ラダックでの中国軍との衝突でインド兵3人が犠牲に(Sputnik日本)/インドと中国、外相が互いに抗議 係争地での衝突めぐり (BBC NEWS JAPAN)/インド兵10人、中国が解放 衝突後の交渉で=インド報道 (BBC NEWS JAPAN)

ラダックでの中国軍との衝突でインド兵3人が犠牲に(Sputnik日本)/インドと中国、外相が互いに抗議 係争地での衝突めぐり (BBC NEWS JAPAN)/インド兵10人、中国が解放 衝突後の交渉で=インド報道 (BBC NEWS JAPAN)









(Sputnik日本)

https://jp.sputniknews.com/incidents/202006167542734/





ラダックでの中国軍との衝突でインド兵3人が犠牲に







© AP Photo / Manish Swarup





災害・事故・事件





2020年06月16日 20:46(アップデート 2020年06月17日 21:27)






15日夜、ガルワン渓谷地区で発生した中国軍との衝突で、インド軍の将校1人と兵士2人が犠牲となった。インド軍代表が発表した。





発表では、「ガルワン渓谷でのデスカレーションの過程で、昨晩、犠牲者を伴う激しい衝突が発生した。インド側の犠牲者は将校1人と兵士2人。両国の軍高官は現在、状況の収拾のため会合を行っている」と述べた。







© AP Photo / Jason Lee/Pool

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インドのラージナート・シン国防大臣は、ラダック東部での状況について司令部幹部と討議を行っている。また、同相は、インドのナレンドラ・モディ首相に状況について説明を行った。



中国外務省の趙立堅報道官は、中国はインドに対し、国境での新たな事件に関連した抗議と上申を行ったことを明らかにし、また、中国政府は、インド軍は合意に違反し、越境を行い、中国軍を攻撃し、衝突を誘発したと強調した。





国境周辺の状況



ラダックの国境周辺地区の状況は、5月初めに国境のある地区で250人規模で中国軍とインド軍が数回交戦した後、緊張が高まった。両軍で100人超が負傷した。



インド宇宙研究機関の情報によれば、この1ヶ月の間、中国はラダックの国境地帯に装甲車を配備し、部隊を増強していた。インドもまたこの地域に追加的に4大隊を派遣した。



インドは、中国軍はラダックとシッキムにある実際に2国を管理する国境線に沿った通常のパトロールを妨害していると主張した。一方、中国政府は、両国軍の緊張増加は、インド兵の中国領内への侵入によって引き起こされたと強調している。





関連ニュース





タグ インド, 中国











(BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/53088340





インドと中国、外相が互いに抗議 係争地での衝突めぐり





2020年06月18日







Reuters

インドと中国は国境から2キロの範囲には銃器を持ち込まないことで合意している






インドと中国が国境を争うヒマラヤ山脈地帯で衝突し、インド兵が少なくとも20人死亡したことを受け、両国の外相が17日電話会談し、互いに抗議を表明した。



インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相は、同国領土に中国が建造物を作ろうとしたと主張。一方、中国の王毅外相はインド部隊が最初に攻撃したと訴えた。



ただ、両外相とも事態を悪化させないことを約束した。





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北部ラダック地方で15日に発生した衝突では、兵士らはこん棒などで戦い、銃撃戦にはならなかったとされる。



係争地で両国が衝突し死者が出たのは、過去45年以上で初めて。



中国は死傷者を明らかにしていない。インドのメディアは、中国兵の死者は40人以上だとの未確認情報を伝えている。







15日の戦闘は実効支配線(Line of Actual Control)が引かれているガルワン渓谷(Galwan Valley)で起きた





インドのナレンドラ・モディ首相は17日、テレビ演説で衝突について初めて言及。国民の死を「無駄にはしない」と述べた。



また、インドは「兵士が中国軍と戦って死んだことを誇りに思う」とし、「インドは平和を望んでいるが、挑発されればどんな状況にあろうと、相応の仕返しが可能だ」と話した。





両外相は何を話した?



電話会談後、インド政府は声明を発表。戦略上の要衝であるガルワン渓谷で、事実上の国境である実効支配線(LAC)のインド側に、中国軍が建造物を建てようとしたとした。



また、そうした行動は「周到に計画されたものであり、暴力と犠牲者を生む直接の原因となった」とし、中国に「間違いを正す」よう求めた。



一方、中国政府の声明で王氏は、「中国は改めてインドに強い抗議を表明するとともに、インドに詳細な調査と(中略)同じことが起こらないために挑発的な行動の中止を要求する」と述べた。



さらに、「双方は話し合いによって問題を解決し、国境を安全で安定した場所にすべきだ」と付け加えた。





取っ組み合いの戦闘



衝突は、急峻(きゅうしゅん)で岩が多いガルワン渓谷で起きた。



インドのメディアは、両軍兵士は取っ組み合いを繰り広げ、「殴打されて死んだ」人もいたとした。川に落ちたり落とされたりした兵士もいたと報じた新聞もあった。







Reuters

ガルワン渓谷の衛星写真






インド陸軍は当初、インド軍の将校1人を含む3人が死亡したと発表した。その後、インド部隊の17人が死亡し、「戦闘での死者は合計20人」になったとした。



匿名のインド軍高官はBBCに、衝突時はインド兵55人に対し、中国兵は300人ほどいたと説明。「我々は有刺鉄線を巻きつけた金属の棒で頭を殴打された」と述べた。



この衝突により、インドでは中国国旗を燃やすなどの抗議行動が起きている。



一方、中国が死傷者を明らかにしてないことについて、政府は国内で国粋主義的な雰囲気が高まることを嫌っている可能性があると、BBCのロビン・ブラント記者が北京から伝えている。





