習主席 第1回中国・アラブ諸国サミットで8大共同アクションを提案(中国国際放送局)/米国はペルシャ湾岸大国にとって戦略的に重要な国でなくなっている(Sputnik日本)

習主席 第1回中国・アラブ諸国サミットで8大共同アクションを提案(中国国際放送局)/米国はペルシャ湾岸大国にとって戦略的に重要な国でなくなっている(Sputnik日本)









中国国際放送局

https://japanese.cri.cn/2022/12/10/ARTIzhYZLsMYGp2KzxpCN2Pr221210.shtml





習主席 第1回中国・アラブ諸国サミットで8大共同アクションを提案





2022-12-10 13:37:09  CRI











サウジアラビアの首都リヤドで現地時間9日、第1回中国・アラブ諸国サミットが開催されました。その席上で習近平国家主席は、中国とアラブ諸国の実務協力に関する「8大共同アクション(八大共同行動)」を提案しました。その内容は以下の通りです。



第一に、開発のための共同アクション[UK1] です。双方は総額50億元の開発協力援助プロジェクトを実施し、条件を満たしたアラブ諸国側のプロジェクト30件を、グローバル発展イニシアティブのプロジェクトリストに取り入れます。また、中国は後進のアラブ国家に対して、98%の商品へのゼロ関税待遇を提供し、パレスチナ、イエメン、レバノン、シリアなどに対しては人道支援や再建支援を提供します。さらに、2027年までに中国とアラブ諸国の貿易総額を4300億ドルに引き上げます。



第二に、食糧安全に関する共同アクションです。中国はアラブ諸国と共に、5つの現代化農業合同実験室を建設し、農業技術合同モデルプロジェクトを50件以上展開させ、アラブ諸国側に農業専門家500人以上を派遣します。



第三に、衛生と保健に関する共同アクションです。双方は「公衆衛生科学技術協力センター」と「ワクチンのイノベーションと研究開発協力連盟」を設立します。また、中国は引き続きアラブ諸国に医療チームを派遣します。



第四に、グリーン・イノベーションに関する共同アクションです。双方は干ばつ、砂漠化、土地の劣化についての国際研究センターを設立し、気候変動に対応するための5つの南南協力プロジェクトを発足させます。



第五に、エネルギー安全に関する共同アクションです。双方は中国・アラブ諸国クリーンエネルギー協力センターを建設し、中国のエネルギー企業がアラブ諸国で総設備容量500万キロワット以上の再生可能エネルギープロジェクトに参加することを奨励します。



第六に、文明間対話に関する共同アクションです。アラブ諸国の政党、議会、メディア、シンクタンク有識者1000人を中国訪問に招き、双方の文化・観光企業500社以上の協力を推し進め、アラブ諸国で文化・観光人材1000人以上を育成します。



第七に、青年人材の育成に関する共同アクションです。中国・アラブ諸国青年発展フォーラムを実施し、「中国・アラブ諸国大学10+10合同計画」を実施するほか、アラブ諸国側の青年科学者100人、青少年3000人、貧困削減・衛生保健・グリーン発展関連のスタッフ1万人を中国訪問に招いて人的交流を行います。



 第八に、安全保障と安定に関する共同アクションです。防衛部門や軍隊間の戦略対話を強化しながら、データ安全協力イニシアティブを共に実施し、データガバナンスやサイバーセキュリティ分野の交流と対話を強化します。(Lin、謙)



 



―参考―











(Sputnik日本)

https://sputniknews.jp/20221210/14182231.html





米国はペルシャ湾岸大国にとって戦略的に重要な国でなくなっている





2022年12月10日, 14:33







© AFP 2022 / Felix Garza





ドイツの新聞「ユンゲ・ヴェルト」の評論員ヨルグ・クロンナウア氏は、米国は原油が豊富なペルシャ湾岸において、中国に自らの地位を明け渡したと指摘している。





クロンナウア氏によれば、サウジアラビアアラブ首長国連邦などのアラブ諸国は最近、外交政策を大幅に活発化しようとしている。特に米国が中国との競争に集中するようになった後、協力のための新たなパートナーを模索していると指摘している。



またクロンナウア氏は、サウジアラビアアラブ首長国連邦は、早かれ遅かれ、米国の支援なしに自力でイランに対抗しなければならないことを理解しており、それを目的として、中東における政治的・経済的影響を活発に拡大している中国との関係を調整しているとしている。







中国・習主席「湾岸諸国と核安全センター創設する」 経済・安全保障などアラブ圏で存在感

07:30






また「中国は、米国が積極性を低下させた場所ですぐに行動を起こしている」と指摘し、ペルシャ湾岸における米国の絶対的な覇権が終わりを告げようとしているという事実は、パワーバランスが歴史的な規模で変化していることを物語っていると結論づけている。



これより前、サウジアラビアを公式訪問した中国の習近平国家主席は、中国はサウジアラビアとの関係発展を中東政策の優先課題に据えていると言明し、サウジアラビアとの原油の取引を拡大し、エネルギー分野における大規模な共同プロジェクトを実現していく用意があると述べている。





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(投稿者より)



米国は1971年に金本位制を止めて以降も、強大な軍事力を後ろ盾にしてアラブ諸国で産出された原油を自国通貨ドルでのみ決済させることにより、世界の通貨と経済の覇権を維持したのでした。この覇権に抗おうとしていくつもの国家が潰され、何人もの指導者が非業の死を遂げました。



要は、それが終わった、ということのようです。「ならば次は中国だ」ということには決してならないと思いますが、1つの時代が終わった象徴的な出来事としてこれを捉えることは出来ると思います。



なお、イランはペルシャ湾岸諸国と緊張関係にありますが、12・13の両日に中国副首相がイラン副大統領と会談を行い協力関係を確認し、配慮を示しています。





※2022.12.16 コメントを加筆しました。