「中国による石油の人民元建て決済への移行は、世界における新たなエネルギー秩序の形成につながる」(Sputnik日本)
https://sputniknews.jp/20221215/14252935.html
ドル覇権に対抗 中国と湾岸諸国、石油・ガスの決済に人民元利用へ
2022年12月15日, 05:11
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先週、サウジアラビアを訪問した中国の習近平国家主席は、中国とペルシャ湾岸諸国が石油・天然ガスの取引に人民元による決済を利用するよう努力すると発言した。この動きは世界経済を支配してきた米ドルの覇権に終止符を打つことになるのだろうか。トルコの通信社「Anadolu」が伝えている。
「Anadolu」は、中国は世界で2番目の経済大国で、米国に追いつこうとしていると指摘する。このために中国は自国通貨を使い、ドルの支配権を弱めようとしているのだという。また、先般サウジアラビアが人民元決済に同意したことは、ドル覇権に多大な打撃を与えることになるとしている。
米国はペルシャ湾岸大国にとって戦略的に重要な国でなくなっている
2022年12月10日, 14:33
人民元決済はペルシャ湾岸諸国と中国の双方に利益をもたらす。サウジアラビアは世界第1位の石油輸出国、カタールは世界2位の天然ガスの供給国であり、中国は最大の消費者だからだ。一方で米国は中国の中東における影響力の拡大を懸念しており、双方の動きを警戒している。
中国は経済分野で中東地域での存在感を高めている。習主席は9日、中国・湾岸諸国首脳との初のサミットに臨み、アラブ諸国からの石油輸入を増大させると表明。エネルギー分野などを念頭に共同投資センターの創設も計画しているほか、湾岸諸国と中国の自由貿易協定についても議論しているという。
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中国による石油の人民元建て決済への移行は、世界における新たなエネルギー秩序の形成につながる
2023年1月8日, 18:57
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英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、中東諸国から石油を購入する際に人民元建て決済を行いたいという中国の意欲は世界における新たなエネルギー秩序の形成につながる可能性があると報じた。
同紙によると、昨年12月に中国の習近平国家主席がサウジアラビアを訪問して湾岸協力会議(GCC)諸国の首脳らとの会議に出席したことは「石油人民元の誕生」と解釈することができる。
またスイスの銀行クレディ・スイスのアナリスト、ゾルタン・ポザール氏は、この会談はドル決済を拒否したいというブリックス諸国の意欲と一致したとの見方を示している。
同氏は、石油の人民元建ての購入に関連する中国の貿易取引件数は増加の一途をたどると予測している。また、湾岸諸国との協力はひたすら強化され、燃料の購入量は増加するとの見方を示している。
FTによると、このような状況は南シナ海での石油の共同探査や採掘、また製油所や石油化学工業などへの投資の増加につながる可能性が高いという。
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