「2023年3月、岸田首相のウクライナ訪問」(RFI・BBC NEWS JAPAN・Sputnik日本)

「2023年3月、岸田首相のウクライナ訪問」(RFIBBC NEWS JAPAN・Sputnik日本)









(Le Premier ministre japonais Fumio Kishida en visite en Ukraine: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20230321-le-premier-ministre-japonais-fumio-kishida-en-visite-en-ukraine





岸田文雄・日本首相がウクライナを訪問





発表 2023年3月21日 13:12 更新 2023年3月21日 22:18







2023年3月21日、ウクライナ・ブチャでの岸田文雄・日本首相。REUTERS - VALENTYN OGIRENKO





RFI






3月21日火曜日、岸田文雄・日本首相はウォロディミル・ゼレンスキー宇大統領にG7の連帯を表明するためにキエフに到着した。日本は5月下旬に次回のG7サミットを主催する。ウクライナ侵攻以降に欧米と同盟を結んだ日本は、ロシアに制裁を課すと共にキエフに支援を提供してきた。





報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル



日本の岸田文夫首相は火曜日の午後早くにキエフに到着すると、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談の前に直ぐに列車でブチャを訪れた。この時、習近平・中国主席がウラジミール・プーチン氏に中国の支持を改めて表明するためにモスクワにいるウクライナでのロシアによる侵略戦争は、そこで起きていることがアジアでも起こり得ることを日本に認識させた。日本は中国と北朝鮮に脅威を感じている。中国が台湾を攻撃した場合、日本は最前線になる。沖縄の南端にある日本の最後の島は、台湾から100kmに満たない。



ウクライナでの戦争により、日本は平和主義憲法の制約にも係わらず、安全保障政策を世界的な方法に沿うよう考え直すために、今後5年間で軍事費を60%増やすことを強いられた。日本国民はウクライナが侵略されたことに衝撃を受け、移民や難民に対してあまり開かないこの国にウクライナ人を迎え入れることを容認した。





「歴史的な訪問」



岸田文雄氏は、第2次世界大戦後に初めて戦地を訪れた日本の首相だ。日本はウクライナに多額の経済援助を提供しているが、武器はしていない。平和憲法が禁止するためだ。同国はウクライナの資金調達と再建に主要な役割を果たすつもりだ。



1年を超えるロシアの侵略を受けているウクライナは、東京からの「連帯のしるし」である日本首相による「歴史的な訪問」を歓迎した。首相の訪問後、ウクライナ大統領は火曜日の「生産的な」議論に喜び、「ロシアのテロ」からウクライナを「守る」という東京の「非常に具体的な意思」を称賛した。ウクライナ外務省のエミネ・ジェパル第1次官はツイッターで、「将来の勝利に向けた日本の強力な支援と貢献に感謝している」と述べた。





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BBC NEWS JAPAN)

https://www.bbc.com/japanese/65024103





岸田首相、ウクライナでゼレンスキー大統領と会談 共同会見で装備品供与を表明





2023年3月21日・更新 2023年3月22日







EPA

ウクライナの首都キーウで共同記者会見に臨んだ日本の岸田文雄首相とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(21日)






日本の岸田文雄首相は21日、ウクライナを訪問し、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した。その後の共同記者会見で岸田首相は、殺傷能力のない装備品などを供与すると表明。一方のゼレンスキー大統領は、5月の主要7カ国(G7)広島サミットにオンラインで参加することを明らかにした。





昨年2月にロシアがウクライナ侵攻を開始して以来、首相がウクライナを訪れるのは初めて。



岸田首相は訪問先のインドからまずポーランドへ向かい、そこから列車でウクライナ入りした。キーウには現地時間の昼(日本時間21日夜)に到着した。



日本政府は開戦当初からウクライナを支持し、主要7カ国(G7)の他の国と同様、ロシアに経済制裁を科してきた。日本は今年G7議長国で、今年5月には広島でG7サミットを主催する。これまで岸田首相はG7首脳で1人だけ、開戦後のウクライナを訪れていなかった。



