「沖縄:米兵による複数の性的暴行事件。政府が県に通報せず。県民に怒り。」(BBC NEWS JAPAN・Sputnik日本・RFI)
(BBC NEWS JAPAN)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cldyw2z70r7o
在沖縄米兵、少女に対する不同意性交罪で起訴
Getty Images
在日米軍基地の大多数が沖縄県にある
2024年6月27日
沖縄県の米軍基地に所属する兵士が、16歳未満の日本人少女を誘拐し性的に暴行したとして、不同意性交とわいせつ目的誘拐の罪で那覇地検に起訴されていたことが25日、明らかになった。極東最大級の米軍基地が置かれる沖縄でのこの事件が、基地をめぐる地元の反発をあおるのは必至だ。
在日米軍兵約5万4000人のうち半数以上は、沖縄に駐留している。
地元の怒りは、複数の性的暴行事件を受けて高まっている。1995年に3人の米軍人が12歳の沖縄の少女を強姦した事件は、最も注目を集めた事件の一つで、数カ月にわたる抗議デモを引き起こした。
今回も、日本の性交同意年齢の16歳に満たない未成年者が巻き込まれている。
地元メディアや米軍の星条旗新聞によると、起訴されたのは米空軍兵のブレノン・ワシントン被告(25)。昨年12月24日に少女に暴行を加えたとされる。少女の家族が通報し、防犯カメラ映像から被告が特定されたという。
林芳正官房長官は25日午後の記者会見で、この米兵が起訴されていた事を明らかにした。起訴は3月27日付で、日本当局に勾留されているという。
「アメリカ軍人などによる事件・事故は地元に大きな不安を与えるもので、あってはならない。今後もアメリカ側に対しさまざまな機会に事件・事故の防止を徹底するよう求めていく」と林官房長官は述べ、米当局は日本の捜査当局に全面的に協力しているとした。
外務省を通じて、ラーム・エマニュエル駐日米大使に綱紀粛正と再発防止の徹底を申し入れたことも明らかにした。
また、7月12日に那覇地裁で初公判が開かれると付け加えた。
沖縄県の玉城デニー知事は25日、「県民に強い不安を与えるだけでなく、女性の尊厳を踏みにじるものだ。強い憤りを禁じ得ない」と述べた。今回の報道を受けて問い合わせるまで、外務省が起訴について県に連絡しなかったことについては、「信頼関係において著しく不信を招くものでしかない」と非難した。
地元メディアによると、米兵は勤務時間外に公園にいた少女に近づき、車の中で話さないかなどと声をかけた。少女を車で基地外の自宅に連れて行き、暴行したとされる。
日本は、世界最大級の米軍海外基地を受け入れている国の一つ。
アメリカは第2次世界大戦で日本に勝利して以来、沖縄に基地を置いている。現在、同県には約3万人の米兵が駐留している。
沖縄は台湾に近く、アメリカが中国の脅威に素早く対応できることから、これらの基地の戦略的重要性は増している。
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米軍基地の一つは宜野湾市中心部にある
米軍人の存在感の大きさは、沖縄各地にある商業施設や店舗、ステーキやハンバーガー、タコス、ルートビアフロートを提供するレストランの様子からもうかがえる。
普天間基地がある宜野湾市などでは、輸送機オスプレイのエンジン音で目を覚ましたり、公営住宅の上空をオスプレイが飛行する光景はめずらしいことではない。
昨年行われた世論調査では、沖縄県民の70%が、同県に米軍基地が集中していることを「不公平」だと感じていた。一方で、基地撤去を求める抗議行動につながることも多い反基地感情が存在するものの、多くの若者が米軍の駐留について諦めていることが分かった。
それでも、日本人が犠牲になる事故や犯罪が起きるたび、米軍のプレゼンスをめぐる緊張をかき立ててきた。
2012年には、米海軍大尉が富士山へ向かう途中で交通事故を起こし、日本人2人が死亡した。
1995年の事件の次に大きな抗議行動が起きたのは、2017年。前年に地元の20代の女性をレイプし殺害した罪で、軍属の男が有罪判決を受けた時だった。
2013年には米海軍兵2人が、前年に地元の20代の女性をレイプした罪で実刑判決を受けた。
この事件をきっかけに、日本全国の米兵に外出禁止令が出された。
米軍基地を沖縄の人口の少ない地域に移そうとする動きもあるが、地元住民は基地の全面撤退を望んでいる。
しかし複数の専門家は、日本とアメリカの軍事同盟はあまりに強固で、基地の全面撤退は実現しないと指摘する。係争中の海域や島々をめぐる中国の権益主張拡大や、北朝鮮のミサイル発射実験など、日本政府が直面する課題をふまえると、日本にはアメリカが必要だと、専門家たちは見ている。
