「日本の4~6月期GDPが年率27.8%低下、史上最大の減少幅」(RFI・BBC・中国網)
(L'économie japonaise continue de plonger en raison de la pandémie: RFI)
https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20200817-japon-l%C3%A9conomie-continue-plonger-%C3%A0-cause-coronavirus
日本経済はパンデミックのために低迷が続く
発表 2020年8月17日14:11・更新 2020年8月17日17:43
日本・川崎、三菱の工場の従業員がフェイスシールドと防護マスクを着用してコロナウイルスに立ち向かう。 REUTERS/Issei Kato
文 RFI
第2四半期の日本のGDPは前四半期と比較して7.8%(年率ベースで27.8%)の歴史的な減少に見舞われた。コロナウイルスが家計消費・設備投資・輸出の減少を引き起こした。
報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル
世界第3の経済大国にとって、この急落は3四半期連続の縮小の兆候だ。安倍晋三政権が緊急に景気刺激策を準備したにも係わらず、速やかな景気の回復は全く見込めない。
首相が8年前に権力の座に就いてから積み重ねてきた成長は、コロナウイルスの世界的な大流行のために数ヵ月で全て蒸発した。
構造改革の欠如
4~6月期の年率27%の減少が発表されたが、この時は更に、安倍晋三氏が東京の病院に入院した。首相は疲れ果てたと人々は言う。彼は慢性潰瘍性大腸炎を患っている。成長戦略アベノミクスの父は、その日のうちに退院した。メディアによると、これはただの定期健康診断だ。
日本のGDPのこの歴史的な急落は、まさにアベノミクスの限界を示している。安倍晋三氏は、日本が特にデジタルの分野で中国との競争に立ち向かうことを可能にする構造改革を実施しなかった。規制緩和は遅れている。政府はいまなお新興企業を犠牲にして大企業を特別扱いしている。
アナリストたちは、日本のGDPがコロナウイルス前の水準に戻るには2022年まで待つ必要があると考えている。
日本 経済 安倍晋三 コロナウイルス
(BBC NEWS JAPAN)
https://www.bbc.com/japanese/53802810
日本経済、戦後最悪の落ち込み 4~6月期は27.8%縮小
2020年8月17日
Getty Images
日本の内閣府は17日、2020年4~6月期の国内総生産(GDP)が前期比年率27.8%縮小したと発表した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)に取り組む中で、現行基準の1980年以降で最悪の落ち込みとなった。
この日に発表された減少率はアナリスト予想をわずかに上回った。マイナス成長となるのは3四半期連続で、GDP統計をさかのぼることができる1955年以降で最大の落ち込み。
今回の数字は、世界各国が直面する深刻な経済的影響を鮮明に浮き彫りにした。
日本は今年初め、GDPが2四半期連続で落ち込み、リセッション(景気後退)入りした。
景気低迷の主な要因の1つは、日本経済の半分以上を占める国内消費の深刻な減少だ。世界貿易がパンデミックの打撃を受けていることから、輸出量も激減している。
日本は新型ウイルス危機よりも前から、すでに経済成長率の低迷に苦しんでいた。
GDPの落ち込みは、昨年10月に消費税が8%から10%に引き上げられたことや、同月の台風19号「ハギビス」による被害などの影響で苦戦してきた日本経済を、さらに圧迫している。
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一筋の光
記録的な景気後退の後、日本の経済成長は今後数カ月で回復すると、ほとんどのアナリストが予想している。
安倍晋三首相は、パンデミックの打撃を和らげることを目的とした大規模な景気刺激策を導入している。
5月25日に緊急事態宣言を全面解除した一方で、最近の感染者急増が再び企業や家計に打撃を与えるのではないかとの懸念は残っている。
世界第2位の経済大国である中国にも、希望の兆しがいくぶん見られる。同国の2020年4~6月期のGDPは前期比年率3.2%増加した。
<解説>景気後退後の回復に期待――カリシュマ・ヴァスワニ、アジアビジネス担当編集委員
アジア諸国は相次いで、2020年第2四半期のGDPの大幅な低下を報告している。日本も、それに続くこととなった。
しかし、GDPの落ち込みは予想外ではない。パンデミックの影響をまったく受けていない人など1人もいないし、厳格なロックダウン(都市封鎖)が敷かれなかったとしても、大抵の人は屋内に閉じこもり出費をしなかったのだから。
消費者の買い物が減れば、企業収益が減少するという連鎖が起きている。
こうした悪循環から、雇用情勢の展望に対する信頼感が失われ、就職機会についても不安感がある。その全てが、今日の数字に表れている。
しかし、今は将来を見据え、景気回復の可能性に目を向けるべき時だ。
日本は他国よりも経済を好転できる可能性が高いと、一部のアナリストはみている。
英経済調査コンサルタント会社のキャピタル・エコノミクスは、世界第3位の経済大国の日本は現在、感染の再拡大している最中だが、それでも医療体制がひっ迫しているとは言えず、新規感染者数は減少し始めていると指摘する。
同社は、日本の第3四半期にはGDPが回復し、その流れが来年まで続くと予想している。
(英語記事 Japan suffers its biggest economic slump on record)
(チャイナネット)
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2020-08/18/content_76611262.htm
日本のGDPが急落、アベノミクスの成果が水の泡に
タグ:アベノミクス 日本 GDP
発信時間:2020-08-18 15:37:54 | チャイナネット |
第2四半期にGDPが激減し、安倍晋三首相はさらに大きな圧力を迎える流れとなった。アベノミクスの成果も水の泡になった。
事実上、日本経済は20年間の高齢化において、常に後退の縁に立たされていた。安倍氏は2012年の首相就任後、積極的な財政政策、緩やかな金融政策により日本経済を刺激した。
アベノミクスの「3本の矢」は当初、日本社会のデフレ脱却や経済の活力の回復で一定の成果を収めた。国内総生産(GDP)の伸び率が上がり、雇用状況に改善があり、物価がマイナス成長を脱した。そのほか円安も輸出会社に利益をもたらした。日経平均株価は昨年、27年ぶりの高値をつけた。安倍政権は昨年10月に予定通り消費税を引き上げた。
中国社会科学院日本研究所副所長、研究員の張季風氏も北京商報の記者に「感染症の発生前、アベノミクスは一定の成果を収めていた。例えば物価がやや上昇し、失業率が低下し、住民の所得が増えたが、その幅はいずれも小さかった。感染症の後、経済成長目標がふいになり、失業率も上昇した。しかし犠牲と手にした成果を比較すると、いわゆる成果が微々たるものであることが分かる」と述べた。
上海国際問題研究院の副研究員である陳友駿氏は「アベノミクスにより日本経済は一時的に小幅成長したが、日本の債務は巨額で、十分な経済成長を生んでいない。高齢化の影響、脱グローバル化の衝撃、感染症のぶり返しを背景とし、日本経済の回復は依然としてさまざまな抵抗力に直面している。特に日本国内の人口は中国と米国に遠く及ばず、内需により経済成長をけん引するのは難しい。世界経済の環境がスムーズに好転しなければ、日本は大幅な景気後退後、新たな不況の段階を迎える可能性が高い」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年8月18日