ドルよさらば?日本と中国が保有米国債を売却している (Sputnik International)
(Goodbye Greenback? Japan and China Sell Off Their US Treasuries: Sputnik International)
https://sputniknews.com/business/201911231077385571-goodbye-greenback-japan-and-china-sell-off-their-us-treasuries/
ドルよさらば?日本と中国が保有米国債を売却している
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経済
20:17 23.11.2019
記者 ティム・コルソー
近年、少なくとも2つの国がドル建て資産を、はっきり言うと、米国債―財務省証券―に対する投資を著しく減らし始めている。ロシアはこれらのほぼ全てを売却し、一方、中国は国のポートフォリオにおけるこれらの割合を著しく減少させた。
世界における2つの米長期国債の最大保有国である日本と中国がこの数ヶ月の間に米国債の相当な割合を売ったと、公式のデータは示している。
日本は2019年8月まで米国債保有額を緩やかに増やした後に、長年首位を保っていた中国を凌いで外国人保有者のリストの首位に就いた。しかし9月、同国は総保有額1兆1740億ドルから289億ドル相当という途方もない額の米国債を放出した。
THIS IS SUPER SCARY. The USA is having trouble funding the USA $TRILLION deficit, because no one wants to buy USA Treasuries at low interest rates. So the Federal Reserve is having to buy them. They are doing it "secretly" through the repo market so not to cause a panic.
— Thomas Kaine (@thomaskaine5) 2019年11月10日
かつて米国債所持者リストの筆頭だった中国は、2019年6月以降、今度は約100億ドル相当の国債を売っている。米国との間で進行中の貿易紛争の最中、中国は2018年9月から2019年9月までの間に総額490億ドルの米国債を放出した。
中国の戦略は貿易紛争のためだとの説明が可能だが、それでは日本の売却が説明できない。エコノミストたちによると、連邦準備制度理事会は2019年7月以降の3度の金利減少によって信号を送っていた。10月30日、連邦準備制度理事会は金利を1.5~1.75%の範囲まで引き下げた。アナリストたちは、規制機関はこのように動くことで米国債の収益性を減らしてきた。また、この動きはマイナス圏に転じるまで金利を更に押し下げたいとの連邦準備制度理事会の意向を示しているかも知れないと述べた。
© Sputnik / Alexandr Demyanchuk
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近頃、米長期国債を売却を進めているのは中国と日本だけではなく、ロシアは2018年と2019年の間にこの資産を事実上ほぼ完全に売り払った。ロシアはそれ以前に約920億ドル分の米国債を保有していた。この動きから得られた資金はその後同国の思い切った金準備増強に使われ、ロシアはこれにより2018年と2019年前半に最大の金購入国の1つになった。中国はこの後に続いた様子で、この格付けの第2位に納まっている。
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タグ 米国債, 中国, 日本