分な食事も与えられず、性的虐待を受けるなどの扱いを受け、TRC・カナダ真実和解委員会はこれを文化的ジェノサイドと認定しています。



これらの児童は後に、寄宿学校を「死の学校」と振り返っており、人権擁護をうたうカナダにおける恐ろしい犯罪の実態を告発しています。



この問題は、昨年にカナダ西部ブリティッシュコロンビア州の学校跡地から215人の先住民族の子供の遺体が見つかったことで、再び注目を集めることになりました。それ以前の2018年には35の墓が、2012年にも2つの墓が見つかっています。



こうした中、ローマ教皇フランシスコは25日月曜、カナダを訪問し、一連の事件へのカトリック教会の関与を謝罪しました。



ワシントン・ポスト紙によりますと、カナダ政府は今回のローマ教皇の謝罪を十分なものとは認めていません。カナダ政府のこのような公式反応は、ローマ教皇がトルドー首相やカナダ総督のメアリー・サイモン氏らと面会するためにケベック入りした中で出されました。



ローマ教皇は27日水曜、カナダ政府高官を前にした演説で、再度謝罪するとともに、寄宿学校について「痛ましいこと」としました。







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タグ 人権侵害 カナダ 子供の殺害 ローマ教皇フランシスコ カトリック教会