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平和宣言(沖縄県)/令和4年沖縄全戦没者追悼式における内閣総理大臣挨拶(首相官邸)

平和宣言(沖縄県)/令和4年沖縄全戦没者追悼式における内閣総理大臣挨拶(首相官邸









沖縄県

https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/kodomo/heiwadanjo/heiwa/heiwasengen.html





平和宣言(令和4年)





ここ沖縄は、先の大戦において、一般住民を巻き込み、史上まれに見る苛(か)(れつ)を極めた地上戦の場となりました。



鉄の暴風は20万人余りの尊い命を奪い去り、貴重な文化遺産や緑豊かな自然を破壊しました。



あれから77年目となる6月23日を迎えました。



戦争の不条理と残酷さを身をもって体験した県民は、一人一人の不断の努力と揺るぎない信念を持って、戦後の廃(はい)きょと混乱から懸命に立ち上がり、共に手を取り合って幾多の困難を乗り越えてきました。





今年、沖縄は本土復帰50年の節目の年です。



復帰の前年1971年、当時の琉球政府が日本政府・国会に提出した復帰措置に関する建議書においては、「基地のない平和の島」としての復帰を強く望むことが明確に記されております。



しかしながら、今なお国土面積の約0.6パーセントしかない沖縄に、日本全体の米軍専用施設面積の約70.3パーセントが集中しており、米軍基地から派生する事件・事故、航空機騒音、水質や土壌等の環境汚染など、県民は過重な基地負担を強いられ続けています。



このため沖縄県は、在沖米軍基地の更なる整理・縮小や、日米地位協定の抜本的な見直し、事件・事故等の基地負担の軽減、普天間飛行場の速やかな運用停止を含む一日も早い危険性の除去、辺野古新基地建設の断念等、沖縄の基地問題の早期の解決を図ることを強く求めてまいります。



平和で真に豊かな沖縄の発展に向けて、貴重な自然環境や沖縄独自の文化を、未来を担う子や孫達に引き継いでいくことが私たちの責務です。





世界においては、依然として地域紛争は絶えることがなく、難民、貧困、飢餓、差別、人間としての尊厳がじゅうりんされるなどの深刻な問題が存在しています。



ウクライナではロシアの侵略により、無この市民の命が奪われ続けています。美しい街並みや自然が次々と破壊され、平穏な日常が奪われ、恐怖と隣り合わせで生きることを余儀なくされている状況は、77年前の沖縄における住民を巻き込んだ地上戦の記憶を呼び起こすものであり、筆(ひつ)(ぜつ)に尽くし難い衝撃を受けております。



沖縄県民は、国際社会の連帯と協力による一日も早い停戦の実現を切に願っております。



沖縄県としては、人道支援の立場から、ウクライナからの避難民受け入れ等の支援を行っており、一日も早い平和の回復を強く望みます。



「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」と、ユネスコ憲章の前文に記されております。



平和な社会を創造するためには、国際社会が連帯し、多様性や価値観の違いを認め合い、対立や分断ではなく、お互いを尊重し、対話を重ね、共に平和を追求していくことが、今求められているのではないでしょうか。  





沖縄には、独自の歴史や文化によって培われた寛容の心と万国津(しん)(りょう)の精神で多くの国々と交流し、平和を維持してきた歴史があります。             



このような歴史を積み重ねてきた沖縄県では、世界の恒久平和を願い、国籍や軍人、民間人の区別なく、沖縄戦で亡くなられたすべての人々の氏名を刻銘した「平和の礎(いしじ)」を建設しました。



今年も新たな追加刻銘を行い、24万1,686人の方々が刻銘されており、この取組は今なお続いております。



私たちは、激動が続く世界情勢の中で、今こそ、平和の礎(いしじ)に込められた平和と命の尊さを大切にする「沖縄のこころ・チムグクル」を国境を越えて世界に発信していくことが重要だと考えております。





戦後77年が経ち、戦争を知らない世代が大半を占めるなど悲惨な沖縄戦の記憶が薄れていく中で、忌(い)まわしい戦争の記憶を風化させないために、沖縄戦の実相や教訓を次の世代に正しく伝えていくことは、私たちの大切な使命です。



沖縄県では、復帰当時の県民の願いを引き継ぎ、復帰から50年経った現在においてもなお残る課題の解決と、県民が望む沖縄21世紀ビジョンで描く沖縄のあるべき姿の実現に向け、「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」をとりまとめました。



令和4年度から始まった「新・沖縄21世紀ビジョン基本計画」に基づき、県民が望む「平和で豊かな『美ら島』おきなわ」の未来に向けて、沖縄県の持つ様々な特性を活かしながら、「誰一人取り残すことのない優しい社会」の実現に全力で取り組んでまいります。



私たちは、沖縄から世界へ平和の声をつなげ、二度と沖縄を戦場にさせないために、核兵器の廃絶、戦争の放棄、恒久平和の確立に向け絶え間ない努力を続けてまいります。





「命(ぬち)どぅ宝(たから)」んでぃ言(いゅ)る格言(いくとぅば)や、私達(わったー)御先祖(うやぐゎんす)ぬ 遺(ぬ)くちくぃみそーちゃる何事(ぬーぐとぅ)にん勝(まさい)る黄金言葉(くがにくとぅば)やい(ゐ)びーん。



