日本:沖縄が米軍の新基地計画に反対する知事を選ぶ(RFI):阿修羅♪

日本:沖縄が米軍の新基地計画に反対する知事を選ぶ(RFI):阿修羅♪

http://www.asyura2.com/18/senkyo251/msg/668.html









(Japon: Okinawa élit un gouverneur opposé à de nouveaux projets de base US: RFI)

http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20181001-japon-politique-okinawa-election-denny-tamaki-futenma-base-americaine





日本防衛米国





日本:沖縄が米軍の新基地計画に反対する知事を選ぶ





記者 RFI





発表 2018年10月1日・更新 2018年10月1日09:17








論争の的となっている沖縄島の米軍普天間飛行場、2012年4月26日(説明画像)

REUTERS/Issei Kato






9月30日日曜日、日本の沖縄列島は米軍新基地の建設阻止を公約した玉城デニー氏を知事に選んだ。安倍晋三首相にとって今回の投票は敗北の形となった。





報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル





沖縄の新知事・玉城デニー氏は前任者と同様に、宜野湾市のど真ん中に位置する米海兵隊のヘリコプター基地を、珊瑚が豊かで海洋哺乳類の生息する入り江に移転することを拒んでいる。



普天間飛行場は「世界一危険な飛行場」だと、ドナルド・ラムズフェルド元国防長官は既に考えていた。その移転は1997年に決まったが全く実現できなかった。





中国の封じ込め





沖縄の住民にとって問題とは、基地が移転することでなく新たな土地に軍事施設が建設されることだ。日本に展開する米軍軍人50,000人の4分の3が沖縄に駐留している。



安倍晋三首相の政府は、沖縄に毎年支払われる補助金を削減することにより新基地への反対を抑え込もうとしている。米軍の諸基地は北朝鮮を監視し中国の軍事力台頭を封じ込めるために使われている。しかし、沖縄の住民たちは日本における米軍の存在の重荷を沖縄だけに背負わせることを拒否しているのだ。









(投稿者より)



フランスRFIの記事です。記事には小さな間違いがあるようですが、地球儀を俯瞰する視点は他に見られません。



ただ、沖縄の基地問題は東アジアの大問題ですが、今回の沖縄知事選の注目度は玉城氏の父親の国・米国は別として、翁長氏が勝利した4年前より小さかったように見受けられます。BBCもDWも人民網もこの話題はスルーです。米国と中国の対立が増しているのですからその文脈で書かれた記事がもっとあっても良いと思いました。



政策らしい政策もないような候補者が的外れの応援をする東京の与党から支援を受けました。その姿を見た常識ある一般県民が「馬鹿にするな!」と憤り、沖縄のアイデンティティを訴える候補者に票を集めたようです。それでも、沖縄に対する東京の締め付けが財布に響いている県民は少なくないはずですから、正直申し上げて、応援演説の話を聞くまで私は佐喜眞氏が勝つと思っていました。



新知事はこれからが正念場です。東京と喧嘩をするなら軍資金が必要です。県民の教育水準を高め、あわせて、製造業や物流業など地の利を生かした足腰の強い地場の産業を育て、東京に頼らずともやっていけるだけの経済基盤を作らなければなりません。ホテルやコールセンターなど、東京の経済界の都合に振り回されるようなあなた任せの産業だけでは脆弱な産業構造を変えることは出来ません。労働力の供給地でなく人材の需要地になることです。そして、できれば不交付団体になれるだけの力を付けて頂きたいものです。



それでも、沖縄の地政学的な重要性は日本の他の地域の比ではありません。インドから米国に船で行くには豪州のダーウィンか沖縄を通過するしかなく、他にルートはありません。



ダーウィンには米海兵隊が駐留しています。そして、中国企業が港の一角を99年間の契約で借り受けていると聞きます。一方、沖縄にも米軍の基地があります。さらに、中国が沖縄の領有を狙っています。県を東西に分ける宮古海峡は既に中国艦艇の通り道です。



沖縄の西隣・台湾をめぐっては、島を呑み込もうとする共産党政権と飽くまでも自立を求める現地政体との間でせめぎ合いが激しさを増しています。沖縄でも、基地問題の方向性をめぐる意見の対立や経済政策の失敗などで沖縄の民意が割れたとき、そこに付け入られる可能性が十分にあります。



「候補者は素晴らしいが選対がだらしない」というのが選挙戦初めの玉城氏に対する評価でした。指導者が確かな基盤を土台に民意を纏め切れなければ、長期的にはそれが不安定要因になります。大きな視点で見たとき、民衆派知事の誕生を必ずしも手放しで歓迎できない見方もあるのです。



米軍にお引き取り頂くことには反対しません。しかし、自衛隊がその穴を埋めなければなりません。勿論、これも地元にその気持ちがなければ出来ないことですが、そうしなければ軍隊はいつか海の反対側から押し寄せるかも知れません。



国内の広域47自治体の中で沖縄だけが「独立」カードを持っています。沖縄は日本の他地域と同じようにはいきません。特別な配慮が必要です。少なくとも、東京は沖縄を見下す態度を取り続けるべきではありませんでしたが、沖縄の未来は沖縄の方々が決めることです。



小さな沖縄が「平和」を旗印に東京・ワシントン・北京と渡り合うことがもし出来るならば、見てみたい気持ちはあります。しかし、それはリスキーな道です。極端を避け節度ある道を着実に求めて頂きたいものです。



長々と書きました。ひねくれたコメントになったかも知れません。御容赦下さい。