フクシマ:日本は計画中の処理水放出に先立ち、必要な全ての予防措置を取る(euronews English)/福島原発汚染水海洋放出を独断専行する日本に非難の声が相次ぐ(人民網日本語版)

フクシマ:日本は計画中の処理水放出に先立ち、必要な全ての予防措置を取る(euronews English)/福島原発汚染水海洋放出を独断専行する日本に非難の声が相次ぐ(人民網日本語版)









(Fukushima: Japan takes all necessary precautions ahead of plans to discharge treated water: euronews English)

https://www.euronews.com/2022/12/19/fukushima-japan-takes-all-necessary-precautions-ahead-of-plans-to-discharge-treated-water





スポットライト





フクシマ:日本は計画中の処理水放出に先立ち、必要な全ての予防措置を取る





記者 ローレンス・アレクサンドロウィッツ ・更新 2022年12月19日







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福島原発事故から11年が経ち、日本は新たな課題に直面している。それは、処理水の海への放流だ。2011年3月11日の津波以来、日本は用地内の廃炉作業と除染を続けており、これは30~40年続く予定だ。



しかし、今日の優先事項は水だと、発電所を運営する東京電力の責任者は説明する。



「毎日蓄積する水は、溶融した燃料の冷却に使われてきた。また、地下の泉や降雨からの水も蓄積される」と、東京電力の木元崇宏氏は説明した。



汚染水は、ほぼ全ての放射性物質を除去する装置であるALPSで処理される。しかし、貯蔵タンクは最大容量に達しており、海に空ける必要がある。



ただし、放射性物質の1つが微量に残っている。それは、水から分離できないトリチウムだ。



水は改めて処理を1度行った後に、16 mの深さに建設される全長1kmのトンネルを通って海に放出される。これは春には完成する予定だ。







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処理水の貯蔵タンク






海洋生物



発電所では、海洋生態系への影響を分析するために魚を飼育している。反対派は、原発事故によるトリチウムは更に危険だと言う。しかし、放射線防護・原子力安全研究所のジャン=クリストフ・ガリエル副所長は、それは正しくないとユーロニュースに語った。



トリチウムは危険性の低い放射性元素だ」と、このフランス人科学者は説明した。「福島で放出されるトリチウムの特性は、世界中の原子力発電所から放出されるトリチウムの特性に類似している。」



それでも、最初に懸念を示した福島の漁師たちは、自分たちの漁獲物の評判について心配している。



福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長は、「私たちが一番心配なのは、これが生み出す悪評だ」と語った。 「この10年間を通して私たちが政府から受けた説明に誤りは無かったので、私たちは彼らの努力に感謝している。」







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福島の漁師たちは、自分たちの漁獲物の評判について心配していることを認めている






日本の経済産業省は、イギリスが昨年6月にこの地域の生産物に対する輸入制限を解除したことについて、信頼を取り戻しつつある兆候としてこれを喜んでいる。



経済産業省原子力発電所事故収束対応調整官の田辺有紀氏はユーロニュースに対し、「そのため、私たちはこれまでに水産業界を含む関係者たちと約700回の会合を開き、彼らの意見を聞いて来た。私たちは否定的な評判に対抗するための具体的な事業を展開している。」





関連 安全を保証する管理により、福島の生産物が再び市場に出回る





「目覚ましい進歩」



日本は、処理水の排出という微妙な問題について必要な全ての予防措置を取っており、この業務の監督を国際原子力機関 (IAEA) に依頼している。



2022年5 月、ラファエル・グロッシIAEA事務局長は福島を訪問し、「自身が最後に訪問してから2年間の福島第一の廃炉作業についての目覚ましい進歩」を称えた。











この国連機関は特別対策本部を設置した。昨年11月、この任務の責任者であるグスタボ・カルーソ氏が福島第一に戻った。



IAEAは排水が始まる前に、これまでの全ての総合的な調査結果やこの全ての工程についての結論を盛り込んだ包括的な報告を発表する。私たちが適用する全ての基準は、高いレベルの安全性を表す」と、カルーソ氏は確認した。



来年には最初の放水が始まる予定で、未来を信じる地域の再建に向けた新たな一歩となるだろう。





福島 日本 原子力事故











人民網日本語版)

http://j.people.com.cn/n3/2022/1221/c94474-10186747.html





福島原発汚染水海洋放出を独断専行する日本に非難の声が相次ぐ





人民網日本語版 2022年12月21日15:34





日本政府と東京電力は、福島原発汚染水の海洋放出に向けた準備作業を独断専行で推し進めていることで、広く非難され、問題視され続けている。日本側のやり方は極めて無責任であり、海洋生態環境を放射能汚染にさらし、最終的に人体の健康に危害を及ぼすとの認識で国際社会は一致している。処理方法の代替案を検討するよう日本政府に促す声が各方面から上がっている。人民日報が伝えた。





「国際社会が一致して認める処理原則に違反」



韓国の尹錫悦大統領は12月15日に国際原子力機関IAEA)のグロッシ事務局長と会談した際、福島原発汚染水の海洋放出に対する韓国国民の懸念を伝え、IAEAに対して、原発汚染水の海洋放出問題を科学的・客観的に検証するよう要請した。



国際環境団体グリーンピースは、現在日本が採用している技術では、原発汚染水中のストロンチウム90と炭素14(それぞれ半減期は50年と5730年で、トリチウムよりも有害な放射性核種)を処理できないとする報告書を発表した。同団体のソウル事務所は「原発汚染水を海洋に放出することの危険性は非常に明らかだ。原発汚染水の長期保管など代替案がある中、日本政府の原発汚染水海洋放出計画は、国際社会が一致して認める処理原則に違反している」とした。



太平洋諸島フォーラムPIF)の代表は12月8日、国連の「国連海洋法条約」採択40周年記念大会で発言した際、放射性物質汚染が将来太平洋に国境を越えた影響や後の世代にまで及ぶ影響をもたらすことを回避する必要性を指摘し、放射性物質汚染問題において国際協議、国際法、及び独立した検証可能な科学的評価を確保することの重要性を重ねて表明した。



太平洋の島嶼国であるミクロネシア連邦のパニュエロ大統領は9月に国連総会で演説した際、いわゆる「ALPS」で処理した後の原発汚染水を海洋に放出するという日本の決定に「深い懸念」を表明。「我々は、放射性物質汚染、海洋汚染、そして最終的に太平洋が破壊されるという想像を絶する脅威を看過するわけにはいかない。この決定がもたらす影響は国境を越え、後の世代にまで及ぶ。海洋資源を破壊する行為を私は認めるわけにはいかない。人々の生活は海洋資源によって維持されているからだ」と述べた。(編集NA)





人民網日本語版」2022年12月21日







―参考―











(投稿者より)



「水とトリチウムは融点が違うから、冷やせば分離できる筈だ」という意見があります。その方向での研究も有るようですので実用化を待てば良いのですが、それを許さない業界の論理が恐らく有るのでしょう。