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「『インド太平洋戦略』の行方」(人民網日本語版):阿修羅♪

「『インド太平洋戦略』の行方」(人民網日本語版):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/18/kokusai22/msg/128.html









http://j.people.com.cn/n3/2018/0222/c94474-9428821.html





「インド太平洋戦略」の行方(1)





人民網日本語版 2018年02月22日15:36





トランプ政権はここ2カ月間に、重みのある戦略文書「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「核態勢の見直し」を公表した。これらの報告は国の安保、防衛、核の3つの視点から戦略と政策を定めた。現在米国が実施を急ぐ「インド太平洋戦略」を導き、支えるものとなる。(文:呉敏文<国防科技大学情報通信学部>。中国青年報掲載)



2017年11月初めのトランプ米大統領の東アジア訪問は、「インド太平洋戦略」が新政権のアジア太平洋戦略となったことを明示した。米国が「インド太平洋戦略」を実行するのは、インド洋―太平洋地域において、政治(民主主義の価値観)、外交(徒党を組む)、軍事(軍事演習、武器売却)などの総合的手段を講じて、中国の台頭を抑え込み、中国の影響力を弱めることで、自国の覇権的地位を維持・確保することが目的だ。



「インド太平洋戦略」の中核となる米日印豪4カ国において、米国は「盟主」であり、日豪は米国のアジア太平洋同盟体制において「北の錨」「南の錨」とされている。そしてインドは米日が仲間に引き入れようと力を込めている対象だ。この戦略は中国の発展に対する地域の一部の国の焦慮と不適応に符合するため、一連の反応を引き起こした。





■米国:同盟と利益を求める





安倍首相は早くも2007年に中国を念頭に置く米日印豪「4カ国グループ」の構築を提唱したが、訳あって棚上げされた。2018年1月18日に地域防衛フォーラム「Raisina Dialogue」がインドの首都ニューデリーで開催された。学術フォーラムではあるが、ある程度において米日印豪の合同対話を実現した。



米国はこれと同時に、地域の他の国々との軍事協力も全面的に進めている。



ベトナムは南中国海の監視・抑制において有利な位置にあり、米国の「インド太平洋戦略」の重要な足がかりだ。このため米国はベトナムとの関係改善を急いでいる。米国は2017年5月、沿岸警備隊の退役艦ハミルトン級長距離カッター「モーゲンソー」をベトナムに供与することを決めた。今年1月25日にはマティス国防長官がハノイを訪問し、米空母による3月のベトナム訪問を決めた。米空母のベトナム訪問は1975年のベトナム戦争終結後初となる。



シンガポールは米国にとって「インド太平洋戦略」の鍵を握る国の1つであり、チャンギ海軍基地は米軍が東南アジアにおける唯一の足場だ。2017年10月21日にシンガポールのリー・シェンロン首相が訪米した際、トランプ大統領は「過去数10年間、われわれは良好な関係を保ってきたが、今ほど緊密であったことはない」と述べた。



同盟を結んで自らの国益を実現するのは、米国の基本的行動パターンだ。湾岸戦争でもコソボ紛争でも米国はそうした。だがビジネスマン出身のトランプ大統領は、より直接的、露骨に利益を図る。初の訪日でトランプ大統領は日本に対して、日米貿易で大きな利益を得ていることを批判したうえ、安全保障で一層の負担を要求した。第2の訪問国である韓国でも同様に安全保障で一層の費用負担を要求したうえ、米韓自由貿易協定の再交渉をすると脅した。





■日本:能力は限定的、外国の支援を取りつける





日本の安倍首相は「インド太平洋戦略」を最も早く提唱し、最も積極的に推し進めてきた。朝鮮の核・ミサイル実験から、安倍首相も日本世論も、日本は差し迫った大きな「国難」に直面していると考えている。米国の後ろ盾は日本の国家安全保障の礎であり、米国を引きつけるため、日本は「インド太平洋戦略」の実施に積極的についていき、さらには牽引さえしなければならない。



このため日本はF-35ステルス戦闘機など米国による先端兵器の日本配備を積極的に後押ししている。現在、日本では沖縄の米軍嘉手納基地、山口県の米軍岩国基地青森県三沢基地F-35が配備されている。2021年までに三沢基地だけでF-35Aは80機余りが配備される。日本の小野寺五典防衛相は、卓越した性能を持つF-35の日本配備は安全保障上重大な意義を持つと述べた。



日本は現有のミサイル防衛システムの更新も積極的に図っている。2017年12月9日、日本政府は陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備を決定したうえ、THAAD配備も積極的に求めた。米日は合同軍事演習も強化し続けている。



日本は米日統合作戦の強化と同時に、軍事協力においてオーストラリア、インド、ベトナムなどに目をつけて、外国の支援を多く得ようとしている。地理的中枢に位置するオーストラリアとの協力は、南太平洋と東インド洋における日本の軍事活動能力を著しく高める。2018年1月18日、オーストラリアのターンブル首相は訪日時、日本との合同演習、情報共有、防衛産業協力が増えるだろうと表明した。



日本はインドとの防衛関係も強化し続けている。2017年9月13日、安倍首相はインドを訪問し、モディ首相と会談した。両首相は高速鉄道、貿易、防衛などの分野の協力について話し合った。インドは日本の飛行艇US-2の購入を計画しており、日本と原子力協力事業も始める。(編集NA)