あいまいな国境



実効支配線の境界はあいまいだ。川や湖、山頂付近の雪などが、境界の確定を難しくしている。世界最大規模の中国、インド両軍は、至る所で遭遇している。



1975年にはインド北東部アルナーチャル・プラデーシュ州の国境付近で銃撃戦があり、インド兵4人が死亡した。



以来、両軍による発砲は起きていない。



両国は過去30年間で何度か協議を重ねてきたが、国境問題は未解決のままだ。





高まっていた緊張



ここ数週間は、国境付近で双方の緊張が高まっていた。



インドは、中国がガルワン渓谷に数千人の部隊を送り込み、インドの領土を3万8000平方キロにわたって占拠していると主張している。



5月には、北東部シッキム州の国境付近で両軍部隊の衝突があった。同州では2017年にも、中国が国境を広げようとしたことをきっかけに衝突が発生した。







Press Information Bureau

インドがラダックに道路を建設したことをめぐって中国との間の緊張が高まった






一方インドも、ラダックの実効支配線に沿った遠隔地に新たな道路を建設している。有事の際に部隊や物資の素早い移送を可能にするもので、こうしたインフラ整備に中国は強く反発している。



これまで両国が戦争状態となったのは1962年のみ。この時はインドが屈辱的な敗北を喫した。





(英語記事 India and China exchange protests over clashes





関連トピックス インド 中国 アジア 軍隊











(BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/53103129





インド兵10人、中国が解放 衝突後の交渉で=インド報道





2020年06月19日







AFP

衝突で死亡したインド兵の葬儀が18日、執り行われた






インドと中国の軍が国境を争うヒマラヤ山脈地帯で衝突し、インド兵20人以上が死亡した紛争で、中国はインド兵10人を解放したとインドのメディアが18日伝えた。



インド紙インディア・トゥデイの編集主任シヴ・アルー氏は、両国が17日に交渉し、インド兵10人が18日夕方に解放されたとツイッターに投稿した。



インド紙ヒンドゥーは軍関係者の話として、解放されたインド兵には中佐1人と少佐3人が含まれていると報じた。



インド政府は兵士の解放や行方不明について明らかにしていない。





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インドと中国の衝突は北部ラダック地方のガルワン渓谷で15日に発生。インド兵に多数の死者と、76人以上の負傷者が出ており、両国の緊張が高まっている。



中国は自軍の死傷者について公表していない。



インドと中国は互いに領土を侵入されたと主張している。全長3440キロに及ぶ両国の国境はあいまいで、地形の変化とともに変更されている。





くぎを付けた鉄の棒を使用か



インド兵解放のニュースに先立ち、衝突の際に中国軍が使ったとされる武器が18日、明らかになった。



国境警備に当たるインド軍の幹部からBBCが入手した写真には、多数のくぎが付けられた鉄の棒が写っている。幹部は中国軍が使用したものだとしている。







中国軍が使用したとされる武器の写真。BBCがインド軍関係者から入手した





この写真はツイッターで拡散されており、インドで怒りの声が出ている。写真について、インドも中国も当局はコメントしていない。



両国は1996年、緊張悪化を防ぐため、係争地での銃器や爆弾を禁止することで合意している。



メディアによると、今回の衝突は標高約4300メートルの険しい尾根部分で発生。氷点下の気温の中、急流のガルワン川に落下した兵士もいたという。







EPA

インド北部ラダック地方へと続く道路を進むインド軍の車両(17日)






保有国の両国が国境付近で銃器を使わずに衝突したのは、これが初めてではない。



先月も、ラダック地方のパンゴン湖や北東部シッキム州で両国兵士が殴り合うなどした。



最後に銃撃があったのは、1975年にインド北東部アルナーチャル・プラデーシュ州の国境付近で起きた衝突で、インド兵4人が死亡した。以来、両軍による発砲は起きていない。





双方が主権を主張



インドと中国の国境地帯ではこのところ小さな衝突が起きていたが、死者が出たのは過去45年以上で初めてだった。



インドのメディアは、中国兵も40人以上が死亡したとの未確認情報を伝えている。



中国当局は18日、「ガルワン渓谷地域の主権」を主張。インド当局はこれを、「誇張であり受け入れられない」と反論している。







15日の戦闘は実効支配線(Line of Actual Control)が引かれているガルワン渓谷(Galwan Valley)で起きた





17日には、インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相と中国の王毅外相が電話で会談。インド外務省の報道官によると、両外相は「全体状況を責任ある方法で扱うことで合意した」。



電話会談後、インド政府は声明を発表。戦略上の要衝であるガルワン渓谷で、事実上の国境である実効支配線(LAC)のインド側に、中国軍が建造物を建てようとしたとした。



また、そうした行動は「周到に計画されたものであり、暴力と犠牲者を生む直接の原因となった」とし、中国に「間違いを正す」よう求めた。



一方、中国政府の声明で王氏は、「中国は改めてインドに強い抗議を表明するとともに、インドに詳細な調査と(中略)同じことが起こらないために挑発的な行動の中止を要求する」と述べた。







Reuters

ガルワン渓谷の衛星写真






インドは、中国がガルワン渓谷に数千人の部隊を送り込み、インドの領土を3万8000平方キロにわたって占拠していると主張している。



両国は過去30年間で何度か協議を重ねてきたが、国境問題は未解決のままだ。





(英語記事 China 'releases Indian soldiers' after border clash





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