豪日印越の同盟という幻想、中国を脅かすに足りず(チャイナネット):阿修羅♪
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豪日印越の同盟という幻想、中国を脅かすに足りず
タグ: シャングリラ会合 同盟 防衛費 協力
発信時間: 2017-06-06 09:43:03 | チャイナネット
ロイター通信は5日、「ザ・ディプロマット」の記事を引用し、「シャングリラ会合(アジア安全保障会議)の会期中、豪州、日本、インド、ベトナムは同盟関係を構築し、影響力を強める中国に対抗することを秘密裏に検討した。これらの国はトランプ大統領が米国をアジアから撤退させ、二国間関係を強化することを懸念しているからだ」と報じた。
これは米国と中国に圧力をかけるため、同時に双方に探りを入れているようだ。このシグナルを最も積極的に発しているのは、豪州である可能性が高い。中国の経済発展の快速列車に便乗すると同時に、米国に中国の影響力への相殺を強めさせることで、中国からより多くの利益を手にしようとしている。豪州と日本はこれを、中国が台頭する時代の地政学的ロジックにしようとしている。
アジア諸国の中国対抗の「同盟」は常に注目を集めるが、この話題を有効な地政学的手段にするのは非現実的だ。まず中国はこのような虚勢に驚かされない。アジアは当時の欧州ではなく、今日は過ぎ去った冷戦時代でもない。中国に対抗する新たな同盟は地政学的雰囲気を大きく悪化させる。地域全体がこれを認めず、関連諸国にとってもメリットがない。そのためある国が本当に同盟の旗印を高々と掲げれば、ドン・キホーテのように狂気じみていると言えよう。
中国は豪州、インド、ベトナムにとって最大の貿易相手国、日本にとって2番目の貿易相手国だ。また中国と豪州は自由貿易協定を結んでおり、中国とベトナムは共に社会主義国だ。中国との国境地帯の安定は、インドの経済発展にとって極めて重要だ。中国とインドはさらに、BRICSと上海協力機構の加盟国だ。これらの国が実体のない「中国の脅威」のために同盟を組めば、これはどのような同床異夢になるだろうか。
日本はかつて米日豪印の「戦略同盟」を提唱したが、結局は空論になりなおざりにされた。豪日印越の同盟はより頼りなく、「中国の脅威」をどれほど熱心に吹聴しようとも、この4カ国がまとまるための「粘着度」は生まれない。この同盟がユートピアと化すことは間違いない。
このようなシグナルは、米国にも鼻で笑われるだろう。米国が参加しなければ、豪日印越はリーダーを失う。薄弱な共通の利益では、4カ国それぞれの考えと需要をまとめることができない。米国と4カ国が同盟を組めば、アジア太平洋の戦略構造を徹底的に変え、世界の構造に衝撃を与えるだろう。中国を「敵」と認めなければ、米国がこうすることはない。中米は世界最大の貿易パートナーであり、グローバルガバナンスのパートナーになる。米国は4カ国の気持ちにより、中米関係の性質を決めることはない。
米豪・米日・米韓同盟は強い力を持つが、アジア太平洋情勢の深い問題を的確に突くことはできない。中米の競争、中国の台頭による物議は、単純な地政学的駆け引きではない。米国が主導する同盟体制により、米国は国外で声を強めることができるが、国内の穴を埋めることはできない。そのためトランプ大統領は憤り、同盟国に防衛費の分担拡大を求めているほか、さらに米国の雇用創出に協力させようとしている。これは同盟の範ちゅうを超えており、同盟国は大きな不満を抱いている。
いわゆる豪日印越の同盟が、各国が迎えている時代の使命を遂げることはない。インドとベトナムの社会は発展を最も渇望しており、豪州と日本は衰退と孤立を最も懸念している。この問題を同盟によって解消できようか。彼らが国の最も重要な任務を遂行するためには、中国との協力が必要だ。アジア太平洋で亀裂を作るのではなく、地域全体を活気づかせる必要がある。4カ国の同盟という幻想は、煙突から出る白い煙のようなもので、大きく広がるが、瞬時にかき消え跡形もなくなる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年6月6日