「イラン最高指導者、『近代西洋は女性の尊厳を踏みにじった』」(Pars Today)

「イラン最高指導者、『近代西洋は女性の尊厳を踏みにじった』」(Pars Today)









https://parstoday.ir/ja/news/iran-i109630





イラン最高指導者「西側の資本主義体制は男性支配」





1月 04, 2023 20:48 Asia/Tokyo







イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師





イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、「西側の資本主義体制は、男性支配制であり、この体制においては資本が人間性に勝る」としています。





ハーメネイー師は4日水曜、女性の日に際して、学識ある女性らと会談し、「西側の資本主義的な見解では、男性は女性に勝るものとされている。これは、資本が人間の地位を決定するもので、その資本・経済を握っているのは男性だからだ」と語りました。



また、「西側における女性の自由という問題は、女性を最低賃金で工場で雇うために提起されたものだ」としました。



さらに、「資本主義体制では、資本が人間性より上とされている。人間性は資本に奉仕するものとされ、より多くの資本を手に入れ、蓄えることができればできるほど、その人の価値がより高くなる」とのべました。



また続けて、「現在、多くの西側諸国では、女性の賃金は、男性と同じ仕事をしても、男性より少ない。これは一つの搾取である。特に19~20世紀には女性の自由が提起されたが、これは女性を家の中から引き出し、より少ない賃金で彼女らを工場で使用するためだった」と述べています。







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イラン最高指導者、「近代西洋は女性の尊厳を踏みにじった」





1月 04, 2023 20:59 Asia/Tokyo











イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、女性に関する西側の偽善的な主張に対するイランの姿勢は、要求と批判であるとし、「近代西洋や腐敗した文化は、この問題に関して極めて責任が重い。彼らは女性の尊厳を踏みにじった」と述べました。





ハーメネイー師は4日水曜、文化・社会・学術界で活躍する女性数百人らとの会合で、「女性の労働環境」や「女性に対する好奇の目」を西側による女性の悪用であるとし、「西洋において女性の自由が謳われた真の目的は、女性を家庭から引き離し、工場で安価で働かせることだった」と述べました。



ハーメネイー師は、西側の公的機関が発表している統計や事実に触れ、西側の言う「女性の権利の擁護」が惨憺たるものであるとし、「資本主義体制が謳う自由は、女性に対する『束縛と侮辱』そのものであり、西側で起きた出来事の一部は口にするのもはばかられる」と述べました。



そして、西側諸国の家庭は崩壊しているとし、「この危険は、西側の善良な思想家からの抗議を呼び起こしたが、その崩壊スピードは修正や停止が効かないほど速いものだ」としました。



また、最近イランで起きているヒジャーブに反対する策動について、「誰がこうした策動に抵抗したか。女性たち自身だった。それも敵は元々ヒジャーブを緩く着用していた女性たちが、完全にヒジャーブを放棄することを期待していたが、女性たちはこれに与せず、そうしたプロパガンダを拡散する者たちを黙らせた」と述べました。



その上で、「ヒジャーブは間違いなく宗教的義務であり、疑いの余地はない」としつつ、「そのことが、ヒジャーブを完全な形で守らない女性が非宗教的・反革命的などと非難される原因になってはならない」としました。



ハーメネイー師は、イラン・イスラム体制が女性たちに尽くしてきたことは重要で忘れられるべきではないとして、「革命前は学術界で活躍する女性はごくわずかだった。しかし、革命が女性たちの大量進出の契機となり、女子大学生の数が男子大学生を上回ったり、多くの女性が学術界で仕事に従事したりしている」と述べました。





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視点





イラン最高指導者の指摘した、西側資本主義体制のジェンダー不平等的視点





1月 05, 2023 17:31 Asia/Tokyo







イラン最高指導者と女性数百人らの会合





1991年の旧ソビエト連邦の崩壊後、西側の資本主義および自由民主主義の体制は、自分たちの優れた政治経済体制のために共産主義に勝利したとしてきましたが、同体制はジェンダー不平等などの問題に囲まれています。







イラン最高指導者と女性数百人らの会合





アメリカの政治学フランシス・フクヤマ氏などの一部の西洋思想家は、ソ連の崩壊によって社会科学的論争に決着がついたと考え、これを「歴史の終焉」だとしましたが、資本主義システムは現在、深刻で本質的な諸問題に直面しています。