太平洋戦争後に日本の首相が、戦闘が続く国や地域を訪れるのは初めて。



岸田氏はキーウに到着後、近郊のブチャへ移動し、集団埋葬地を訪れて花を手向けた。ブチャは昨年2月末の侵攻開始から間もなく、ロシア軍に占領された。4月初めまでにロシア軍が撤退した後、市街地で多数の民間人が殺害されているのが発見された。







Reuters

キーウ近郊ブチャで聖アンドリー教会の外の集団埋葬地に花を手向ける岸田首相(21日、ウクライナ・ブチャ)






ウクライナ当局や現地住民によると、ブチャでロシア軍は数百人の住民を殺害したとされる。



岸田氏は「残虐な行為に対して強い憤りを感じる。(中略)日本国民を代表して心からお悔やみを申し上げ、お見舞いを申し上げる」と述べた。



岸田首相はその後、キーウ市内に戻り、2014年からのロシアとの戦いで死亡したウクライナ兵を追悼する慰霊碑を訪れた。







Reuters

2014年からのロシアとの戦いで死亡したウクライナ兵を追悼する慰霊碑を訪れた岸田首相(21日、キーウ・聖ミハイル黄金ドーム修道院外)






この後、岸田首相はマリインスキー大統領宮殿で、ゼレンスキー大統領やウクライナ政府幹部と会談。「特別なグローバル・パートナーシップに関する共同声明」に署名した。ゼレンスキー大統領は、「この文書は、我々が共に守る価値観と、まだ実現されていない私たちの願望の両方を反映している」と説明した。



朝日新聞によると、その後の共同記者会見で岸田首相は、「ロシアのウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙」だと述べ、「唯一の戦争被爆国の我が国として、ロシアの核兵器による威嚇は受け入れられない」と強調した。



その上で、北大西洋条約機構NATO)の基金を通じて、ウクライナに3000万ドル相当の殺傷能力のない装備品を供与すると表明した。NHKによると、エネルギー分野などでも新たな無償支援として4億7000万ドルを供与するという。



さらに、「ゼレンスキー大統領からは、G7広島サミットではロシアによる核兵器使用の威嚇への対応などを取り上げてもらいたいという話があり、議長国として、法の支配に基づく国際秩序を守るためのリーダーシップを発揮する決意を新たにした。一致した明確なメッセージを発することができるよう準備を進めていきたい」と述べた。







岸田首相がウクライナ訪問 ゼレンスキー大統領と連携拡大を表明





ゼレンスキー氏は、「ウクライナ領土の解放が始まった記念日の今日、岸田首相が初めてウクライナを訪問するのは象徴的なことだ。しかも、彼はブチャからスタートした。このことに非常に感謝している」と述べた。



その上で、岸田首相から5月のG7広島サミットへの招待を受けたとし、オンラインで参加することを明らかにした。



ゼレンスキー氏は、ロシアの侵攻開始以降、日本による復興支援は70億ドル(約9300億円)超に上っていると説明。首脳会談では、医療施設のほか、自動車産業や緑化、水素設備やリチウム電池といった産業の復興に関与してもらいたいと提案したと話した。



また、日本からの人道支援に強い関心を示した。



ウクライナ外務省のエミネ・ジャパロワ第1外務次官はツイッターで、岸田首相がキーウの駅に着いた写真と共に、「ウクライナは日本の岸田文雄首相を歓迎できてうれしい。この歴史的な訪問は、ウクライナと日本の間の連帯と強い協力関係のしるしです。私たちの未来の勝利を日本が強く支持し、貢献してくれていることに感謝します」と書いた。



日本の外務省は首脳会談に先立ち、「岸田総理大臣からゼレンスキー大統領に対し、ゼレンスキー大統領のリーダーシップの下で、祖国を守るために立ち上がっているウクライナ国民の勇気と忍耐に敬意を表し、日本及び日本が議長を務めるG7として、ウクライナへの連帯と揺るぎない支援を岸田総理大臣から直接伝える予定」と説明。さらに、「ゼレンスキー大統領との首脳会談において、ロシアによる侵略と力による一方的な現状変更を断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意を改めて確認する」と明らかにしていた。





