FDA、ファイザー製ワクチンを正式承認 アメリカで初めて (BBC NEWS JAPAN)

FDAファイザー製ワクチンを正式承認 アメリカで初めて (BBC NEWS JAPAN)









https://www.bbc.com/japanese/58314498





FDAファイザー製ワクチンを正式承認 アメリカで初めて





2021年8月24日





バーント・デブスマン・ジュニア、BBCニュース、ワシントン







Getty Images





米食品医薬品局(FDA)は23日、新型コロナウイルスファイザー製のワクチンを正式承認した。アメリカで新型コロナウイルスのワクチンが正式承認されるのは、これが初めて。



ファイザー製ワクチンはこれまで、緊急使用許可が出ていた。このたび、3週間の間隔で2回接種することが、16歳以上を対象に正式に承認された。12~15歳については緊急使用許可のままとされた。



アメリカではワクチン接種をためらう人が多い。



ファイザー製ワクチンは今後、「COMIRNATY」の名前で販売される。FDAは声明で、約4万4000人のデータなどから承認したと説明。新型ウイルス感染症COVID-19の予防に91%の効果が認められたとした。



FDAのジャネット・ウッドコック長官代行は、ワクチンの安全性の高さや効果、製造時の品質基準について、国民は「とても信用できる」と述べた。





全兵士に接種を義務付けへ



FDAの発表を受け、米軍は現役兵130万人全員にワクチン接種を義務付ける方針を示した。



アメリカ国民は無料でファイザー製ワクチンの接種を受けられる。



FDAはこれまで、ファイザー製ワクチンに対し、一時的な承認しかしていなかった。公衆衛生の危機において、緊急承認による利益がリスクを上回るとの判断に基づくものだった。



今回の正式承認は実質、永続的なものだ。承認にあたっては、製薬企業がFDAにワクチンの製造方法や製造場所、臨床試験のデータなどを提出することが求められる。



アメリカではワクチン接種率が伸び悩む中、FDAに対し、承認作業を急ぐよう求める批判的な声が出ていた。感染力の強いデルタ変異株の広がりを受け、特に感染拡大が深刻な地域ではこのところ、ワクチン接種率が上昇している。





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想定より早く承認



FDAはスタッフと資金の増加に努めてきた。それでもこれまでは、必要なデータの確保には半年はかかるだろうとの見通しを示していた。



だが実際には、ファイザー/ビオンテック社が5月上旬に承認申請を出してから4カ月もたたずに、承認に至った。FDAの100年以上の歴史で、最も短期間でのワクチン承認となった。







アメリカでワクチン未接種の人たちは考え直しているのか





米カイザー・ファミリー財団が6月末に公表した世論調査では、ワクチン未接種のアメリカ人の約30%が、FDAによって正式承認されれば、ワクチンを受けようと思うだろうと述べていた。ワクチンについて「様子見」をしているアメリカ人では、同様の回答をした人は50%近くに上っていた。





「待ちに待った瞬間」



ジョー・バイデン大統領は23日、テレビ放送された演説で、「皆が待っていた瞬間が到来した」、「ワクチン接種を受ける時だ。今日受けてほしい」と国民に訴えかけた。



バイデン氏はまた、民間企業や非営利団体などに対し、従業員にワクチン接種をさせるよう要望。従わない場合は「厳しい制約を受ける」とした。



アメリカが平常へと戻ろうとするなか、企業、医療関連施設、大学などの組織は、ワクチン接種が必要だと表明することが求められている。



アメリカでファイザー製ワクチンを接種した人は現在、全接種者の半数以上に当たる9200万人超となっている。





(英語記事 US grants Pfizer Covid-19 vaccine full approval





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