コロナウイルスのために金相場の上昇傾向が保たれている (RFI)

コロナウイルスのために金相場の上昇傾向が保たれている (RFI)









(Le coronavirus maintient la tendance haussière des cours de l'or: RFI)

http://www.rfi.fr/fr/podcasts/20200520-le-covid-maintient-la-tendance-haussi%C3%A8re-cours-lor





コモディティ・コラム





コロナウイルスのために金相場の上昇傾向が保たれている





発表 2020年5月20日11:44・更新 2020年5月20日11:45







このパンデミックの時に、貴金属はかつてない程に安全な逃避資産だ。 gold.fr





記者 クレール・ファージュ






金はCovid-19に直面する国々の低金利と底知れぬ債務による恩恵を受け、月曜日に7年間の最高水準に達した後もなお上昇傾向にある。





5月19日火曜日、金のオンスが再び上昇を始めた。前日、モデルナ社研究所がCovid-19感染症のワクチンについて有望な治験結果を発表した後、この貴金属は1,800ドルにまで近づき、その後1,730ドルに戻った。このニュースにより株式市場の信頼感が一時的に回復し、その反動で金地金が値を下げたが、高いボラティリティにも係わらず金の上昇傾向が続いている。





パンデミック時代の逃避資産



このパンデミックの時代、この貴金属はかつてない程の逃避資産だ。投資家はこの衛生危機がいつまで続くのかについて、また、特にこれによる中長期的な経済的影響について自問している。しかし、火曜日に米国の4月の新規住宅着工件数が30%減少したことが分かった。





経済的リスクと中米間の緊張の高まり



これらが、世界一の経済大国の失業率が20~25%に上昇する可能性のあるとの米FRB議長の悲観的な予測に加わる。ジェローム・パウエル氏が今回の危機について、1929年の規模にはならないと考え、米国がマイナス金利になる可能性を排除したとしても、これらの金利は大西洋の両側で非常に低いままであり、Covidの影響を受ける国々の莫大な負債にも不安を感じている投資家たちが最早利益を受けることはない。さらに悪いことに、中国と米国の間で緊張が高まっている。これは世界経済にとって決して良い兆候でない。





史上最大のETF投資額



金地金への投資は、金宝飾品の売上減少をかなりの程度埋め合わせた。自宅待機の期間中、宝石商たちはシャッターを降ろしていた。そのため、金宝飾品の世界最大の消費者である中国人とインド人は第1四半期の購入を減らしていた。さらに、彼らの通貨にも圧力が掛かっていた。しかし、金地金にリンクしたファンドやトラッカーへの投資はこの4年間で最も大きく増加した。その量は現在3,185トンで、史上最高の水準に達している。同様に、特に西欧諸国で、個人が昨年の同時期と比べて36%多く金を購入した。





減少する鉱業生産



中央銀行はその間、昨年よりも遅いペースで金の備蓄を続けたが、彼らは正に他に多くの支出を抱えている。それでも、金の生産はパンデミックによって混乱が続いている。これは第1四半期に3%低下し、この5年間で最低の水準になった。南アフリカでは、Covid-19の衛生対策により鉱業活動が速度を落とした。また、ロシアでは軍がポリウス社のシベリアに保有する最大の金鉱床の近くに野戦病院を設営した。





好業績の金採掘業者



この生産量の低下と予防対策の実施コストにも係わらず、外国の鉱山会社は、カナダ大手のバリック社からテランガ社・エンデバー社のような西アフリカで活動する最小の企業まで、金相場の高騰のお陰で第1四半期に良好な利益を収めた。





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