中国・習主席の訪ロとの対比



岸田首相のウクライナ訪問と重なり、モスクワでは訪問中の習近平・中国国家主席がロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談中だった。習主席は21日、中国はロシアとのつながりを優先すると述べ、両国を「隣り合う偉大な大国同士」と呼んだ。



日本と中国は今年2月に東京で、日本と中国の外務・防衛当局の高官による「日中安保対話」を約4年ぶりに行ったばかり。その際に中国側は日本の防衛力増強について懸念をあらわにし、日本側は中国とロシアの軍事的結びつきや、中国の使用が疑われる偵察気球について懸念を示した。



BBCのスティーヴン・マクドネル北京特派員は、岸田首相のウクライナ訪問はロシア訪問中の習主席に「相当のプレッシャーをかけることになる」と指摘した。



日本では、ウクライナでの戦争について独自の懸念もある。BBCのシャイマ・ハリル東京特派員は、ロシアによるウクライナ侵攻に類似した最悪のシナリオとして、中国による台湾軍事侵攻が起きれば日本も確実に巻き込まれるだろうという深い懸念が、日本にはあると指摘する。



(英語記事 Putin rolls out red carpet for Xi at KremlinJapan and China visit rival capitals in Ukraine war







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(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20230321/15376821.html





【視点】岸田首相のウクライナ訪問 欧米に良い顔を見せつつダメージを回避したい?





2023年3月21日, 23:31







© AFP 2023 / Sergei Chuzavkov





モスクワ国際関係大学外交学部の教授で、ロシア科学アカデミー米国・カナダ研究所主任研究員、特命全権大使(元駐日ロシア大使)のアレクサンドル・パノフ氏が、日本の岸田文雄首相のウクライナ訪問についてスプートニクに語っている。





G7「議長国」としての役割が義務に



岸田首相がウクライナを訪問した主な理由は、日本が2023年における主要7カ国首脳会議(G7)の議長国であるためだとパノフ氏はみている。





「したがって、岸田首相は現在、広島サミットの準備を非常に積極的に取り組んでいます。まず、ウクライナ危機の解決に向けて、日本が欧米にとって信頼できる同盟国であることを示す必要があります。そのため、岸田氏はキエフ(キーウ)を訪問し、連帯を示すのです。しかし、最も重要なことは、G7における日本の重要な役割を示すこと、ゼレンスキー大統領をサミット出席のために広島に招くこと、あるいはサミットにビデオ形式で出席するよう呼びかけることなのです」






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3月21日, 22:16






連帯、だけど「口先」ばかり



一方、日本政府はウクライナ紛争において、ウクライナ政府への連帯を表明しているにもかかわらず、日本はウクライナへの経済的支援が他国より少ないと、パノフ氏は指摘している。





「経済支援という点では、日本はウクライナに15億ドル(約1980億円)拠出する予定です。しかも、直接的な援助ではなく、融資としてです。そして、欧米の拠出額と比較すると、これは大きい額では全くありません。そして、日本はウクライナからの避難民をほとんど受け入れていません(日本の受け入れ規模は1000人程度)。ウクライナへの各種援助物資の供給も似たような状況です。日本は防弾チョッキやヘルメット、そして何らかの人道的な支援にとどめています。日本では武力紛争が起きている国への武器の提供を禁止しているため、武器は供与されません」




日本がウクライナを訪問するのは、団結した西側諸国との一線から外れないようにするためだ。広島サミットでは、ウクライナの話題が主要な議題の一つになるだろうから、なおさらだ。







