日本:首相は「アベノミクス」を実施させると決心している (RFI):阿修羅♪
http://www.asyura2.com/13/hasan83/msg/603.html
(Japon: le Premier ministre bien décidé à faire appliquer les «Abenomics»: RFI)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20131028-japon-shinzo-abe-premier-ministre-bien-decide-faire-appliquer-abenomics
経済−記事発表:2013年10月28日月曜日15:45−最終更新:2013年10月28日月曜日15:45
日本:首相は「アベノミクス」を実施させると決心している
Reuters/路透社
記者 フレデリック・シャルル
安倍晋三氏は国会に、彼の成長政策を実施させたいと考えている。現在開会中の国会の会期始めに、日本の首相はこのように明言したところだ。これから3年間は、税制・予算・金融・規制の改革のために総動員の年となる。そのため、安倍晋三氏は彼の有名な「アベノミクス」をやり抜くと決めた。「アベノミクス」は、世界3位の経済大国を立て直すための彼の野心的な政策に与えられた名前だ。彼は成功できるか?
RFI東京特約記者より
去年12月の政権就任から、安倍晋三氏は「アベノミクス」の異名を持つ彼の成長政策の3本の矢のうち、2本を放った。1月、彼はまず、2年半前の大津波によって破壊された地域などでの大規模公共事業の資金調達を目的とした、財政緩和政策を可決させた。4月には、日本銀行が壮大な量的緩和政策を打ち出し、第2の矢を放った。第2の矢とは、総体的な価格低下が15年間続いたデフレから日本を脱却させるために、2年間で2%のインフレを作り出す目的で、資金供給量を2倍にすることだ。
第3の矢は放つことが最も難しい
東京株式市場は80%値を上げることで、「アベノミクス」の最初の2本の矢が放たれたことを歓迎した。しかし、今年6月から、同市場は20%以上値を下げている。安倍晋三氏が第3の矢、つまり、構造改革の矢ををまだ放っていないからだ。これは放つことが最も難しい。それというのも、最初の2本の矢を放つことにより、日本経済は年率で4%の向上を得た。これは先進国で最大の成長率だ。また、過大評価されていた円も、ユーロやドルに対して25%下落した。
第3の矢は規制改革の矢だ。女性に対して今後雇用の門戸を開くことや、労働力の流動化をさらに進めるために解雇を容易にすることを目的とした、労働市場改革がこれに含まれる。債務削減のために信頼性の高い財政健全化政策を開始するということだ。日本の政府債務は経済規模の2.5倍を示しており、先進国全ての経済において最も高い割合となっている。国内の諸サービス・農業・福島の事故以降のエネルギー・医療行為で、規制緩和の問題がまだ存在する。
この挑戦は達成可能か?
安倍晋三氏は非常に大きな政治的決意を示すことになる。というのは、彼には自分の「アベノミクス」を実施させるための時間的な猶予が殆ど残っていない。彼は国会の両院を支配下に置いている。
構造改革と規制緩和の導入を安倍晋三氏が目論んでいるのは、米国ならびアジア太平洋地域諸国、そして、欧州連合との自由貿易協定交渉を行いたいからで、農業・医療ロビーの抵抗を交わす目的がある。
東京・JPモルガン銀行のイェスパー・コール氏は、第3の矢は何よりも、新しい企業への投資と既存の経済大国を優遇する、行動の変化だと考えている。
日本には他に選択肢がない。今後3年間で、日本はもう独力で政府債務の調達ができなくなる。人口も高齢化している。中国の経済・軍事両面の台頭に対応するためにも、安倍晋三氏は全ての経済力を日本に取り戻し、新たな富を創造したいと考えているのだ。
タグ:経済危機 - 財政・金融 - 日本 - 通貨 - 安倍晋三 - 欧州連合
(投稿者より)
RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
理論的な細かいところは述べられていませんが、安倍氏の経済政策の現状として、こんな感じでおおまかに伝えられていますよ、といったところだと思います。
「解雇を容易にする」"faciliter les licenciements" といった辺り、私たちの市民社会が100年かけて勝ち取ってきた価値がいま目の前で崩れ去ろうとしています。これで良いのだろうか、という想いは正直言ってあります。もっといいやり方はあるはずですが、国民が選んだ安倍政権です。「オレは別の党に投票した!」と言っても無駄。それが民主主義のルール。あと3年は我慢。勿論、今後も声は上げ続けるつもりですが。
先月、世界の数多の株式市場で東京だけが大きく値を下げたことが2度あり、気になっています。その時は香港市場も吊られて値を下げたようですが、動きはインド洋で止まったようで、舞台を欧州に移すと株価は概ね上がっていました。
6月に年金資金の投入を決め、9月に夏期五輪大会の東京開催を勝ち取り、その都度日経平均を上げることで「アベノミクス」は命脈を保ってきましたが、その姿は瀕死の病人に点滴を注入することで命を保たせるようにも見えました。
尤も、「個々の企業が頑張っているのだ。安倍氏は関係ない」という見方もあるようで、実際、個別の銘柄を見ても、金曜日(11/1)の終値でソニーが11%下落する一方、パナソニックは6%上昇と、決算の善し悪しでこうも違うの?と思える程の違いを見せています。
10月の米財政危機は未然に回避できました。つまりは、今年の感謝祭とクリスマスまでは幸せな気分で過ごして貰いたいとの親心かも知れませんが、ツケが先送りされただけで、来年のイースターは分かりません。山場となった10月17日までは、「1万6000円!」といった強気な予測が聞こえたのですが、危機が当分クリアされたにもかかわらず、勇ましい声もまたその日を境に消えていったようで、どこかあべこべのように思えて、それも気になっています。
以上、知ったかぶりも交えて書いていますが、そのようなことを最近考えています。