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イージス・アショアの配備中止は、ワシントンへの依存を減らしたい東京の意向の表れだ―複数のアナリスト(Sputnik International)

イージス・アショアの配備中止は、ワシントンへの依存を減らしたい東京の意向の表れだ―複数のアナリスト(Sputnik International)









(Halt to Aegis Ashore Deployment Signals Tokyo's Intention to Cut Reliance on Washington - Analysts: Sputnik International)

https://sputniknews.com/analysis/202006161079626791-halt-to-aegis-ashore-deployment-signals-tokyos-intention-to-cut-reliance-on-washington---analysts/





イージス・アショアの配備中止は、ワシントンへの依存を減らしたい東京の意向の表れだ―複数のアナリスト







© CC BY 2.0 / US Missile Defense Agency





意見





2020年6月16日 06:32 GMT






モスクワ(スプートニク)―米国製イージス・アショア防空システムの配備を中止する東京の決定が2国間同盟に影響を与える可能性は低く、また、日本が抱える米軍基地の駐留費についての協議で東京がこれを梃子として使うことはまずないだろうが、これはワシントンからの自立を強めるという国の方針の範囲内に納まるものだと、専門家たちは述べる。





2017年12月、安倍晋三・日本首相は、北朝鮮が実施した弾道ミサイル実験に対応するために、それぞれ約9億ドルの費用が掛かるイージス・アショア・ミサイル防衛設備を2基設置する計画を承認した。



しかし、先日の月曜日、河野太郎防衛相は、東京が費用と配備スケジュールを理由としてイージス・アショアの配備を中止する意向であることを表明した。同大臣によると、その理由の1つとして迎撃ミサイルの安全な落下を保証することが困難であり、さらに、ハードウェアの再設計には時間と経費が掛かり過ぎるためとしている。



イースト・アングリア大学の国際関係と日本の外交政策の講師ラ・メイソン氏は、東京の動きは米国への依存を減らすことを意図する同国の長期的な戦略的利益に則したものだと、スプートニクに語った。



「このような決定を正当化する方法はいくらでもあるので、そのような説明の真実性はそれほど重要でない。政治的に言えば、日本の現在の自民党政権はこの地域の安全保障環境を、一方的な行動と米国への長期的な依存を減らすことを正当化できるよう、より直接的なものへと緩やかに変革したいと考えている。その意味で、この動きは日本の長期的な戦略目標と一致している」と、費用と技術的な問題を除いたこの決定の背後にある政治的な理由の有無についての質問に対し、メイソン氏は答えた。




一方、インド国会の主任研究員の1人で、インド世界問題評議会の運営理事会のメンバーであるラジャラム・パンダ博士によれば、日本国内でCOVID-19パンデミックに対する戦いが続いていることを考えると、この米国製防衛システムの費用という要因はこのような決定を行う上で重要な重みを持つ可能性がある。



トランプ大統領が政権に就いて以来、東アジアにおける米国の2つの同盟国である日本と韓国の両方で、安全保障経費の分担は厄介な問題になっている。タダ乗り論はかなり以前から存在していたが、日本の国内世論は大きく分かれている。安倍首相の側に何らかの説得力ある政治的理由があるとは私には思えないが、今回のパンデミック対応の経済的コストが意思決定の過程で重荷となったに違いない。そのため、当面の遅れが出ている」と、パンダ氏はスプートニクに語った。



現在約50,000人の米軍部隊と請負業者を抱える日本がイージス・アショアの配備を中止したことには、自立した安全保障政策を実施したいとの東京の意思を強調する狙いがあるが、これが軍事基地の駐留費に関するワシントンとの対話において梃子になるとは考えにくいことを、ラ・メイソン氏は述べた。



「特にこの分野における米日の政策立案者の間の密接な協力を考えると、そのようなあからさまな戦術を取ることはないだろうが、これがトランプ政権に対して、日本が安全保障分野で独自の力を行使することが可能であり、また、その意思があるというメッセージを送っているのは確かだ」と述べた。




また、ラジャラム・パンダ氏は、「北朝鮮からの絶え間ない脅威と中国との緊張」を重要な制約として引き合いに出し、その対話と防衛体制についての日本の最近の決定との関連性を疑った。







© CC BY 2.0 U.S. Missile Defense Agency / Aegis Ashore

日本防衛相が高い費用のためにイージス・アショアの配備を中止すると述べる






同時に、この専門家は、ワシントンから東京への潜在的な圧力は排除できないが、これが米日同盟に深刻な影響を与えることはないだろうと述べた。



「トランプ氏の国内における現在の状況―パンデミックと人種間の緊張―や、内向きの政策を考えると、同盟関係の見直しはどちらの側にとっても優先的でないと、私は考える。北朝鮮や中国からの脅威が続く限り、短期的にも長期的にも同盟関係を脅かすものがあるとは私には思えない。だからといって、日本に圧力を掛けることが米国に何らかの利益をもたらす場合、トランプ氏がその企てを諦めることはないだろう。日本がトランプ氏の要求全てに譲歩することはなさそうだ」と、パンダ氏は締めくくった。



ラ・メイソン氏によれば、米国との関係における日本指導層の現在の戦略は、米国による在日米軍の駐留費値上げ要求を背景にしたものを含めて、米国大統領選挙後の関係の変革のための「地均し」の表れかも知れない。





「決定それ自体が米日同盟に大きな影響を与える可能性は低いが、最近のトランプ大統領による日本への受入国経費の増額要請が同盟関係の円滑化に役立たなかったのは確かで、日本のどこか無関心な反応は、年末から新しい米大統領との新しい関係に移行することを予想して、自民党政府がその地均しを目立たないように行っているかも知れないことを示唆している」と、メイソン氏はスプートニクに語った。




一方、その専門家は、特に東京が配備中止を公表した場合、その後でワシントンが日本にシステムを配備するよう圧力を掛けるのは、たとえそれを決定したとしても容易ではないと指摘した。





記事で表明される見解や意見は、必ずしもスプートニクのものを反映していない。





タグ 2国間関係, 米国, 日本, イージス弾道ミサイル防衛, イージス・アショア