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2月1日, 23:55






中国ではなく、日本がアジアのボスとして



パノフ氏によると、日本人は今、自分たちが欧米にとっての「アジアの支柱」であることを証明するチャンスがあると感じているという。





「そして、この間、(日本は)アジア情勢の『監視役』をある程度果たしています。その際、日本政府は何よりも第一に中国について考えています。中国は日本にとって『最大の頭痛の種』です。中国が台湾を武力で占領し始めたら、日本の利益が脅かされるという議論は、アジアではかなり以前から存在するのです。なぜなら、そういう事態になれば、米国は台湾に軍事支援を行い、中国は日本の領土にある米軍基地に対して報復するでしょう。また、中国は台湾の次に尖閣に向けて南下し始め、その後沖縄にやって来るだろうと予測されています。こうした予測に基づいて、日本は今、国境となる南西諸島に守備隊を配備し、防衛態勢を整えています。最近では、沖縄の近くの石垣島に新しい駐屯地が開設され、(日本政府は)この駐屯地開設は防衛力を高めることになると表明しました」




また、日本の防衛費は北大西洋条約機構NATO)の基準であるGDP比2%にまで引き上げられ、この防衛費増額は日本にとって脅威となりうる基地への反撃能力を生み出すことになると、パノフ氏は指摘している。



現在の日本の政治指導者によると、このような軍事化こそが、この地域の平和への道であるという。そしてこれは、国際関係においてますます積極的に自身を示すという、日本の現在の方針にも合致している。



このように、日本人は今、欧米や世界政治全般において、自国の役割を高めるチャンスを逃すまいと、非常に「あくせく動き回って」いる。これは、日本がいかに「重要なプレーヤー」であるかを国際社会に示すためだ。



その過程で日本はロシアとの関係を犠牲にすることを選んだので、欧米は日本のこのような行動を奨励している。







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取り返しのつかない損害を回避しようとする



しかし実際には、日本の経済的利益が、この政策の「儀式上の犠牲者」になってしまう可能性がある。



日本政府はこれを認識しており、ウクライナとの連帯や独自の対露制裁を実施しているにもかかわらず、「つかまって」まだ留まれる場所に居続けようとしている。



そして、これは日本の経済の中で最も脆弱な部分を表している。



パノフ氏は、「日本政府はロシア政府との関係において、厳しい制裁の道を選びました。これは、これまでの露日関係において一度も起きなかったことなのです。両国間の政治的対話は事実上停止し、日本企業はロシアから撤退しています。統計によれば、全てが撤退したわけではなく、30%が撤退したにすぎませんが。その一方で、サハリンプロジェクトや北極圏のLNG事業『アーティックLNG2』に参加するエネルギー分野の日本企業は残留しています。日本は、これらのプロジェクトに参加し続けることを選択したのです」と指摘している。





岸田文雄 ウクライナ オピニオン 国際











(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20230323/15402996.html





【解説】岸田首相のウクライナ訪問 なぜ今の時期に? その評価は?





2023年3月23日, 05:20







© AP Photo / Efrem Lukatsky





3月21日の日本時間の午前、岸田文雄首相がウクライナの首都キエフ(キーウ)に向かっていることが分かった。その後岸田氏はウクライナに無事到着。同氏は、特別軍事作戦中に日本の首相として初めてウクライナを訪問した人物となった。また、先進主要7カ国(G7)の首脳で現地入りしたのは岸田氏が最後だった。





両首脳は何に合意し、なぜ岸田氏はウクライナに行き、その訪問について日本国内でどのような反応を受けたのか。スプートニクがお伝えする。



21日午前、岸田氏が訪問先のインドからチャーター便でポーランドに向かったことが分かった。この渡航は事前に発表されておらず、訪問の詳細も明らかにされていなかったため、岸田氏がキエフ行きの列車に乗り込む様子を捉えたメディアの映像に誰もが驚いた。



しかし、日本国民は自国のテレビ局が即座に報道する姿勢を高く評価しなかった。21日午前、岸田氏が訪問先のインドからチャーター便でポーランドに向かったことが分かった。この渡航は事前に発表されておらず、訪問の詳細も明らかにされていなかったため、岸田氏がキエフ行きの列車に乗り込む様子を捉えたメディアの映像に誰もが驚いた。岸田氏の訪問に関する報道は本人の安全を脅かすものであり、セキュリティサービスが訪問に関する情報をリークし、メディアがこのリークを広めたと非難した。







