「安倍元首相の暗殺事件から2日、参議院選挙が実施され与党・自民党が勝利する」 (RFI)

「安倍元首相の暗殺事件から2日、参議院選挙が実施され与党・自民党が勝利する」 (RFI)









(Les élections sénatoriales au Japon, entre continuité et abstention des jeunes: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20220709-les-%C3%A9lections-s%C3%A9natoriales-au-japon-entre-continuit%C3%A9-et-abstention-des-jeunes





厳重な警備の下で大きな争点の無い日本の参議院選





発表 2022年7月9日 20:31







金曜日の安倍晋三元首相暗殺事件を特別な背景にした日本の参議院選挙。2022年7月10日日曜日、東京の投票所にて。REUTERS - ISSEI KATO





RFI






日本では、7月10日日曜日に参議院選挙が行われる。大変な背景を持つ選挙となった。7月8日金曜日に安倍晋三元首相が暗殺された後なのだ。一部のアナリストは、この悲劇のために有権者は現体制を支持する票を入れないのではと考えている。つまり、安全と安定への懸念から与党への賛成票は投じないと。若者たちは投票に行かないだろう。





報告 RFI東京特約記者諸氏



諸政党は、彼の死は民主主義の基盤に対する攻撃だと主張する。安倍晋三氏は与党・自由民主党において最も影響力のある議員の1人だった。同党が日本の参議院過半数議席を得ることは確実だ。



この保守政党の中心人物だった安倍晋三氏の政治的優先事項は、彼の死後も存続するだろうと、RFI特約記者フレデリック・シャルルは述べる。今回の参議院選挙では、1955年から日本の政界を支配してきた彼の党は同情の波による恩恵を受けるだろう。







2022年7月8日金曜日、安倍晋三元首相が奈良での選挙運動中、自民党候補の応援演説の間に遭難した場所の仮の祭壇前で人々が祈る。AP





軍事的役割の拡大



岸田文雄現首相は、防衛予算をGDPの1%から最終的に2%へと倍増させるために、この心地よい過半数を活用するだろう。ウクライナでの戦争以来、日本は米国の諸同盟国と並んで軍事的役割を拡大することにした。この保守政党は、安倍晋三氏が自ら提唱した平和憲法の見直しを模索している。中露関係が歩み寄りを見せたために、日本は平和主義の再考を強いられている。



また、岸田文雄氏は福島の事故以来停止していた原子炉を再起動したいと考えている。日本は電力の88%を石炭と輸入ガスで生産しているが、円安によりこれらが手が出せないほど値上がりしている。





日本の若者は殆ど動かない



いずれにせよ、若者の投票率上昇は期待できないのは自明のことだと、RFI東京特約記者ブルーノ・デュバルは述べる。この若い日本人の証言が示すように、列島では実際に20代の若者たちの政治への関心はかなり低い。「大部分の若者と同様に、議論を避けたいならば、政治とお金の問題は話題として決して人前に出すなと、私は両親が言うのを聞いている。党とか右とか左とか唐突に言われても、本当のところ私には全く分からない。」







岸田文雄首相(最前列中央)と閣僚たち。閣僚は主に男性と高齢者だ。2021年11月10日水曜日、東京・首相官邸にて。日本の政治家階層には若者が見られない。AP - Issei Kato





各種調査によると、若い男性よりも若い女性の方が選選挙の投票率が低いが、それもそのはず。日本では、国・府県・市町村の全てのレベルで議員の80%が男性だ。



この相当に高齢化した政治家階層においては性差別的な発言や女性蔑視の発言が頻発するが、大抵は処罰されない。このため多くの若い女有権者が投票を思い止める。一部の若い女有権者がこの状況を認めている。「私はこれらの男性政治家たちに投票したいと思わない。彼らは余りに時代遅れで、私たち若者に衝撃を与える2つの社会問題、つまり、LGBTの人々に与えられた差別や男性と女性の不平等に無関心だ。」





►これも読む:日本:警備の強化と安倍晋三氏暗殺の動機の捜査





日本 安倍晋三 岸田文雄











(Elections sénatoriales au Japon: le PLD de Shinzo Abe et Fumio Kishida devrait être encore renforcé: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20220710-elections-s%C3%A9natoriales-japon-pld-shinzo-abe-fumio-kishida-renforc%C3%A9-analyse-valerie-niquet





日本の参議院選挙:安倍晋三氏と岸田文雄氏の自民党が更に力を強めるに違いない





発表 2022年7月10日 08:39 更新 2022年7月10日 08:45







7月10日日曜日、日本での投票日:アナリストたちによると、安倍晋三元首相の暗殺事件による混乱を背景に有権者は安全策を取り、保守政党の与党・自民党の力を強めるに違いない。REUTERS - ISSEI KATO





