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日本で、教皇フランシスコが核抑止の論理を非難する (RFI)

日本で、教皇フランシスコが核抑止の論理を非難する (RFI)











(Au Japon, le pape François dénonce la logique de la dissuasion nucléaire: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20191124-nagasaki-pape-francois-denonce-logique-dissuasion-nucleaire





日本教皇フランシスコ安倍晋三バチカン





日本で、教皇フランシスコが核抑止の論理を非難する





記者 RFI





発表 2019年11月24日・更新 2019年11月24日12:33








1945年8月6日に米国が爆弾を投下した場所から遠くない、広島平和記念館の式典での教皇フランシスコ、11月24日日曜日。

Vincenzo PINTO / AFP






日曜日、長崎、そして続いて広島と、1945年に原子爆弾に襲われた日本の諸都市で、教皇フランシスコは核抑止という邪悪で弁護の余地なき原則に反対を訴えながら、核兵器の廃絶を呼び掛けた。





日曜日の叩き付けるような雨の中、1945年8月9日に米国の水素爆弾が爆発した長崎の爆心地で、フランシスコは教皇として初めて核兵器保有の道徳的違法性に反対を表明したと、RFI東京特約記者フレデリック・シャルルは分析する。バチカンはこれまで核兵器の破壊力への反対を掲げるに留まり、核抑止を最小の必要悪と考えていた。





「偽りの安全」





国際的な平和と安定は、相互破壊の恐怖や全滅の脅威を与えることを意図したいかなる試みとも相容れない、と教皇は付け加えた。教皇は、世界の緊張を悪化させると彼が考える「偽りの安全」について言及しながら、「核兵器や他の大量破壊兵器保有は最適な対応でない」と訴えた。





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その後、このアルゼンチン人のイエズス会士は、兵器産業全てを非難した。「今日の世界では何百万人もの子供や家族が非人道的な状況の中で生活しており、絶え間なく破壊度を増す武器の製造・改良・保守・販売にお金が使われ資本が投入されるのは、空に向けて神への侮辱を叫び続けることだ」と彼は言葉を発した。







長崎・原子爆弾爆心地での教皇フランシスコ、2019年11月24日。

REUTERS/Remo Casilli






「犯罪」





続いて、長崎の3日前に歴史上初めて原子爆弾の犠牲となり78,000人が即死した都市・広島でも、教皇フランシスコは同じトーンを保ち続けた。「今日ではかつて無い程に、軍事目的での原子力の使用は人間とその尊厳だけでなく、私たちの共通の家における未来の全ての可能性に対する犯罪だ」と、彼は明言した。



日本国民はキリスト教徒が僅か3%で、教皇の訪問に殆ど関心がない。しかし、核兵器保有に反対を表明したため、日本で衝撃を引き起こしている。彼は平和憲法を見直したいとの安倍晋三首相の意向に反対する人々を喜ばせている。そして、彼は日本政府を当惑させている。日本政府は核兵器禁止条約をいまなお批准していない。国連加盟国の3分の2がそれを済ませているのにだ。





分断された日本国民





しかし、教皇のこの闘いに対する日本の保守や国家主義のマスコミの論調は厳しく、これを非現実的だと評価していると、RFI東京特約記者ブルーノ・デュバルは報告している。ある年金生活者も同じ意見だ。彼は考える。「これらの平和主義的な主張には大いに憂慮している。日本は中国と北朝鮮という2つの独裁政権の脅威の下で生きている。そのため、教皇が何を考えようと、私たちを守ってくれる米国の核の傘は不可欠だ。また、日本は敵に対して身を守ることを妨げている1947年の平和憲法を改正することで、再武装をした方が良い。」



しかし、誰もが同じ意見ではない。平和主義に強い愛着を持つ仏教徒を名乗るこの日本人のようにだ。彼は説明する。「私は教皇のスピーチに感銘を受けた。さらに、長崎のような象徴的な場所で彼がそれを表明したことに私を強い刺激を受けた。核廃絶について私の見方は彼と同じだ。唯一の核兵器被害国である日本が国連条約への署名を拒否していることにも憤りを感じている。」





核の傘





1000万人を超える日本人が、世界中の核兵器の禁止を求める請願書に署名した。しかし、安倍晋三政権は全く聞きたがらない。自国の安全のために日本が強力な同盟国・米国の核の傘を無くすことは出来ないと、彼は考えている。







―参考―



教皇の日本司牧訪問 教皇のスピーチ 核兵器についてのメッセージ 長崎・爆心地公園 2019年11月24日カトリック中央司教会)



教皇の日本司牧訪問 教皇のスピーチ 平和記念公園にて 2019年11月24日、広島カトリック中央司教会)