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日本の防衛白書:北朝鮮への対抗がいっそう困難に(Sputnik日本)

日本の防衛白書北朝鮮への対抗がいっそう困難に(Sputnik日本)









日本の防衛白書北朝鮮への対抗がいっそう困難に







© REUTERS / KCNA





日本





2021年07月22日 13:20





筆者 : タチヤナ フロニ






独自の軍事技術を発展させるという朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)の切望は、日本の安全にとって避けて通れない深刻な脅威となる。日本の防衛省が毎年発行する『防衛白書』で報告された。





通信社「スプートニク」は、北朝鮮の軍事技術の発展は現在どの段階にあり、同国のミサイル分野でまさにどのような「飛躍」が日本政府の最大の懸念となるのか、専門家の意見を聞いた。





北朝鮮のミサイル技術のベースは旧ソ連時代に形成



雑誌『祖国の兵器庫』の軍事アナリストであるアレクセイ・レオンコフ氏によれば、核ミサイルプログラムにおける北朝鮮の成功に対する日本の首脳部の懸念は理にかなったものであり、まったく正しいといえる。





北朝鮮は経済的に遅れた国と考えられているが、しかし、軍事プランにおいてはそうとは言えない。世界では核ミサイル技術を持つ国は多くはないが、北朝鮮はそれを保有している。そして重要なのは、同国のミサイル分野での科学技術のベースは旧ソ連時代に構築され、当時、北朝鮮の軍事専門家の多くはソ連の大学で教育を受けているということだ。このことが北朝鮮に優位性を与えている。そのため日本にはミサイル技術における北朝鮮の飛躍を懸念するあらゆる根拠がある。この明確な飛躍は北朝鮮の中距離弾道ミサイル発射の事実によってすでに達成されており、このミサイルには核弾頭を装備することができる」






ロシアの専門家は、このタイプのミサイル「火星-12」は核兵器を搭載することができ、2017年には日本の領域を通過していると指摘する。





高速で高高度を飛行







© Flickr / Alex Lin

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日本企業「Nexial Research Inc」の代表で国防アナリストのランス・ガトリング氏は、何が北朝鮮のミサイルを迎撃する上で障害となっているかについて解説した。同氏を引用し、電子サイト「DW Deutsche Welle」が報じた。同氏の意見では、「これ(ミサイル『火星-12』)が日本に到着するまでに、ミサイルは非常に高く、そして高速で移動した」という。そのため、ミサイルを無力化する作戦が成功するチャンスは「非常に少ない」と同氏は考えている。



それから4年が過ぎ、今日、日本の防衛省は、北朝鮮のミサイルの発射を探知し、迎撃することはいっそう困難になっていると見ている。



北朝鮮のオペレーティングミサイル基地「新五里(シノリ)」は、同国でもっとも古いインフラの1つ。同基地は北朝鮮の核軍事戦略に位置付けられ、これにより対象へのオペレーションレベルで最初の核または通常の攻撃を可能にする。この対象地域は朝鮮半島全域と日本の大部分が含まれる。



しかし、この間に北朝鮮政府はミサイル技術をどれほど進歩させ、日本の領土は同国のミサイルにとってどれほど脆弱なものになったのだろうか。





現在、米国も危機に晒されている



アレクセイ・レオンコフ氏は、北朝鮮の重要な成果はまさに、中距離同様、長距離タイプの大陸弾道ミサイルの開発にあると強調する。







© AFP 2021 / Jack Guez

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「中距離タイプは日本の領土に到達することができ、長距離タイプは米国領内に達する。この場合、誰もその正確な数は把握していない」



軍事専門家の考えでは、北朝鮮はすでに兵器庫に大陸弾道ミサイル「火星-15」を保管しており、このミサイルの試算上の飛行距離は約1万3000キロとされ、米国本土に達することが可能だという。ミサイルのサイズは約22メートルで、より有効な軍事的責務を遂行することができる。また、いくつかの弾頭は追加的な模擬(囮の)の標的となり、ミサイル防衛をかいくぐる手段となる。



しかし、軍事戦略分析局の責任者であるアレキサンドル・ミハイロフ氏によれば、日本政府が特別に懸念しているのはまさに中距離弾道ミサイルだという。





「これらのミサイルは低い弾道で飛行し、標的の破壊直前の最終段階で軌道を変更することができる。このほか、中距離ミサイルの先端部には複数の弾頭(標的に対し個別に照準)を搭載でき、実際、迎撃を何倍も難しくする」






米国の海上防衛システム「Aegis」-日本の安全保障の土台



しかし、日本は米国のミサイル防衛システム「Aegis(イージス)」の効果に期待しているとアレクセイ・レオノフ氏は強調する。





「今日、日本の軍事的指導原理は、米国の海上ミサイル防衛システム『Aegis』の艦船への配備に集中している。このシステムは、低高度(100から120キロ以下)や打上げ時、または飛行の最終段階で北朝鮮弾道ミサイルを迎撃することから、同国のミサイルから国を防衛することができると考えられている」






2021年5月にロイター紙は朝日新聞を引用し、日本は海軍用に新しい軍艦2隻の建造を予定しており、同艦には海上ミサイル防衛システム「Aegis」を搭載すると報じた。そのための予算に9000億円が見積もられている。これは昨年日本が計画を中止した2つの地上配備タイプの価格の2倍超となる。





ロシアのミサイル防衛システムは北朝鮮を部分的にカバー?



アジア太平洋地域(日本や韓国)への米国のミサイル防衛システムの配備は、一方でロシアが極東地域の国境線を大幅に強化する原因となった。そしてこれは予期せぬことに北朝鮮の利益となった。





「ロシアの極東地域には防空および対艦船防衛における梯形区域が設定された。それを米国はA2/AD(anti-access and area denial:アクセスおよび機動の規制と禁止)と名付け、つまり、これは敵抑止のコンセプトといえる。地理的な近さ(日本海に近い北朝鮮とロシア国境の一部地域)から、ロシアの極東の梯形防衛地域は北朝鮮を部分的にカバーしていることが判明した。そして、日本はこの事実にとても困惑しているようだ」






なにしろこの場合、米国のミサイル(北朝鮮と軍事紛争が生じた場合)はロシア国境にも飛来し、否応なしにロシアの利益に影響を与えることになると専門家は指摘する。







© Sputnik / Maksim Blinov

日本の防衛白書 ロシア兵器近代化について言及






最新鋭ミサイルは高速で飛行し、また、最終目的地は明らかではない。そのため、予見不可能な状況のリスクは常に高い。



また専門家らは、現在の日本防衛の課題は、今日、もっとも有望視される軍事技術がすでに極超音速の領域にある場合に解決されると確信する。



また、日本の主たる戦略的同盟国(米国主導)はこれまでまさに極超音速兵器の分野で大きな進歩を達成していない。それには大気圏を音速をはるかに超えるスピードで飛行可能なミサイルも含まれる。





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