くぬ命宝(ぬちだから)やる格言(いくとぅば)や、何時(いつぃ)ぬ時代(でー)までぃん継(つぃ)なじいちゃびらな。



誰一人(たーちゅい)やてぃん命奪(ぬちぼー)らってぃんならん、あんし奪(ぼー)(ゐ)んさんぐとぅ 御万人(うまんちゅ)が心穏(なだやし)くそーてぃ暮(く)らさりーる安寧(くくるやっさ)る世(ゆ)ぬ中(なか)んかい(ゐ)なさびらな。



子供達(わらびんちゃー)ぬ瞳(みー)が輝(ふぃちゃ)(ゐ)かんてぃ、全(まじり)ぬ方々(ぐにんじゅ)が幸(しぇーえー)やんでぃ いゅる実感(うむい)ぬない(ゐ)る希望(ぬじゅみ)ぬ満(み)っち溢(あん)でぃーる社会(ゆぬなか)なしみてぃ 今世(なまぬゆー)から未来(あとぅぬゆー)までぃん築(つぃみかさび)てぃいちゃびらな。





Your lives matter

 It is life, itself, that matters more than any treasure



Nobody has the right to take another life

 Nobody should be left behind or have to live with fear



We will pass our faith of "Nuchi-du-takara"(命どぅ宝) on to the succeeding generations



So that we can create a society where our children’s eyes brightly with hopes, and all people are able to live in peace



Let's work together to hand down our compassionate society that embodies the spirit of the Okinawan People



Let's continue building a bright future for our children and grandchildren!





本日、慰霊の日に当たり、国籍の区別なく犠牲になられた全ての み霊(たま)に心から哀(あい)(とう)の誠(まこと)を捧げるとともに、平和の尊さを正しく次世代に伝え続け、国際平和の実現に貢献し、すべての県民が真に幸福を実感できる平和で豊かな沖縄の実現を目指し、全身全霊で取り組んでいく決意をここに宣言します。





令和4年6月23日





沖縄県知事 玉城 デニー







※方言及び英語の訳



命どぅ宝 命こそ宝をいつの時代でも語り継ぐこと。

誰かの命が奪われず、命を奪うこともせず、人々が心穏やかに暮らせる安寧な世の中にすること。

子ども達が瞳を輝かせて、全ての人々が、幸せだと実感できる希望に満ち溢れた社会を今から未来へ築いていこう。







令和4年度平和宣言においても、平和を希求する「沖縄のこころ・チムグクル」を世界へ発信するため、英語に翻訳しています。



English2022(PDF:51KB)











首相官邸

https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0623okinawa.html





令和4年沖縄全戦没者追悼式における内閣総理大臣挨拶





更新日:令和4年6月22日|総理の演説・記者会見など





令和4年沖縄全戦没者追悼式が執り行われるに当たり、沖縄戦において、戦場に斃(たお)れられた御霊(みたま)、戦禍に遭われ亡くなられた御霊に、謹んで哀悼の誠を捧(ささ)げます。



先の大戦において、ここ沖縄は、凄惨な地上戦の場となりました。20万人もの尊い命が失われ、沖縄の美しい自然、豊かな文化は容赦なく破壊されました。



平和の礎(いしじ)に刻まれた全ての戦没者の無念、御遺族の悲しみを思うとき、胸塞がる思いを禁じることができません。



今日私たちが享受している平和と繁栄は、命を落とされた方々の尊い犠牲と、沖縄の歩んだ苦難の歴史の上にある。



そのことを深く胸に刻みながら、静かに頭(こうべ)を垂れたいと思います。



本年5月、沖縄の本土復帰から50年を迎えました。県民のたゆまぬ努力もあり、この間、沖縄は様々な困難を乗り越えながら、着実に発展してきました。沖縄経済は成長し、県民生活も大いに向上いたしました。



しかしながら、一人当たり県民所得の向上、子供の貧困の解消などの課題は、今なお残されています。



アジアの玄関口に位置する地理的特性。亜熱帯の美しい自然。「万国津梁(しんりょう)」の地として諸外国等との交流を重ねる中で育まれてきた国際色豊かな文化や伝統。これらはいずれも沖縄ならではの魅力、そして優位性です。



その潜在力を最大限に引き出し、強い沖縄経済が実現されるよう、そして、沖縄が21世紀の「万国津梁」の地となるよう、改正沖縄振興特別措置法等を最大限に活用しながら、沖縄振興に取り組んでまいります。



沖縄の皆様には、今もなお、米軍基地の集中による大きな負担を担っていただいています。政府として、このことを重く受け止め、引き続き、基地負担の軽減に全力で取り組んでまいります。



在日米軍施設・区域の整理・統合・縮小を進めており、基地負担軽減の目に見える成果を一つ一つ着実に積み上げてまいります。



戦後、我が国は、一貫して、平和国家として、その歩みを進め、世界の平和と繁栄のため、力を尽くしてまいりました。戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この決然たる誓いを貫き、世界の誰もが平和で心豊かに暮らせる世の中を実現するため、不断の努力を重ねていくことを、改めて、御霊にお誓い申し上げます。



結びに、この地に眠る御霊の安らかならんことを、そして御遺族の方々の御平安を心からお祈りし、私の挨拶といたします。





令和四年六月二十三日





内閣総理大臣 岸田文雄







関連リンク 令和4年沖縄全戦没者追悼式(官邸HP)