東京五輪:日本の天皇は「感染が加速するかも知れないこと」を懸念している (RFI)

東京五輪:日本の天皇は「感染が加速するかも知れないこと」を懸念している (RFI)









(JO de Tokyo: l'empereur du Japon inquiet d'une «éventuelle accélération des infections»: RFI)

https://www.rfi.fr/fr/sports/20210623-tokyo-2021-les-jeux-olympiques-divisent-toujours-%C3%A0-un-mois-de-l-ouverture





東京五輪:日本の天皇は「感染が加速するかも知れないこと」を懸念している





発表 2021年6月29日11:25







日本における徳仁天皇(中央)の役割は象徴的だが重要だ。Rodrigo Reyes Marin POOL/AFP





RFI






7月23日の東京五輪開会式まで1ヵ月を切ったが、徳仁天皇は、国内の衛生状態への不安と「大会のために感染が加速するかも知れないという危険への懸念」を表明したところだ。





報告 RFI東京特約記者、ブルーノ・デュバル



君主がこのような立場を取ったために、政府と大会主催者は当惑している。立憲主義者たちもこれに不意を突かれた。しかし、日本国民の多くは徳仁氏と同じ恐れを抱いているので、彼が遠慮の義務に違反したことを大目に見ている。



日本の天皇に政治や体制についての発言が認められていないのは確かだ。そのため、2016年、徳仁氏の父・明仁氏は退位を許すよう明確に求めることが出来なかった。彼は、高齢と健康上の問題を考えると最早長く職務を果たすことは出来ないと、恐れを打ち明けるに留めた。





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彼の息子・徳仁天皇が最も近い顧問に発言させるという間接的な手法で、五輪大会についての自身の気持ちをいま明らかにしたのは、このためだ。報道された彼の言葉に政府は苛立ったが、数多くの東京都民は天皇よ善くぞ言ったと思った。「このような衛生的な背景で大会を開催することを国民は心配している」と、都民の1人が心中を述べる。「天皇自身が安心していないのは、私には至極当然に思える。」



「父がそうだったように、天皇は人々の近くにいたいのだ」と、首都の住民の1人は言い切る。「そのため、彼は五輪大会が人々の健康に危険を及ぼさないよう、有らゆる措置が取られることを切望しているようだ。彼がそれを知らせて呉れたのはとても良いことだと思う。」



徳仁氏の言うことは理に適っている」と、別の東京都民は更に踏み込む。「感染症の第5波の中で大会の所為で私たちの国が沈滞しないよう、2重の予防策を取る必要がある。そして今、彼がそれに言及するのは良いことだ。衛生面の対策の必要性が明らかになった場合、今から開会式までの間にそれを練り上げる時間があるからだ。」



世論調査によれば、10人に8人が東京五輪による感染症の再流行を恐れている。日本国民の10%しかワクチン接種を受けていないのだから、これは尚更のことだ。





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