【ライブ】岸田首相のウクライナ訪問 ゼレンスキー大統領と会談

3月21日, 14:51






その後、松野博一内閣官房長官は、岸田氏の訪問は急遽計画されたものであり、ウクライナ訪問中の岸田氏の警備については、ウクライナ政府が全面的に責任を負って実施したと説明した。





ゼレンスキー大統領と合意した内容は



日本とウクライナの両首脳は会談後の共同声明で、両国の関係を「特別なグローバル・パートナーシップ」に格上げすることに合意したと明らかにした。



岸田氏は会談後、ウクライナのゼレンスキー大統領との共同記者会見で、ゼレンスキー氏をG7サミットにオンライン形式で参加するよう招待したと明らかにした。そして、ゼレンスキー氏はこの招待に同意している。日本は今年のG7の議長国であり、5月には広島でG7サミットが開催される予定。



また、岸田氏は、北大西洋条約機構NATO)の信託基金を通じてウクライナに殺傷能力のない装備品3000万ドル(約40億円)分を拠出し、ウクライナのエネルギー分野に4億7000万ドル(約623億円)の無償支援を行う方針を明らかにした。







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武器は提供せず



日本はウクライナを外交面および経済面で支援してきたが、他のG7各国とは異なり、殺傷力能力がある武器は供与していない。



日本はこれまで武器の供給を控えてきた。しかし、日本の陸上自衛隊は以前、2029年度までに利用をやめる多連装ロケットシステム(MLRS)ウクライナに提供するよう提案している。



日本国憲法では、日本は戦闘機、戦車、ミサイルなどの殺傷力のある兵器を、日本と共同開発を行っている国にのみ譲渡できると記されている。 岸田首相と自民党の支持者は、この制限を外すことを望んでいる。



岸田氏は、ウクライナ政府に日本の MLRSを譲渡することを提案した浜田靖一防衛相から強く支持されている。また、自民党佐藤正久議員は、台湾で軍事衝突が起きた場合、日本自体が他国に武器の供給を求めなければならない可能性があるとの考えを示している。武器を必要としている他国に武器を提供しなければ、自国のために武器を求めることはできないと佐藤氏は強調している。





岸田氏が得たかったものは何か?



岸田氏が今ウクライナを訪問したのはなぜなのか。モスクワ国際関係大学東洋学部長で政治学者のドミトリー・ストレリツォフ氏によれば、その理由は単純なもので、岸田氏は自分の評価を維持するために、あらゆる手段でポイントを稼ぐことを余儀なくされているからだという。その一つが、「国際舞台での訪問や会談を通じて、外交政策という舞台における自分のイメージを正すこと」である。



岸田氏は有権者に対して、欧米との連帯が不可欠であることをアピールしている。まるで、ウクライナ紛争は中国との対立のプロローグであるという考えを吹き込んでいるかのようだ。



ストレリツォフ氏は、「つまり、日本政府がウクライナを支援しないのであれば、東アジアの状況が悪化したときに、欧米の同盟国は日本に『救いの手』を差し伸べることはないだろうということです」とスプートニクに対して語っている。



さらに言えば、岸田氏のキエフ訪問は、習近平のモスクワ訪問と時期が重なることで、岸田氏のイメージは西側諸国で向上するだろう。







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モスクワ国際関係大学の外交学部教授で元駐日ロシア大使のアレクサンドル・パノフ氏は、スプートニクに対し、岸田氏の今回のウクライナ訪問の主な理由は、今年G7の議長国を務める日本の重要な役割を示すとともに、「日本がウクライナ危機の解決において西側の信頼できる同盟国であると示すため」であると指摘している。



現在、日本政府の外交政策全体は、広島で今後開催されるG7サミットの準備に集中している。そして、日本はG7の中で唯一、首脳がまだウクライナを訪問していない国であった。そのため、イメージギャップを埋めようとする試みは、非常に理に適っている。



また、国際舞台で日本の地位を高めるチャンスを逃すまいと、結束された欧米諸国と歩調を合わせようとする岸田氏の願望は理解できる。岸田氏がキエフに赴くことで、「重要なプレーヤー」としての日本の発言力が、世界の危機に関する議論において十分な重みを保っていることを示し、また日本が西側諸国に対して独自の忠誠心を明確に示した。



しかし、その忠誠心は、旧来の日露関係、特に経済分野への打撃になるのではないのだろうか。





露日関係はこれからどうなる?



