「アベノミクス」に失望する日本国民(RFI):阿修羅♪
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/465.html
(Les Japonais déçus par les «Abenomics»: RFI)
http://www.rfi.fr/zoom/20140127-japonais-decus-abenomics-abe-yen-depreciation-relance-economique-pouvoir-achat-taxe-consommation-deficit-commercia
日本−記事発表:2014年1月27日月曜日18:07−最終更新:2014年1月27日18:07
「アベノミクス」に失望する日本国民
2014年1月1日、日本人たちが東京のスーパーで「幸運」と「強運」の袋を選んでいる。
REUTERS/Yuya Shino
記者 アグニエシスカ・クモール
日本では、国の記録的な赤字が保守の安倍晋三首相にとって悪いニュースとなっている。エネルギー価格の高騰とあまりにも急激な円安に苛まれ、国民は安倍氏の景気刺激策に不満を抱いている。やがて消費税が上がれば、彼らは購買力の低下を思い知るだろう。
2013年、世界第3の経済大国の貿易赤字は820億ユーロに上った。3年連続の赤字となるが、これは1979年に統計を取り始めてから初めてのことだ。この新記録は日本経済にとって悪いニュースだが、それは首相にとっても同じだ。通貨の緩和政策と活動への支援に基礎を置く、「アベノミクス」と呼ばれる景気刺激策を始めて1年以上経つが、彼はその改革のために矛盾した影響を受けている。
→(再び)読む:日本:「アベノミクス」、既に1年(和訳:投稿者)
相変わらず輸入は増加している
安倍晋三氏が自主的に進めた政策は、中でも、激しい円安(ユーロに対して26%)を引き起こした。円が安くなると輸出業者の利益は確かに増えるのだが、2013年の輸出額の増加はたったの9.5%と、ごくわずかしか増えていない。円安があまりにも激しいために、同じ時期に輸入額は15%の急上昇となり、輸入はマイナスの影響を受けている。この上昇は特にエネルギー価格の高騰によるもので、これが非常に重大となった。
実際、福島原発の大事故によって原発が停止したために、エネルギー価格が急騰し、そのために、日本が必要とし輸入している全ての製品の価格がそれに連動して上昇した。こうした財の中には、食品・衣類・コンピューター・さらにはスマートフォンと、大量に消費される品物が数々ある。
失望する日本国民
「アベノミクス」の恩恵が小さくなったことに、日本国民は失望している。共同通信の世論調査によれば、首相の欲した改革が個人の状況にまだプラスの効果を出していないと、回答者の73%は考えている。そして66%が、首相の約束した給与上昇という恩恵が得られないだろうと危惧している。実際、国民の購買力はさらに、消費税(フランスの付加価値税に相当する)増税の影響を受けるリスクを負っている。同税は4月1日に8%になる。
家計消費は日本のGDPの50%を占めている。世帯の購買力が低下すると、日本経済全体が影響を受けるだろう。かかる日本の諸当局は、自分たちの政策への支持を中産階級や庶民から得るために、全力で説得にあたる必要があるだろう。彼らにすれば、景気刺激策から期待していただけの利益をまだ得ていないのだから。
タグ: 経済危機 - 日本 - 安倍晋三
(投稿者より)
RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
去年の1月、世界は驚きを以てアベノミクスを迎えました。その後、株価は5月下旬まで一本調子で上がり続け、そして夏に入る頃、IMFの勧告もあって緊縮路線を見直す国が現れ始めました。
ただ、アベノミクスによって国民生活が豊かになることはないという指摘は、これまで外からはあまり聞こえてこなかったと思います。エネルギー需要の増大と貿易赤字を結びつける見方は他にもあったのですが、これと国民生活を結びつける見方は初めて目にします。
出典も、先日実施された共同通信の全国電話世論調査ですから、「論じるに値しない」「何でこんなのを出すの?」という声が聞こえてきそうですが、靖国の問題や歴史認識の問題の扱われ方などと合わせて考えた時、いろいろな意味で、あるいは風向きが変わり始めたのかも知れません。
いずれにせよ、やはり、生活者に直接お金を回して需要を刺激しないとダメなのでしょう。「こども手当」は廃止すべきでありませんでした。自民党がやっても良かったのですから。
「福島原発の大事故によって原発が停止したために、エネルギー価格が急騰し」"avec l'arrêt des centrales nucléaires suite à la catastrophe de Fukushima, les tarifs de l'énergie ont flambé"、福島の事故によってどれだけ需要が増し、それが資源の価格にどれだけ影響を与えているのか、具体的なところがよく分からないので何とも言えないのですが、エネルギーの安全保障と結びつけて「原発再稼働」を支持する議論はたまに目にします。
ただ私などは、「脱原発」とは人の命を守ることであり、人間の尊厳を取り戻すことと捉えていますので、それとこれとは問題の質が違うように思えています。エネルギーの安全保障に目配りするならば、再生可能エネルギーの開発促進などとともに、資源生産国との連帯の強化・エネルギー価格の高騰に苦しむ貧困国への支援などが必要なのだと思います。