(英語記事 US soldier charged in Japan for rape of minor)
関連トピックス 殺人 性的暴力 アメリカ 軍隊 法律 日本 アジア 警察
―参考―
(Sputnik日本)
https://sputniknews.jp/20240627/18712216.html
沖縄・米兵が少女に性的暴行 県抗議、米軍は直接謝罪なし
2024年6月27日, 14:18
c Sputnik / Stringer
昨年12月に沖縄県で米兵が16歳未満の少女に性的暴行を行った事件で、在日米軍嘉手納基地トップのエバンス准将らが27日、県庁を訪れた。池田副知事が応対し、玉城デニー知事名の抗議文を手渡した。日本の各メディアが伝えた。
琉球新報などによると、エバンス准将は「深い懸念を持っており、皆さんにご心配をおかけしていることを遺憾に思う」と述べた。一方で米側からの被害者に対する直接的な謝罪の文言はなかった。米軍は裁判に全面的に協力するという。
県側は抗議文で「米兵による非人間的で卑劣な犯罪は、女性の人権を蹂躙する重大かつ悪質なもの。断じて許せず、強い憤りを覚える」と非難。また、容疑者が3月に起訴されていたのに、これまで県に説明がなかったことも問題だと指摘した。
在日米軍による性犯罪はこれまでにも度々起こっている。1995年の米兵3人による女子小学生の集団暴行事件では、日米地位協定で容疑者が引き渡されなかったこともあり、反米感情の高揚や制度見直しを求める抗議につながった。
米国 国内 米国防総省・ペンタゴン
(Sputnik日本)
https://sputniknews.jp/20240628/18721917.html
沖縄、米兵がまた性暴力 ネット上でも怒りの声
2024年6月28日, 20:13
c AP Photo / Hiro Komae
沖縄県で5月、米兵が女性に性的暴行をしようとして負傷させたとして、不同意性交致傷の疑いで県警に逮捕され、6月中旬に那覇地検に略式起訴されていたことが明らかになった。28日、共同通信などが伝えた。
25日には、別の米兵が16歳未満の少女を誘拐し、わいせつ行為をしたとして3月に起訴されていたことが判明。27日に在日米軍幹部が県庁を訪れ、説明をしたばかりだった。いずれの事件についても、米軍や政府から沖縄県への連絡はなかった。
日本外務省は相次ぐ米兵の性犯罪を受け、エマニュエル駐日大使に「遺憾の意」を伝達。防衛省も在日米軍司令官に再発防止を申し入れたとしている。
このニュースにインターネット上では怒りの声が多く見られた。
- 米軍に見下される日本は今も植民地扱いだ。
- 訴えられずに泣き寝入りも含めたら数倍になる可能性もある。日米地位協定があっても、アメリカ側の裁量次第というのがもどかしい、国も強く言えないのが現実なんだろう。
- あくまでも沖縄米軍基地は必要だと考えているが、犯罪が発生すれば広く国民に報道出来る自由と、犯罪防止の為の対策を両国で議論出来る場が必要。
米放送局のニュースに対して英語で書かれたコメントなかには「日本は身の程をわきまえろ」「米海兵隊員は日本人のために命を危険にさらしているのに、何が問題なんだ」といった心無いものもみられた。
一方で「逮捕された兵士はできるだけ長い刑期の判決を下してほしい」「兵士たちは基地に閉じ込めておくべきだ」と厳しい処罰を訴える声もあった。
災害・事故・事件 米国 沖縄
(Sputnik日本)
https://sputniknews.jp/20240703/18751318.html
沖縄・玉城知事 米兵の性犯罪の通報なしで抗議
2024年7月3日, 19:11
c AP Photo / Kimimasa Mayama
相次ぐ米兵の性犯罪の発覚や事件を知りながら政府が県側に連絡をしていなかったことを受け、沖縄県の玉城デニー知事が3日、上京して上川陽子に外相と面会し、抗議した。日本の各メディアが伝えた。
共同通信などによると、玉城知事は「地元自治体に一切の連絡がなく、極めて大きな問題」と指摘。上川外相は「米側に具体策も含め防止の徹底を申し入れたい」としたうえで、通知の在り方についても対応を検討するとした。
玉城知事はこの日、防衛省と官邸も訪れ、それぞれ鬼木誠・防衛副大臣と栗生俊一・副官房長官に再発防止や通報の徹底などを要請した。
沖縄県では米兵による性的暴行が相次いでいる。6月に明らかになった昨年12月、今年5月の2件では、外務省、防衛省から米側に申し入れを行ったが、いずれも米軍や日本政府から県への連絡はなかった。また、昨年以降このほかにも3件、あわせて5件の事件について報道発表がなかったことが明らかになっている。