人民網日本語版」2018年2月22日











http://j.people.com.cn/n3/2018/0223/c94474-9429332.html





「インド太平洋戦略」の行方(2)





人民網日本語版 2018年02月23日15:25





トランプ政権はここ2カ月間に、重みのある戦略文書「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「核態勢の見直し」を公表した。これらの報告は国の安保、防衛、核の3つの視点から戦略と政策を定めた。現在米国が実施を急ぐ「インド太平洋戦略」を導き、支えるものとなる。(文:呉敏文<国防科技大学情報通信学部>。中国青年報掲載)



2017年11月初めのトランプ米大統領の東アジア訪問は、「インド太平洋戦略」が新政権のアジア太平洋戦略となったことを明示した。米国が「インド太平洋戦略」を実行するのは、インド洋―太平洋地域において、政治(民主主義の価値観)、外交(徒党を組む)、軍事(軍事演習、武器売却)などの総合的手段を講じて、中国の台頭を抑え込み、中国の影響力を弱めることで、自国の覇権的地位を維持・確保することが目的だ。



「インド太平洋戦略」の中核となる米日印豪4カ国において、米国は「盟主」であり、日豪は米国のアジア太平洋同盟体制において「北の錨」「南の錨」とされている。そしてインドは米日が仲間に引き入れようと力を込めている対象だ。この戦略は中国の発展に対する地域の一部の国の焦慮と不適応に符合するため、一連の反応を引き起こした。





■インド:中国の戦略的意図を誤解





ここ数年で、インドにとって中国は核兵器開発、ミサイル開発、先進的武器導入の「専門的」仮想敵となった。中国は「一帯一路」イニシアティブに主導される「海外展開」戦略を実行し、パキスタンでグワダル港と中国パキスタン経済回廊を建設している。これにインドを標的とする意味合いはないが、インドは「脅威」を感じている。モディ首相は就任後、インドの「ルック・イースト」政策を「アクト・イースト」戦略として実行に移した。インドの「アクト・イースト」戦略の最も頼りになるパートナーがシンガポールだ。2007年に両国は「空軍二国間協定」に署名し、2008年には「陸軍二国間協定」に署名。両国海軍は1994年から合同演習を定期的に実施している。2017年11月29日、シンガポールのウン ・ エンヘン国防相が訪印し、インドのシタラマン国防相と両国海軍の協力協定に署名した。海洋安全保障協力、合同演習の実施、相手国の海軍施設の一時使用及び後方支援業務の提供を含む内容だ。



インドは中国と地政学的競争、軍事競争を行う姿勢を見せているが、これは完全に中国の戦略的意図に対する誤解または曲解に基づくものだ。中印は共に多くの人口を抱える発展途上国であり、経済発展と民生改善が主要課題だ。したがって地域の平和が双方にとっても最も肝要な共通利益であり、中印は軍備競争ではなく実務協力を繰り広げるべきだ。





■オーストラリア:両賭けは継続不能





オーストラリアは「ミドルパワー」となることを基本的戦略目標とし、国際政治において一角を占めることを望んでいる。だが人口は少なく、経済・軍事力は強くなく、総合国力は限られており、世界の地政学において際立った役割を演じているわけではない。国際社会に対する発言力と影響力を強化するため、オーストラリアは対外関係の主軸を米国との特別な関係の発展に置いている。これが「インド太平洋戦略」への参加を決定づけている。



オーストラリアは国家安全保障を米国のアジア太平洋覇権体制に長年依存している。民主・自由の価値観を基礎とする西側国というのが、自らの位置づけだ。国家安全保障上の利益と価値観の指向がオーストラリアを軍事・外交面で米日に一層接近させている。経済も対米依存が強い。オーストラリア外務貿易省の2016年の統計では、米国の対豪投資残高は1兆豪ドル近くで、中国の対豪投資残高の約10倍だ。だが中国は2010年以降ずっとオーストラリア最大の貿易相手国の座にある。2016年に中豪間の貿易額は1078億米ドルに達し、オーストラリアの黒字は335億米ドルを超えた。2016年に中国人観光客のオーストラリアでの消費額は460億元にも上った。



価値観及び安全感と正反対の多大な経済的利益によって、オーストラリアは選択のジレンマに陥っている。2017年11月23日に14年ぶりに発表した外交政策白書で、オーストラリア政府は「中国との強大で建設的な関係の発展に尽力する」とする一方で、中国の台頭がもたらす試練を誇張し、西太平洋地域でのプレゼンスの維持を米国に強く求めた。これについて、オーストラリア国立大学のヒュー・ホワイト教授は「中国に頼って豊かになり、米国に頼って安全になる」というオーストラリアの考え方は幼稚でおかしく、継続不能でもあると指摘する。



「インド太平洋戦略」は理論的基礎も行動モデルも、イデオロギーや敵と味方の陣営を分ける冷戦思考を反映しており、グローバル化の大きな流れの中での経済統合、文化的包摂、政治的多元化、利益の共有という時代の訴えと逆行するものだ。人的交流が活発化し、経済活動が融合し、文化心理が開放的になっていく社会形態において、互いに融合し切り離せない利益の交わりの中において、「インド太平洋戦略」はどこへ向かうのか?4つの当事国は本当に真剣に考える必要がある。(編集NA)





人民網日本語版」2018年2月23日