東京では、衛生上の緊急事態と猛暑の間で五輪大会の準備が進む (RFI)

東京では、衛生上の緊急事態と猛暑の間で五輪大会の準備が進む (RFI)









(À Tokyo, les JO se préparent entre état d'urgence sanitaire et grosse chaleur: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/asie-pacifique/20210712-%C3%A0-tokyo-les-jo-se-pr%C3%A9parent-entre-%C3%A9tat-d-urgence-sanitaire-et-grosse-chaleur





東京では、衛生上の緊急事態と猛暑の間で五輪大会の準備が進む





発表 2021年7月12日09:24







日本では症例数が増え続けているが、パンデミックの不安の中で東京五輪大会の準備が進んでいる。Philip FONG AFP/File





文 クレア・ブロードハースト






東京五輪の開幕まで2週間を切ったが、大部分の競技が無観客で開催されることになった。外国人選手・ジャーナリストは100%ワクチン接種を受けていても、彼らにとってこれは厳しい隔離措置だ。ワクチン接種率が僅か16.8%の日本国民にとって、これは感染リスクを、また、国内のCovid-19症例数の爆発的増加を最小限に食い止めるという意味を持つ。





記者はRFI東京特派員



観客を受け入れない決定は五輪史上初めてだ。そのため、東京とその地域のほぼ全ての五輪会場には誰もいなくなるが、そこだけではない。北日本・北海道の知事も、サッカーの試合中には観客がスタンドにいないようにすると決めたからだ。



主催者が行う規制は不十分なもので、新規症例数が急増している東京―現在、1日当たり約900件―からの人々の移動を抑えることが出来ないと、彼は考えた。



日本国内の反応はまちまちだ。日刊紙・日経は社説で、蔓延を食い止めるには一般客を閉め出すだけでは不十分だと評した。公式スポンサーであるにも係わらず5月に大会の中止[投稿者の和訳を求めた朝日新聞は、日本政府が五輪大会を「粗雑に運営」しようとしていると非難した。



多くの日本人選手は満員になった競技場の高揚感を利用したいと考えたが、その多くが厳しい予防策を取る必要性を理解している。





数々の制限



厳守すべき制限や規定に日本国民は注意している。7月12日月曜日に非常事態が東京で再び発令され、8月22日まで続く。この措置では、酒類の販売制限や閉店時間を早める必要のあることなど、主に居酒屋や食堂を対象にした制限が想定されている。



しかし、まだ多くの矛盾が残る。東京に着くために、飛行機に確実に乗れるように数々のPCR検査を行う必要がある。入国審査を通過する迄の外国人の記者・選手の居場所は、他の旅行者よりも上流側の離れた場所ではあるが、他の人たちもいる空港の廊下だ。





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その上、ウガンダや、さらに、セルビアの選手たちに続き、イスラエルの選手1人が東京の空港に到着した際の検査で陽性反応を示した。彼とそのチーム全員は直ちに隔離された。先頃到着したリトアニアの選手1人にもCovid-19発症の疑いがある。したがって、上流では厳格そのものの対策を取っているにも係わらず、Covid-19から安全な人は誰もいない。これでは、五輪に対して既に否定的な見方をしている日本国民を安心させることは出来ない。





外出の権利にも制限



しかし、国のリストに載っているホテルの全てが、公表された措置について規定に合っているわけでない。このため、食料を買うにも、検査を受けることすらにも、外出には気兼ねする。しかし、当局からは、違法な外出について耳にしているが、これに対してはいちばん早い帰国便に乗って頂くかも知れないと説明する通知が、五輪のために来た外国人に既に送られている。買い物の時間は15分だが、これは新しい矛盾だ。隔離期間中に一般の商店に行くことは禁止されているからだ。



しかしその反面、暑さとうんざりするような湿気に場所を空けるために雨の季節が移動を始めたことを理解するには、この15分で十分だ。日本の首都は毎年夏に強い熱波に襲われる。2週間後、40度に迫る感覚の温度の下で競技を始める選手たちが結果を出すためには、天候という要因を考慮する必要がある。



一部の競技が熱波の荒れ狂う東京で開催されず、マラソンやサッカーが北海道の札幌で行われるなど、北日本に会場が移されるのはこのためだ。





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