RFI






金曜日、安倍晋三元首相が奈良での政治集会中に暗殺された事件は国全体に衝撃の波を与えたが、参議院選挙日の今日に政治情勢に混乱を与えることは無いだろうと、戦略研究財団のアジア専門家ヴァレリー・ニケ氏は分析する。





日曜日、日本では参議院選挙が実施される。「安倍晋三氏の襲撃・暗殺事件の前でさえ、全ての世論調査は既に安倍晋三氏と岸田首相の党・自由民主党が今回の選挙に大きく勝利することを明確に示していた」と、ヴァレリー・ニケ氏は国際サービスのエレナ・トミッチの質問に答える。「そのため、日本では以前から選挙の投票率はかなり低いものの、実際には安倍晋三氏の襲撃事件により恐らく投票率がかなり上昇し、自民党への支持が更に多少高まる可能性がある。」



「最後まで見ていく必要はあるが、このような結果になることが予想される。以前から自民党のために行動し投票に行く人々は、例えば、どちらかと言えば高齢者や強い伝統主義者だが、実際に投票に行く人々については、恐らく更に多くの人々が行動を起こして自民党に投票する可能性がある。それでも、どの世論調査によっても、その候補者は既に勝利を得ていたに違いない。」





全ては自民党内部のバランスというレベルの問題だ



この保守政党の党首に選ばれ、その後の昨年10月[投稿者の和訳に首相に選出された岸田文雄氏も、自らの刻印を残した。「安倍晋三首相が首相を辞任して既に2年近くなり、同党に所属する現職の岸田文雄首相は人格への賛同が高まりを見せているが、これと対照的に、安倍晋三氏のオーラは以前の彼が首相として権力を握っていた頃に比べて弱まっている。



とはいえ、彼は自民党で最大派閥の1つの指導者であり続けた。事実、日本の主要な政治的対立は与党の内部で展開しており、そのため、彼は自民党内部の政治バランスと日本政府の将来の方向性において非常に重要な役割を果たしている。



しかし、安倍晋三氏が手を付けた彼自身の刻印と方向性の延長線上にあるものの多くについて、現職の岸田首相が少しずつ自らのものに塗り替えてきたことは確かだ。このため、日本と自由民主党の基本的な選択に大きな混乱はないはずだ。」





日本 岸田文雄











(Élections sénatoriales au Japon: la victoire annoncée du PLD est confirmée: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20220710-elections-s%C3%A9natoriales-au-japon-la-victoire-annonc%C3%A9e-du-pld-est-confirm%C3%A9e





日本の参議院選挙:自民党勝利の表明が確認された





発表 2022年7月10日 13:58 更新 2022年7月10日 14:02







7月10日日曜日の日本の参議院選挙:岸田文雄首相の党・自民党による勝利の表明が、日本メディアの出口調査により確認された。REUTERS - ISSEI KATO





RFI






日本では、今週日曜日に参議院の半分を編成し直すために、約1億500万人の有権者が投票所に呼ばれた。2日前に不意に発生した安倍晋三元首相の暗殺事件による強い緊張の下での投票だった。投票所は閉められ、批評家たちの分析を確認するために最初の推計作業が行われている。





報告 RFI東京特約記者、ブルーノ・デュバル



したがって、連立与党は当初示された数字に従い、参議院保有する過半数を維持するに違いない。岸田文雄首相が党首を務める自由民主党(PLD)は、改選125議席のうち69議席前後を確実にしている。



これは、7月8日金曜日の安倍晋三氏暗殺事件前の投票動向調査により予測したものだ。





►これも読む:日本の参議院選挙:安倍晋三氏と岸田文雄氏の自民党が更に力を強めるに違いない[投稿者の和訳





そのため、この悲劇が選挙に影響を与えるかどうかだけが問題だった。一部の人々は市民の行動を期待した。つまり、投票率の急上昇だが、そうはならなかった。推計値によれば、投票率は3年前の前回の参議院選挙と比べて僅か1ポイントだけ高い。



歴史的な規模でないものの、与党の勝利は明らかなようだ。そのため、連立与党を利するような有権者による大量の支持という反応は無かった。しかし、首相は最悪の事態を免れた。彼は、金曜日の安倍晋三氏の警護体制の明らかな欠陥を動機とする制裁票に苦しまずに済んだのだ。



このため、与党はこれらの最初の推計を安心して受け入れている。





日本







―参考―











(投稿者より)



安倍晋三氏の在任中、国際社会における日本の政治的な立場は以前と比べて明らかに強くなっています。これは氏の大きな業績です。故人の御冥福をお祈りいたします。



一方、経済面は不本意な現状となっているようです。岸田氏に改善できるでしょうか?様子を見たいです。