沖縄の米軍基地問題 政治 米国 沖縄
―参考―
- 沖縄で米兵がまた逮捕、女性の胸触る 警察、今回は即公表(Sputnik日本)[2024.7.4]
(Japon: des cas de viols a Okinawa suscitent un sentiment d'hostilite envers les soldats americains: RFI)
https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20240706-japon-des-cas-de-viols-%C3%A0-okinawa-suscitent-un-sentiment-d-hostilit%C3%A9-envers-les-soldats-am%C3%A9ricains
日本:沖縄での複数の強姦事件が米軍人に対する敵意を呼び起こす
日本では最近、沖縄の基地の近くで米軍人による性的暴行事件が2件発生し、戦略的に位置する島への米軍部隊の存在についての議論が再燃している。軍人2人が逮捕されたというニュースは、一部の国民の間で米軍人に対する敵意を再び引き起こした。この緊張のため、現地の米国大使は7月6日土曜日、これらの性的暴行事件の処理に遺憾の意を表明した。
発表 2024年7月6日 19:27
記者 RFI
「私たちは行いを良くする必要がある。」日本駐箚のラーム・エマニュエル米国大使が待ち望まれた声明を出した。彼は部隊の教育と訓練の手順が機能していないと認めたが、謝罪を表明しなかったため、人々の心を静めるにはこの発表では不十分だったと判明するかも知れない。
しかし、これら2件の性的暴行事件は在日米軍5万人の半数を受け入れる沖縄島に大きな衝撃を与えた。3月には1人目の軍人が10代の少女を誘拐し性的に暴行したとして逮捕された。この南日本の県の検察がこの軍人を起訴したと、政府報道官の林芳正氏が6月25日火曜日に記者団に明らかにした。地元メディアによると、この10代の少女が日本の性的同意年齢である16歳に満たなかったことを、この25歳の男性が知っていたことが状況を更に悪化させている。その2カ月後、別の海兵隊員も強姦未遂により逮捕された。
?これも読む:日本:最高裁が強制不妊手術に繋がる法律を違憲と判断する
地元住民たちは米軍部隊の存在に耐え忍ぶことがますます困難になっていると感じている
沖縄で凄惨な記憶が蘇る事件。1995年、3人の軍人が12歳の児童を強姦した事件を切っ掛けに、この日本領土内での米軍部隊の存在に反対する大規模な抗議行動が発生した。その1年後、米軍基地1カ所を閉鎖することで合意が成された。
地元住民は米軍部隊の存在に耐え忍ぶことがますます困難になっており、個人の行動に加えて、騒音公害やヘリコプターの事故(死亡事故も何度かあった)についても苦情を申し立てている。「軍事基地の受け入れによる過重な負担は私たちにとって日常的な現実であり、耐えられない」と、玉城デニー・沖縄県知事は嘆いた。この県は日本の面積の僅か0.6%を占めるに過ぎないが、国内における米軍の存在の約70%を抱えている。
特に、中国との緊張という枠組みの中で決定的な重要性を持つ日本の基地に執着するワシントンにとって、これは憂慮すべき状況だ。
?これも読む:日本:元女性軍人が軍隊内での性的暴行に宣戦布告する
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―参考―
- 駐日米大使、米兵による性的暴行事件で「遺憾」→翌日サーフィン(Pars Today)[2024.7.7]
(投稿者より)
一連の件で被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。傷が癒えますよう願っております。
政府側が県側に逮捕・起訴の事実を伝えなかったのは、先の県議会選挙への影響を懸念したという説があります。選挙結果は知事派が過半数を獲得できませんでしたが、その敗因として知事派の党派間で候補者調整に失敗して共倒れになった事例があったと聞いています。
「通報、常に必要と考えず」、嘗められたものです。しかし、米兵の問題について沖縄は東京を糺す立場ですから、情報は東京に頼らずに平素から自前で集める必要があったかも知れません。
米国大使は謝罪しませんでした。広島・長崎の原爆の件でも米国からの謝罪は今なお有りませんが、今回の件もそうです。因果の道理は歴然ですからその巡る様子を私たちはこれから目にすることでしょう。ただ、今回の件により沖縄の民心が誠意の無い東京から更に離れて行きそうなことが残念です。