松野官房長官は、岸田氏のウクライナ訪問について、「ロシアの今後の対日政策」への影響についてはコメントを控えるとした上で、日本の対露政策の方針に「変更はない」と述べた。松野氏はまた、現在の日本にとって最も優先すべき作業分野は、ロシア連邦とのビザなしの交流の再開と、漁業に関連する問題の解決であると強調した。ロシア領クリル諸島地域のロシア経済圏での漁業は日本にとって非常に重要であり、実際のところ、日本の漁師自身にとって「死活問題」になっている。







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日本は現段階ではロシアのエネルギー資源を手放すつもりはなく、ガスや石油を積極的に購入している。特に、サハリン2プロジェクトは日本にはLNG輸出総量の9%に与えている。日本政府は再三にわたって、サハリン2が適切な価格によるガスの安定供給のために重要である点を強調している。





内閣総辞職!」



原口一博元総務相は21日、岸田氏のウクライナ訪問について、「無事に帰ってきてほしいが帰ってきたら(内閣)総辞職してほしい」と、かなり厳しい意見をツイッターに投稿した。



また、鳩山由紀夫元首相は岸田氏がウクライナを訪問した21日に、「単にウクライナを支援しますではなく、戦争終結の和平提案を出すべき時だ」とツイートしている。





ウクライナ 岸田文雄 ウォロディミル・ゼレンスキー 政治











(投稿者より)



ウクライナ国民はネオナチを受け入れ、ロシア系同胞の迫害を許しました。ウクライナ系住民の子供が「ロシア人を殺せ」と声を上げ、他の住民がそれに歓呼で応える動画を私はいくつも見ています。それらの動画は日本語ではありませんでしたが、ウクライナ領内のロシア系住民を保護することが、ロシアがウクライナで軍事作戦を始めた理由の1つだったことを指摘しておく必要はあるでしょう。



ついでに申し上げれば、世界は日本を都合の良い財布だと思っているので日本人には本当のことを言わない、ということも申し添えておきます。



そのような国民に何が起こっているかですが、現在ウクライナでは成年男子が路上で拉致されるような形で徴兵される事例や、新兵が訓練も無いまま標的として前線に送られる事例があるようです。ロシア軍に彼らを砲撃させることで、ウクライナ軍の後方部隊はロシア軍部隊の位置を把握し、その方向に反撃をするそうです。政府は戦死者の遺体を回収せず、遺体はそのまま放置されるとも聞いています。



敵軍の標的として使うために新兵を前線に立たせることは旧日本陸軍でさえしませんでした。人間のやることではないと思いながら、様々な情報を眺めています。



日本は米英の同盟国ですからウクライナの支援は断れないでしょうが、紛争前のウクライナの国内事情の酷さは紛争の終結後に改めて問題になるでしょうから、そのような国を日本は支援しているのだということは覚えておいた方が良さそうです。



実質的な米国の属国である日本には選択の自由は限られますが、その米国の情勢からして流動的ですので過度に入れ込む姿勢は控えた方が賢明に思えます。ただ、「日本はアジアのウクライナになる」という声がある以上、私たちがいつまでも無自覚なままで居ると、今度は私たちが標的に立たされる日が来るかも知れないことも、覚えておいた方が良いかも知れません。



ただ、どちらが勝つにせよ、ウクライナの復興は日本の資金で行われることになりそうです。国民の貧窮は進んでいますが、こちらの覚悟も必要なようです。