これらの問題の1つに、西側の資本主義システムが社会および人間に対して男性優位的な見方をしていることが挙げられます。それは、富の生産や経済・通商活動を行う男性が、優れた役割を担っているという考えからきています。このため、西側諸国は男女の平等について繰り返し主張しているにもかかわらず、西洋社会における女性の地位に目を向ければ、明白なかたちでも隠れたかたちでも、この分野における差別やジェンダー問題が存在していることが見て取れます。



西側諸国、特にイギリスなどの一部のヨーロッパ諸国やアメリカでは、​​19世紀末から20世紀の初頭にかけて、女性の権利と自由を要求する運動が開始され、次第に、選挙権などの女性の権利の一部がこれらの国で認められるようになりました。しかし一方で、女性を経済的な道具として見る考え方のために、彼女たちは西側諸国の経済サイクルに入っても、さまざまな分野で搾取されることになりました。







イラン最高指導者





女性の権利擁護を主張する西側諸国で女性がどのようであるかを見れば、これらの国で女性が醜悪な状況に直面しており、その人権侵害も見て見ぬふりをされていることがわかります。またこれらの国では、特に就労や社会的な面で公然と女性に対する差別が存在しています。男女間の雇用や賃金面における差別や不平等は、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダなどの国で見られています。



西側諸国ではまた、女性が性的・身体的暴力の主な犠牲者となっており、各種統計もこれを明確に示しています。実際、西側においては女性は二流の人間と見なされており、生活していくために必要な安全が確保されておらず、西側政府の本格的な支援の対象とされていないほか、男性が使う道具のように見られています。



さらに、統計に表れている西側諸国の女性の社会的地位も、非常に不適切なものです。



アメリカは、世界で女性にとって安全でない国のワースト10カ国に入っており、このランキングは少なくとも過去10年間は変わっていません。



 



イラン最高指導者と女性数百人らの会合





データによれば、西側諸国における女性の権利の尊重は多くの場合、偽善・欺瞞的なものであり、アメリカを筆頭とする西側諸国の文明化した体制におけるモラル崩壊の顕著な例の1つが、女性に対する差別や圧制であると言えます。



西側諸国では毎年、家庭内暴力に苦しんでいる女性が数百万人になると報告されています。西側諸国における女性の権利の軽視の事例として挙げられるのは、広告としての女性の利用、家庭内で受ける脅迫、自由という枠組みでの女性の性的利用や虐待、女性の精神・身体的能力を無視した均等な就労条件という名の下での賃金面での不平等、就労・教育面での不安定な環境、高い頻度で起きる職場や教育機関での女性への性的暴行・虐待・セクハラ、人種差別、妊娠中や乳児を持つ女性を含めた多数の女性受刑者の存在、刑務所内での女性受刑者への強姦、女性の人身売買や売春の横行、貧困、高い人工妊娠中絶の割合などです。







イラン最高指導者と女性数百人らの会合





西側の資本主義が持つ、女性を道具と見なす搾取的な視点をめぐる問題は、イランイスラム革命最高指導者ハーメネイー師が4日水曜に行った、「女性の日」の前夜にあたっての学識ある女性集団との会合で提起されました。



ハーメネイー師はこの中で、「西洋の資本主義の観点では、資本が人々の地位を決定し、男性が経済・商業的運営管理を行っているため、男性は女性よりも優先される。西側諸国では、低賃金の労働力として工場で女性を使用するために、女性の自由の問題が提起されてきた。資本主義システムでは、資本は人間性よりも高く位置づけられ、人々の人間性は資本に奉仕するものとされており、資本を蓄積できるほどその人の価値が高くなる」と強調しています。







イラン最高指導者と女性数百人らの会合





ハーメネイー師はまた、「この資本主義的視点に基づくと、男性が女性より上位にくることに自ずからなる。現在多くの西側諸国では、男性と同じ仕事をしても女性の賃金は男性よりも低いのが実情だ」と語りました。







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タグ イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師 女性 西側 会談 西側諸国における女性の位置づけ











―参考―



イランでは、去年9月に「ヒジャブの着け方が不適切」との理由で女性が道徳警察により逮捕され死亡したとされる事件が発生しました。これを契機に国内では大きな混乱が発生し、国外では大きな非難が起こりました。



このような一連の出来事に対する見解が示された、ということに読めました。私たちと異なる宗教を持ち異なる価値観を持つ方々です。倫理面での表現も違ってくるでしょう。私たちからすると男尊女卑というイメージを持ってしまい勝ちですが、その一方で、女性の社会参加は寧ろ進んでいるとも聞きます。尊重することが大切だと思いました。